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僕らが「銀行」を使う理由は、まだ残されているのか?
NewsPicks編集部
河瀬 誠MK&Associates 代表
私が就職した頃、銀行は全産業の支配者だった。 最初の会社(一応、大企業)の同期の財務部員の仕事とは、高級料亭で銀行の担当様をペコペコ接待する財務部長のお供をして、一切飲み食いせずひたすら廊下で待機することだった。 当時、成長資金のニーズは高く、融資金利は8%程度。直接金融の発達していない当時、銀行(様への接待)が文字通り会社の命を左右したのだ。 その一方で、銀行員も優秀だった。 私もメガバンクの同年代の幹部候補生の研修を数年担当したが、実に優秀な方たちだった。15年後の今でも、天下国家を語っていた参加者の顔を相当数思い出せるほどだ。 しかし現在、銀行の存在意義は、ほぼ消えた。 成長しない会社に、前向きな資金ニーズは発生しない。(後向き対応は役所の仕事だ) 最初に、長銀と日債銀が消えた。メガバンクに植民地を確保した、興銀のエリート達は流石だ。 13行(も)あった都市銀行の合併は、衰退産業における経営学の定石通りだ。 そして、衰退産業に集まる人材は劣化する。 数年前に同じメガバンクで中堅行員の教育を担当したが、これが目を覆うばかりの惨状。 「ぼくたち、偏差値のたかい大学をでて、よい会社にはいった、勝ち組だもんね〜」以上の何の思考もなく、「メーカーとか、給料の安い負け組くんたち」と平然と言う割には、マーケティングを検討させると「銀行支店にパンフを置きます〜」程度の発想しかない。 市場ニーズの消えた規制産業って、ここまで駄目になるのか、と唖然としました。 ということで、(今の)銀行、要らないです。 窓口も管理業務も、全部ITで代替可能。 小出しの定年リストラとか、何を甘ったるいことを言う? もちろん、期待しているところもある。 この特集の第7話、地域を支えるという金融本来のあり方だ。 私も某地方銀行で戦略検討の仕事をしているが、まだまだ地銀にできること、すべきことは多い。 もちろん、無駄なコスト(第一第二の2種類の地銀併存とか、地元名士の師弟の入行とか)の削減は必須。リスクを取れない融資でなく、投資スキームも必要だろう。 そして何より、未来の産業を育てるという、人材の育成は必須。 いずれにせよ、地方金融機関には、豊かな地域社会を支える「本業」に回帰してほしいです。 ちなみにこの特集、第一話は、友人の合田 真さんの記事です。
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