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高橋祥子 人間は戦争し、対立する生物なのか
高橋 祥子株式会社ジーンクエスト 代表取締役
果たして、結局ヒトという生物は戦争を避けられない遺伝子的な仕組みになっているのか?の問いに答える一冊をご紹介させていただきました。性善説、性悪説のどちらが正しいということはなく、人間の性質を引き出すのは環境によるところが大きいので、それを引き出す環境設計をいかにできるかという点に尽きると思います。
オミクロン後遺症、若年層重く 仕事と治療両立課題
高橋 祥子株式会社ジーンクエスト 代表取締役
先月Nature誌に掲載された論文では、新型コロナウイルス感染軽症者の方の脳を発症数カ月後にスキャンしたところ脳の萎縮が見られたと発表されていました。これが認知機能の低下やブレインフォグなどのコロナ後遺症に関わっている可能性が考えられるとのことで、軽症でも実は長い影響があると考えられます。ただ、この脳の萎縮がまた時間が経てば回復するのかそのまま長年継続するのかなどはわかっていない状況です。今後データが集まるともっと詳細に色々な影響が明らかになってくると思います。
先月のNature論文はこちら
https://www.nature.com/articles/s41586-022-04569-5?fbclid=IwAR2Q8fyMMGq1PEOf0kYRAvUTeMJXuBPqR_9r7fB01TmkW6zq2hwDX-TIJUY
新変異株「デルタクロン」を確認=ブラジル
高橋 祥子株式会社ジーンクエスト 代表取締役
デルタ型とオミクロン型の特徴を併せ持つ=重症化リスクも感染力も高い、と一部のメディアで報道されていますがその発想は適切ではありません。重要な「どんな変異を持っているのか」の点も報道してほしいと感じます。今回のデルタクロン型は、ウイルスの表面にあり感染力や重症化に深く関わる「スパイクタンパク質」の部分はオミクロン型で、その他のバックボーンがデルタ型だとされています。デルタ型の重症化リスクが高いのはこのスパイクタンパク質の部分の変異が要因だと考えられていましたので、今回のデルタクロン型がデルタ型と同じ重症化リスクを持つとは考えにくいと言えるのではと思います(もちろん正確な性質を把握するには実際の症例データが必要ですが)。
病原体を作り出す「魔術師」 ワクチン開発に貢献
高橋 祥子株式会社ジーンクエスト 代表取締役
遺伝子工学でウイルスを合成できるようになったことは、生物テロとして危険視される一方で、感染症のワクチン開発にも役立ちます。
そもそもウイルスは人類誕生のずっと前から地球上に存在し進化にも密接に関わっており、人類はずっとwithウイルスで生きることが前提です。さらに自然破壊や都市化など感染症発生・拡大させる原因を人間が作っていることを考えると、今後も新たな感染症は必ず発生します。そんな中、遺伝子工学の技術がここ十数年で発展したことで、ウイルスの解明・合成・ワクチン作製の領域が非常に進んでいます。新型コロナウイルスも、ウイルスの塩基配列の解読公開、ワクチン作製がこれまででは考えられないほど迅速に実施できました。これらのテクノロジーを活用し研究を進めておくことが、新たなウイルス・感染症が出てきても対応できる武器になると思います。
遺伝子解析ビジネス活況 米最大手に新興ライバル続々
高橋 祥子株式会社ジーンクエスト 代表取締役
ゲノムの領域にはインターネットと同じような流れが起こっていると思います。ヒトゲノムの全配列が解読されたのが2003年。そこから15年で一気にゲノム解析技術が飛躍し、いま生体分子情報の膨大なデータが蓄積されているので、そのデータを活用してゲノム周辺領域が発展してきています。
ゲノム解析技術の急速な発展に関して、1人の全ゲノムデータを解析するためのコスト推移グラフを見ると、2001年100億円かかっていたのが、いまでは数万円で解析できます。物理測定機器とコンピュータ技術の発展により、ムーアの法則を越えて下がっており、これは主にイルミナらによるすごいイノベーションです。それに伴ってゲノム周辺領域の進歩の度合いが異常に早い。ゲノムに関する新規の論文数も指数関数的に増加しています。いまはそれを社会に活用していく段階に入っていて、今後も加速度的に増加していくことが分かります。ゲノムは設計図ですが、そこからタンパク質に翻訳されて、タンパク質が私たちの体の中で酵素として働くように紐づいています。ゲノムが分かるとその他の生体情報も芋づる式に加速度的に増加し、それが新しい産業につながっていくステージにあります。
朝型人間も夜型人間も平日の活動量に差がなく、社会的要因が影響しているという世界初の研究

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