ホーム
252フォロー
25390フォロワー
なぜ「日本人が愛するTwitter」はカオスなSNSになったのか…大改革を断行したイーロン・マスクの惜しい欠点
葉村 真樹ボストンコンサルティンググループ パートナー&ディレクター
私は笹本さん(Yu-sanとお呼びしていました)が日本法人の代表に着任されて間もなくTwitter社を退職したので、あまり存じ上げないのですが、お話しされていることはまさに日々イーロン・マスク氏と接していての偽りのない想いなのでしょう。
一方で、結局ビジネスの作り方に関する違いなんだと思います。ビジネスに関する考え方をTwitterとXの違いを端的に言い表すと、以下の違いがあります。
Twitter:一定の価値観に共感するもの同士が集まってエコシステムを形成するモデル。言い換えるならばメディアビジネスです。きわめてオープンなプラットフォームではありますが、新聞やTVなどと同様、コンテンツを一定の価値観や秩序に基づいてコントロールすることで、安全性が担保されている情報受発信の場という約束の下で企業が自社の情報の受発信することに課金するというモデル。Twitterのマネタイズが上手く行ってなかったのは、このようなメディアビジネスモデルだから、と恐らくイーロン・マスクは見ていたのだと思います。
X:あくまで自由で、特定の色のない情報受発信のユーティリティ。この代表格はGoogle。Googleは世の中の80-90%が使う幅広いリーチをベースに、特定の情報を欲した人に企業は情報発信することができます。ちなみにFacebook/InstagramはTwitterに似たソーシャルメディアですが、ソーシャルグラフ/インタレストグラフで、個々のタイムラインは個々の価値観やイデオロギーでかなりクローズな環境としてコントロールされるので、広告主は安心して出稿できます。イーロン・マスクとしては、よりオープンで自由なユーティリティとしてより多くの人に使われることで、広告出稿の場として価値を上げようとしたのですが、これまでのTwitterでの約束が崩壊した今、広告ビジネスは苦戦しているのだと思います。
言い換えると、ビジネスの作り方が違って、これまでTwitterでのビジネスの作り方は、Xには通用しないのであって、もしかしたらXとしてのビジネスの仕方、またプロダクトのあり方があるのだと思います。それが、基本アーキテクチャはTwitterのまま、そこに共通で謝意する価値観や秩序が取っ払われれば、そりゃ、それまでの共通の約束の下で出稿してくれていた広告主は去りますよ。それだけの話です。
「日本人は滅びる」論争は柳井氏の敗北、前澤氏の勝利に歓喜する人々が“危険すぎる”ワケ - 情報戦の裏側
葉村 真樹ボストンコンサルティンググループ パートナー&ディレクター
まあ、経済においてフォロワー的なマスな人たちは前澤さんの言うことに歓喜しとけばいいと思います。自信喪失で打ちひしがれるより、ずっとずっと良いです。こういう発言で自信をつけさせるのが、前澤さんのようなマス向けインフルエンサーの役割ですし。
一方で柳井さんは経済界のリーダーとして、同様にビジネスの最前線で何かしら日本経済に大きな影響を及ぼすような立場に居る人たちに対するメッセージングとして極めて適切なものですし、現実を捉えたものだと思います。変えて行かなければならないことがまだまだ目の前に厳然として存在するのは現実ですし、課題認識がイノベーションをもたらします。
言い方を変えると、イノベーションのムーブメントに巻き込まれる側を鼓舞するメッセージか、イノベーションを創っていく側の人が仲間ないしそれを邪魔する人に向けて出したメッセージかの違いです。お二人とも「イノベーションを創っていく側の人」であることは間違いないですが。
洋服の青山、なぜいつも店舗ガラガラなのに潰れない?むしろ業績好調の理由
葉村 真樹ボストンコンサルティンググループ パートナー&ディレクター
博報堂在籍時、The Suit Companyの業態&ブランドプロデュースを手掛けました。もう四半世紀ほど昔のことです。ターゲットとしたのは、当時隆盛を誇ったセレクトショップでスーツを買っていた都市部の20-30代でした。彼らに「セレクトショップと同等の生地とパターンの製品を、シンプルで圧倒的に低価格な2プライスで提供する」というものです。
そのとき描いたロードマップでは、同様のシャツ専売店の展開や女性用ビジネスウェアへも参入も既に盛り込まれていました。前者は The Shirt Companyという名前で北青山に一号店をオープン、「鎌倉シャツ」的なポジショニングを目指したものの撤退しましたが、後者は3年目あたりからMDを始め、いまや店舗によってはフロアの半分を占めるまでになっています。
The Suit Compamyではターゲットを絞り込んだため、当初は多店舗展開が難しく、中枢都市での展開にとどまりました。今も中核都市以上の都市部の展開にとどまってます。しかし、当時から特徴的だったのは顧客単価の高さ。スーツに加え、シャツ、ネクタイ、小物類などのクロスバイが多く、結果的に高い顧客単価を実現していました。しかも、店員のセールス抜きで顧客が自分から買っていくのです。
最近聞いた話では、スーツ冬の時代でも、ターゲットの嗜好に合わせたMDを進めることで、顧客単価増に繋げているようです。また同じThe Suit Company系列の上級ブランドとしてUniversal Language があるのですが、こちらでもパターンオーダースーツ店を展開しており、これは一つの流れになっています。
スーツ需要はいくつかに分化、縮小しながらも、スーツそのもの、またスーツ以外のMDの特定の顧客に根強く支持されることで、そのビジネス基盤を確固とすることが成功の鍵かと思います。
「資さんうどん」初の関東進出へ 今冬にも 北九州のソウルフード
葉村 真樹ボストンコンサルティンググループ パートナー&ディレクター
福岡市ではなく北九州市発祥。ごぼ天、肉うどん旨いです。
社長の佐藤崇史さんはソニー→BCG→ファーストリテイリングという経歴。BCGでも有名Alumniのお一人です。
九州では並んで食べるような店ではないので、200-300人規模の行列ができたと聞き、にわかには信じがたかったのですが、福岡のうどんは果たして東京で根付くのか?
福岡生まれ福岡育ちの私にとってはのソウルフードはラーメンよりもむしろうどん。地元県立高校生時代は部活後のうどんが定番でした。
なお、個人的には福岡市の西側、糸島発祥の「牧のうどん」がイチ押しです。
追記:高田馬場の「大地のうどん」に言及してる方いますが、大地はフツーに腰のあるうどんで、この「資さんうどん」や「牧のうどん」とは全く異なります。
NORMAL
投稿したコメント