新着Pick
【3分解説】メガバンク決算、銀行の未来を左右する「3つの課題」
NewsPicks編集部
田中 道昭立教大学ビジネススクール 教授
私は、日本のメガバンク3行と欧米主要銀行、DBS銀行との財務指標比較を定期的に行っています。これを見ると、メガバンク3行への市場評価の低さが目立ちます。3行ともPBR(株価純資産倍率)は0・5前後という低水準にとどまっています。 定性・定量分析をしてみると、メガバンク3行は収益性、資本の充実、株主還元対策などで海外の主要銀行と比較して見劣りをしていることがわかります。また日本では業務粗利益、業務純益など収益の絶対値が注目される傾向が強いのですが、米銀は違います。例えばJPモルガンチェースの決算では各種収益率や配当性向などが強調されています。こうした傾向は日米のそもそもの違いとして指摘できます。米銀は、中央銀行によるストレステストをパスしないと配当や自社株買いができません。そうした中でも、それらを実行している米銀は、株主還元対策でも評価されていることが比較分析では見えてきます。 そのような違いがある中でも、特に目立っているのが、日本のメガバンク3行の株式評価が必要以上に低いことです。  私はこれを「ジャパニーズディスカウント」だと分析しています。ゼロ金利に代表される日本の金融政策の方向性がもたらしている事業環境の厳しさ、日本市場の将来性、海外市場に依存せざるを得ない事業構造、そうしたことから収益面では磐石でないビジネスモデルになっていることなどが大きな要因ではないかと見ています。
250Picks