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「富士山が見えなくなる」完成間近のマンション 解体へ 東京・国立市
TBS NEWS DIG
Ikenobe ShinichiroNey & Partners Japan Project Architect
おそらく日影規制で中間階が削られた形で飛び出したボリュームは、富士山の景色を私物化するリビングルームであり、公の富である富士山を望む空を私財に囲い込み商品化することで、その付加価値による売却益を得ようという事業者の見え透いた魂胆が地域住民の怒りを買ったんだろう。富士見通りと名付けられた景観は過去から継承された公の財であり、子孫に残すに値する遺産だと住民は考えているのだろう。 このケースで言えば富士山への眺望阻害を最小化する範囲でボリュームのフィージビリティスタディを行えば良かったが、事業者にその感性がなかった。 建築基準法と都市計画法の外側にある公共への眼差しの欠如は建築士としての倫理観の不足、計画上の善管注意義務を怠ったと言っても過言ではないだろう。 人口減少時代に突入しても尚、経済合理性と法手続きの中でしか議論できない文化的貧困さに危機を感じる。真なる普遍性は専門性の高い計算で導かれる合理性ではなく、万人に通じる共感による公共の倫理を共有できる感性に他ならない。感性はホモ・サピエンスの遺伝子と土地の歴史の中で永く培われたものだ。それをセンスと呼ぶ。
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