戸松 正剛

キリンさんのクラフトビール戦略の変遷は面白い。同社は数年前より同名のビアレストランを代官山などに展開されています。そのフラッグシップ店を皮切りに、タップマルシェというキリンオリジナルとパートナー醸造家のブランドを並列的に提供出来るビアサーバーを飲食店にて展開。同時に、D2C的にはネットでB2Cにも直販。 ここにきて満を辞しての既存流通に高価格帯ブランドを投入。クラフトビールが世のマニアックなビール好きのためだけのカテゴリーというキャズムを超えるタイミングかもしれません。個人的には大歓迎。

本書では、「内省」という言葉を使っていますが、つまるところ「メタ認知（自己の考え方や行動を高次のレベルで改めて認知すること）」関する技術を紹介しているものだと思います。 メタ認知を取り入れた学習や実践は様々に行われていて（乱暴に言ってしまえば、心理学でいう「認知行動療法」や、初期仏教（テーラワーダ仏教）でいう「ヴィパッサナー瞑想」など）、その効果については、多くの方に実感があろうかと思いますが、そもそも客観視できない内面の活動を客観的に認知するという行為は、結局自分の中になるバイアスとの闘いですし、外部から評価もできないという宿痾がありますので、重要でありながら、難易度の高い技術かと思います。

機能差ゼロでもカラーバリエーションで需要喚起できることを証明し始めたのは、1920年代の万年筆（PARKER）あたりが元祖のようです。 裏を返せば、MacBookも（iPhoneも）「色」に頼り始めたということは、コモディティ化が加速しているということかもしれませんね。