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飲酒量「できる限り少なく」 ガイドライン案を提示―厚労省
時事ドットコム
高麗 謙吾総合内科専門医・循環器専門医 医長
厚労省的にはそうでしょう。ガイドラインはあくまでガイドライン。 健康寿命には心血管疾患の予防が重要と考えられ、アメリカ心臓学会からはlife's essential 8として 1. バランスのとれた食事 野菜、果物、全粒穀物・ナッツを推奨 アルコール、塩分、加工肉、加糖飲料などは摂り過ぎない 2. 運動 椅子に座ってる時間を減らすなど 3. 禁煙 4. 睡眠(7-9時間) 5. 適正体重の維持 6. コレステロール 7. 血糖 8. 血圧 を提示しています。 例えば、禁煙の健康寿命への寄与度は大きく、40歳の禁煙で3年以上の健康寿命延長効果だとすると、血圧を10下げたり、LDLコレステロールを40下げたりするのの倍以上の影響があるとされます。(かなりザックリとした数字にしてます) 禁酒が同程度重要視されるかというと現状ではそこまでの報告はありません。ただ、やはりアルコール摂取量が増えれば増えるほど、例えそれがかなり少ない量であっても様々な疾患リスクが上昇することがわかっています。 アルコールは1日20-40g以下、できればさらに少なめが、健康には良いでしょう、ということになります。 そうでなければいけないものでもありませんが、健康という視点ではそれが望ましいといった意味合いです。 「心房細動」は有名人が脳梗塞になったり、Apple watchで見つかるようになったりして有名な不整脈になりましたが、先進国の3-4人に1人がなる疾患です。アルコールの影響を強く受ける疾患の1つです。 私は治療の時に説明します。 「お酒を過剰に飲むと発症や再発が増えることがわかっています。適量はビールなら500ml、日本酒なら1合、焼酎なら5尺。お酒を飲む方からするとずいぶん少ないと感じると思いますが、いわゆる適量はそれくらいと言われています。でも、心房細動のことをいうと、少しでも飲めば少しずつリスクが上がっていくのも事実です。目安を知りながら、できる範囲で減らしていきましょうね。」などと話しています。 もちろんいつも通り飲む方もいますが、心房細動が発症してしまったこともあり、減らす方がほとんどです。適量で飲み続ける方、減らした上で2日に1回の方、週末だけの方、もちろん回数が少なくとも深酒はおすすめできませんが。色んな解釈と過ごし方があって良いと思います。
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病気の際、自分で病状を判断しなければならない時でもChatGPTは力になってくれる
現代ビジネス[講談社] | 最新記事
高麗 謙吾総合内科専門医・循環器専門医 医長
あってるかあってないかわからないけれど、インターネット上の情報からあってそうなことを、あたかもわかったような文章で対応してくれるという意味では役に立つでしょうね。 「赤目」という非医学用語を結膜炎と表現できれば、たとえGoogleで普通に調べてもそれなりの情報には辿り着きます。 これが結膜下出血だったとしたら、結膜炎と調べても出てきませんが、うまく見つけられたら正直写真見るだけでそれだろうとわかりますし、様子見でも構いません。 (ただし、「赤目」で画像検索すると妖怪とか怖いのが出てくるので注意) これが流行性角結膜炎だと、確かに自然軽快しますけど、家庭内や職場で蔓延しかねないので、診断をつけてもらって指導を受けることに意義があります。 そして...よほど薬を飲んだ時に生じる副作用の方が薬品名もわかっているため正確に出てくると思うのですが。 添付文書とかインタビューフォームとか...まぁ、そこにたくさん出てくる副作用を全部理解して、それがどの程度の割合なら自分にとって問題かを判断するのが困難でしょうけど。。。 ...かなり記事には批判的なことを書きましたがけど、医療の多くはオーダーメイドよりも一般化・テンプレート化される方向にありますし、それで問題ないものも多いので、きっと全体的な流れとしてはこういう方向に行くのでしょうね。LINEなどでの遠隔医療相談も大量にデータがあれば、あとはbotでほとんどいけるようになるのでしょう。
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クリスピー・クリーム株下落、減量薬ブーム受けて投資判断引き下げ
Bloomberg
高麗 謙吾総合内科専門医・循環器専門医 医長
GLP-1作動薬の体重減少効果や食思低下効果はかなり確固たるものがあります。 ただ、何を摂取するかが大きく変わるわけではなさそうです。多少は影響があるのかもしれませんが。 ランダム化比較研究のレビュー(英語) https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC9987242/ とはいえ、そもそも摂取量が減るわけですから、特に欧米の肥満者が多い国では大きな影響が出るのかもしれませんね。 BMI>35ですと胃を切るような手術を受けることが将来の心血管リスクを大きく下げるくらいですから、肥満というのは単純に大きな問題でもあります。 さて、これが健康志向という世界的な流れを大きく変えるかというと、世界中で以前から健康志向になっているという話がありますけど、それを大きく変えるようなものではなさそうです。 また減量に作用するものの、顔の皮下脂肪も減るためにシワやたるみが増えて5歳ほど老けて見えるという話も...それに対してヒアルロン酸注入や脂肪移植という話もあるようですが...どこへ向かうのでしょうか?? 顔面美容外科(英語) https://www.thieme-connect.com/products/ejournals/abstract/10.1055/a-2148-6321?device=mobile&innerWidth=980&offsetWidth=980 GLP1a自体はとても良い薬剤と思われるものの、「なんだか変な方向に」向かってるような気もしながら眺めています。3-4人に1人が肥満のアメリカと、4%程度の日本や韓国では大きく違う気もしますね。
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医者の宿直、労働時間「ゼロ」扱いで労災認定されず 月100h超の残業でくも膜下出血発症妻「理解に苦しむ」
弁護士ドットコムニュース|話題の出来事を弁護士が法的観点からわかりやすく解説するニュースコンテンツ
全国の大学病院 助教の医師の半数 研究時間は1週間で5時間以下
NHKニュース
高麗 謙吾総合内科専門医・循環器専門医 医長
大学病院の助教というと若手研究者のイメージなのでしょうか。 我々のイメージですと、初期研修医(2年)と後期研修(規定なし、選考医・修練医などとも呼ぶ)を終え内科専門医をとるかとらないかの後、大学院という無給or薄給の期間を終えて、なんとか大学のポストを与えてもらった人たち(おおむね7-8年目から15年目くらい、昇進はポスト次第なので年次は関係ありませんが)です。 やっと学位もとって臨床に邁進できるタイミングとも言えます。大学である以上、教育や研究もせざるをえませんが、教育は評価されず、最も評価される研究は空き時間にしかできない。かつ、ライフイベントも重なりやすい時。臨床で手一杯という医師が多くても驚きはありません。 さて、来年から始まる医師の働き方改革は、結局過労死するほど働いても構わないラインで設定がなされ、厚労省からの例示ケースの資料もほぼ休息なしで驚くほどのものになっています。 参考資料:https://iryou-kinmukankyou.mhlw.go.jp/commentary_slide (基礎編のスライドを見るだけでもかなり苦笑いが出ちゃいます) ただ、それとは別に外勤含めて連続28時間勤務までというところで、外勤をしないと生活もままならない若手医師を、地域に派遣することでなんとか体裁を保ってきた医局や地域医療があるのも事実で、はたしてどうなるのだろうと思いを巡らせています。 (宿日直許可があれば別です。ただ宿直については十分な睡眠がとれるのが前提にも関わらず、とうてい宿直と呼べないレベルの例示が以前されていて話題になりました。急患5人程度→同時にくれば別ですけど、ちゃんと診ればほぼ寝られません。)
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