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オープンAI、半導体開発巡りブロードコムなどと協議=米報道
Reuters
稲葉 祐樹大手車載部品メーカー 次世代製品設計担当部署 課長 博士(工学)
最近、半導体関連のニュースを目や耳にすることが多くなりました。 ニュースに触れるたびに思うのが、ニュースの解像度を上げるために、いかに知らない人にわかりやすく半導体の構図を伝えることが重要かという点です。(ここに集まっている方々にとっては釈迦に説法ですが) 一言で半導体と言ってもロジック、メモリ、パワー、センサなど色々なカテゴリがあります。 それらの半導体を製造するために、色々な企業が垂直統合や水平分業しながらビジネスをしています。 ニュースを見るといつもこの辺りが蔑ろにされて報道されており、一般の方にきちんと伝わっているのだろうか、とモヤモヤしてしまいます。 半導体業界でどのようなメーカーが水平分業で頑張っているのかについては色々なところで記事が出ています。 半導体は身の回りに溢れているので、こういう状況を若いうちから知る機会があっても良いかもしれないと思い始めました。 初等教育に織り込むのもありでしょうし、地域ぐるみで未来の半導体業界を担う子どもたちにこう言った情報に触れる機会を与えることも考えていきたいな、と思う今日この頃です。 もしかするとNPに集う仲間でチームを立ち上げて、こういう啓蒙キャラバンをしかけてみるのも面白いかもしれませんね。 【参考】 【今こそ伝えたい】真の半導体復活へ、6つの問い https://newspicks.com/news/7955377/body/?ref=search 半導体産業の水平分業化とファブレスの躍進 https://blog.nisshinbo-microdevices.co.jp/ja/process13_fabless 世界の半導体市場と主要なプレイヤー https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/joho/conference/semicon_digital/0001/05.pdf
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中国、AI半導体不足でも主導的役割 革新必要=ファーウェイ幹部
Reuters
稲葉 祐樹大手車載部品メーカー 次世代製品設計担当部署 課長 博士(工学)
AI向け半導体と聞くとGPUの独壇場だと思われがちです。 しかし世の中には何でもかんでもできるわけではない一方、ある特定の処理だけに特化したASIC(Application Specific Integrated Circuit)と呼ばれるICを使ってGPU勢に立ち向かおうとしているプレイヤーも存在しています。 ここで注意が必要なのは、ASICはある特定の処理に特化している点。 AI処理に使うためには「学習」と「推論」のASICをセットで使う必要があります。 高口さんがおっしゃっている通り、AI向けASICではファーウェイのAscend910が高い性能を示しています。 ここで注意が必要なのが、Ascend910は「学習」向けASICである点。 AIでは学習に膨大なリソースが必要ですし、ファーウェイが学習向けASICで勝負をかける方針は間違っていないと思っています。 世界中がこぞって開発を進めている2nm以下の最先端ではないプロセスノードでコストメリットを考えながら勝負しようとしている点も興味深い点です。 一方で、学習向けASICはGoogle, Amazon, Tesla, Microsoft, 富士通などが開発を進めていますので、うかうかしていると派遣を他に握られてしまう危機感をファーウェイは持っていると思います。 最先端技術だけが派遣を握るのに必要なわけではない、というのは、ともすれば最新技術ばかりを追ってしまいがちな半導体技術者の私としても改めて考えさせられる部分でした。
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トヨタ会長「生産開始に全力を尽くす」 自動車認証不正
毎日新聞
稲葉 祐樹大手車載部品メーカー 次世代製品設計担当部署 課長 博士(工学)
トヨタのリリースを読むとわかりますが、社内独自基準で試験した結果を提出したことも要因のようです。 衝突試験に関しては厳しいとおもっていた角度が実は厳しくなかったり、台車衝突試験では良かれと思って厳しめの条件で試験した結果を提出しています。 日本車は壊れにくいことが世界でも知られています。 こうした自動車メーカー独自の厳しい検査が壊れにくいという強みに繋がっていたのは否定しません。 しかし、厳しい方向で開発を続けていけばかならずどこかで歪みが生じますし、そのコストは巡り巡って消費者の皆様に負担していただくことになってしまいます。 厳しさを追い求め、それによって自らの首を絞める結果になってしまったのはなんとも皮肉な結果だと感じます。 自動車は構成部品の数が多く、様々なトレードオフのしがらみのなかで設計成立をさせる必要があるのも理解できます。 もしもそのトレードオフ成立解を人手で探しているのであれば、それは大きな課題であると感じます。 おそらく欧州自動車メーカー各社やテスラなどの新興BEVメーカーは各部品の成立条件を解析PCに入力し、AIなどを駆使して自動で成立条件を見出したり、時には部品設計すらAIに任せて成立条件を広げたりしているのではないでしょうか。 自動運転など様々な新機能が追加され、様々な新部品が搭載されていくであろう次世代自動車開発がカンコツに頼った設計でスムーズに進むとは思えません。 ルールを破ったことは事実ですので、一刻も早くトヨタお得意の「カイゼン」によって元に戻ることを期待いたします。 個人的には今だに豊田会長が矢面に立つトヨタの体質にも違和感がありますね。
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「パワー半導体」量産に提案…名大、プラズマ活用でGaN高速成長
ニュースイッチ
稲葉 祐樹大手車載部品メーカー 次世代製品設計担当部署 課長 博士(工学)
今やアマゾンで数千円出せば購入できる小型・大出力ACアダプタに使われているGaNパワー半導体。 高品質な単結晶を作るのにコストがかかる点が現在の課題ですが、その課題解決に繋がる興味深い技術です。 ちなみに上述のACアダプタに使われるGaNは結晶構造が似ているSiやAlなどの上に薄いGaNを成長させて半導体デバイスとして活用しています。 こうすることで比較的安価にGaNデバイスを製造することが可能なのですが、GaN層が薄いため大きな電流を扱う際には抵抗が大きく、発熱の課題解決がクリアできないという課題があります。 次世代パワー半導体という文脈で比較されることが多いSiCは、デバイス全域がSiCという同一材料で構成する製造技術がそこそこ育ってきているため、大電流を扱うことが可能になっています。 電気自動車向けアプリケーションとして使われることが多いのはそのためであり、現時点ではGaNとの棲み分けがなされているとも言えます。 GaNに限らず窒化物の電子デバイス適用は今後の鍵になる技術です。 例えば熱を逃すために使われる放熱材料としては熱伝導率が高いAlN(窒化アルミ)やBN(窒化ホウ素)が有望視されています。 この手の技術開発が進むことで、将来の電子デバイス進化が促されることが楽しみです。
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