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点滴薬ソトロビマブ、コロナ治療薬に特例承認 軽症・中等症向け
毎日新聞
原田 洸総合内科医 医学博士
「ソトロビマブ」はモノクローナル抗体とよばれる薬のタイプに分類されます。コロナウイルス表面にあるスパイク蛋白に中和活性をもつ抗体を投与することで、コロナウイルスの増殖を抑える働きが期待されています。軽症・中等症患者約1000人を対象とした第III相臨床試験では、投与29日目までに24時間を超える入院、または死亡を、プラセボと比較して79%低減させることが示されました (査読付き論文は未発表のようです)。安全性、有効性が示されたことから、特例承認されたことになります。 注意点として、コロナで入院が必要なほど悪化したり、酸素投与や人工呼吸器が必要なほど重症化した患者には適応になっていません。これは、重症化した患者ではウイルスの増殖よりも体中の炎症が症状の主要因になっているためで、他のモノクローナル抗体を使った臨床試験では重症患者に投与しても効果がなかったことが示されています。 https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2033130 なお、既に承認になっている抗体カクテル療法(ロナプリーブ®)が同様の役割を果たしていることから、この「ソトロビマブ」が好んで使われる場面は限定的かもしれません。 感染者数が落ち着いてきたため、医療機関はこれまでよりも発症早期の軽症者に対応する余力が出てきた状況だと思います。高齢者、基礎疾患や肥満などの重症化リスクがある人が感染した場合に、早期にコロナを診断し、抗体カクテル療法やソトロビマブを投与することで重症化を予防できれば、死亡者数の減少と医療リソースの逼迫抑制に繋がると思います。
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