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ぬいぐるみ会社、3回請託か 五輪汚職、元理事事務所で社長ら
共同通信
高橋 義仁専修大学 商学部教授
AOKIホールディングズ、KADOKAWA、大広、ADK、今回のサン・アローと収賄側の特定が進んでいます。これまでのところオリンピック組織委員会の理事としてスポンサー選定の権限を有する理事に対して、「どうしてもスポンサーになりたい企業」が理事の権力を使いたいと考え、贈賄を持ち掛ける構図のように見えます。贈賄側の問題は言うまでもなく、収賄側はトンネル会社を作って準備周到に進めており、高い悪質性を感じます。 高橋理事が収賄で得たお金が、オリンピック組織に還流されていないかについて、詳細な調査もされていることでしょう。このような問題の発生リスクへのマネジメント機能が、オリンピック組織委員会理事会にはありました。結果から判断すると、通常の企業経営では必要とされる経営能力が「理事会」では、機能していなかったことがわかります。 株式会社で取締役会が機能しなかった場合、取締役には株主責任が生じますが、同種の役割を有するオリンピック組織委員会理事会において、少なくとも理事を構成する方々の責任が問われることにもなるでしょう。本来はこの種の公共性の高い組織において、多様な構成、多領域において独裁を防止できる知見を有する人選により、多方面に配慮できる戦略策定やリスク予見能力が期待されています。
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ファイザーをイタリア当局が調査、12億ユーロの利益隠しの疑い
Bloomberg
高橋 義仁専修大学 商学部教授
事業を行っている国の子会社に利益を帰属させるか、親会社に帰属させるかに関して、利益を帰属させられなかった国が「本来帰属させるべき税収を確保するための調査を行っている」という意味をもつ報道で、イタリアの税徴収当局としては自国で得られるはずの税収が他国に流れることが不服の対象です。 グローバル企業においては、海外の親子企業間取引における、利益の帰属先についてある程度の自由度があることから、どの企業も「税率、税効果」や「内部留保の保管先」として「有利な国」を選択しようと考え、その結果生じる問題です。例えば、企業が海外の関連企業との取引価格(移転価格)を輸出入の段階で意図的に設定すれば、一方の利益を他方に移転することが双方向で可能になります。 仮にイタリアでの申告所得が過少だと認められると、利益を移転している国での申告所得が過大になり、両国で修正が入ることになります。各国(特に高法人税国)は一定の基準を設け、自国に必要な税収が落ちるように企業を指導したり、支払い命令を出すことがあり、「どの国が税金を受け取るか」という国家の行政当局の間の問題にまで発展することもあります。 「移転価格」の問題に関して、企業が申告する金額にかかわらず、通常の取引価格(独立企業間価格)で行われたものとみなし、強制力を発揮して所得計算させる国があります。今回の対象国イタリアや日本もこの考え方に立っており、日本の考え方については、以下の資料から概要を知ることができます。 「移転価格税制の概要」(財務省) https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/international/177.htm
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スマホの1円販売、実態解明へ 公取委、異例の強制調査
共同通信
高橋 義仁専修大学 商学部教授
独占している携帯キャリアが見当たらず、独占禁止法に触れるという見立てには疑問があります。携帯キャリアとしては顧客を獲得することを続けないと、それを実施する企業に自社の顧客を奪われてしまい、結果、高固定費・低変動費の携帯キャリアのビジネスモデルが崩れることから、すでに低収益なビジネスになりつつもやらざるを得ない状況であり、報奨金で販売店に金銭を戻す手法を用いて、結果的に極端に安く端末を提供できる仕組みを作らざるを得ない実情から行っている「マーケティング・キャンペーン」だと思います。 本来は、端末を極端に低価格で提供した場合はその顧客に対し、携帯キャリアを頻繁に乗り換えない顧客から得た利益が流れる構造になることから、サービスに対する公平な対価性が崩れることは確かだと思います。特に「情報弱者が不利益を被る」点については問題がないわけではありません。政府の考えとしては、いまだそのようなことができるのであれば「さらに携帯料金を下げなさい」と指導するつもりなのでしょうか。 独占禁止法第40条は次のように定めています。「公正取引委員会は、その職務を行うために必要があるときは、公務所、特別の法令により設立された法人、事業者若しくは事業者の団体又はこれらの職員に対し、出頭を命じ、又は必要な報告、情報若しくは資料の提出を求めることができる。」 いうまでもなく、携帯キャリアが政治的に目をつけられているという背景が影響しているもので、今回のケースにおいては、「必要だけど」具体的な何かがあるわけではないと思います。日本は世界の先進主要国の携帯料金のレベルで、すでに最安値のレベルにあることから、携帯各社は相当に無理をしてこのようなキャンペーンを実施しているはずであり、このレベルの「公平性」を問題にするのであれば、他の「独占による弊害」の除去が優先されるべきのような気がします。 「捜査予定」は、8月にも報じられていました。 「スマホの『1円販売』は独禁法違反のおそれ 公取委が実態調査開始」(朝日新聞 2022年8月2日) https://www.asahi.com/articles/ASQ896HDLQ89ULFA00T.html
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「アマゾン薬局」日本上陸すれば既存薬局に大打撃 「ネットで完結」便利さの裏に生じるリスク
AERA dot. (アエラドット)
高橋 義仁専修大学 商学部教授
アマゾンが日本の「調剤薬局」に参入することは、おおまかにみて決定的に重要な意味をもつパーツが1つだけ欠けている状態です。アマゾンがこれを解決できれば、日本の調剤薬局市場の一定の市場を一気に獲得することが可能だと思われます。 現在もオンライン調剤薬局を専業的に始めようという企業が少し見られますが、通常はオンライン診療を受けた患者しかオンライン調剤ができない法規制により当該市場が極端に少なく、またオンライン薬局にも通常の薬局設備を必要とするため、日本で広まる要素は見出せません。 現時点でアマゾンが日本で事業を始めたとしても、上記のように細々と実施するしかなく、規模の経済やバリューチェーンの最適化を使って実施するシナジー効果はほとんどないと見られますが、実験的な位置づけでの参入はあり得ます。 アマゾンは、米国でも医薬品をオンラインで販売したいとの長期的な視野に立った経営戦略をあたため、20年以上かけて現在の状況を築いてきました。1999年当時事業形態が整っていなかった、⽶ドラッグストア・ドット・コムの株式の40%を取得し、その後ドラッグストア社のトップをアマゾンの上級幹部として採用し、準備を進めました。 2016年頃、⽶国内の多数の州に医薬品登録販売業者の資格を申請し、医薬品の販売認可を受けています。2018年6⽉には、オンライン調剤薬局のピルパック(PillPack)を7億5000万ドル(8200億円)買収しています。買収を通じて、全米での薬局免許を取得したとみられます。 2020年11月、オンライン薬局の呼称を「アマゾン薬局(Amazon Pharmacy)」に変更し、既存のアマゾンの流通網を利用した全米での販売網を構築しています。さらに2021年、それまで社内の福利厚生として実験的に運用していた「オンライン診療」を一般向けに展開させ、この領域を前進させています。 日本での事業でネックが「医療関連法規」であり、日本の国民皆保険をベースにする公益性の観点から「医療を営利で行ってはならない」と規定され、開設に関しては地域ごとに判断されています。この「委員会」は地域医療団体メンバーが委員に入ることが通例で、労働組合的な性格が強い同団体が、営利的な医療機関開設に対し認可を出さない可能性が高い現状があります。
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米ファイザー、コロナワクチン1回110─130ドルに 政府購入後
Reuters
高橋 義仁専修大学 商学部教授
記事は米国の公的接種後に関することですが、日本でも同様の方針がとられると思います。新型コロナウイルスワクチンは、現在日本でも米国と同水準の価格で提供されています。新しい技術を使った医薬品で、バイオ技術を使って生産されている医薬品としては破格に低価格だと思いますが、パンデミックの期間において、公衆衛生上の有益性から不可欠で、政府が国民に広く接種させるために大量に購入する前提での「超大量購入」価格でした。 米国にしろ日本にしろ、政府がパンデミックへの対応を行わなくなる時点でこの前提が外れます。米国においては、医薬品の価格は、基本的には他の商品と同様に需要と供給の関係で決まります。つまりは欲しい人が買いたい価格と売り手が売りたい価格の均衡点で価格が決定されますので、米ファイザーが提示する1回110~130ドルがライバルとの競争力のある価格との認識でいることを示すものと理解できます。 日本では、国民皆保険制度と引き換えに政府が保険薬価を指定する方法で、政府が実質的な医薬品の価格統制権を有しています。通常の医薬品の場合は、この取引価格として薬価が決められます。日本政府の考え方として、「予防医療」にはほとんど保険を適用させていません。例えばインフルエンザなどのワクチンにはもともと薬価がついておらず、保険診療外の自由診療として扱われています。インフルエンザワクチンの接種料が各医療機関で異なるのもこのためです。 日本での新型コロナウイルスワクチンの薬価も設定されていないため、今後は各医療機関が自由価格で購入し、接種を行う場合は自由診療価格をつけることになります。仮に米国と同じ水準の価格で日本に納入された場合、1接種あたりの薬剤費が1.5万から1.8万円程度に加え、各医療機関が独自につける技術料が上乗せされるため、2万円弱~の接種費用になると予想されます。 政府が接種せず、保険診療用の薬価もつけないとなると、政府が価格を指定する根拠はありません。今後も政府が「ある程度」大規模な公的接種を続けるということであれば、企業も「ある程度」の価格交渉を受け入れると思いますが、企業としては国際的な水準に合わせた価格を要求すると思われ、仮に現在の提供価格である25ドル程度を強硬に提示した場合、各ワクチンメーカーは日本市場からの撤退を視野に入れて交渉すると思います。
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月給35万円のはずが、17万円に!? 繰り返される「求人詐欺」の真相
ITmedia ビジネスオンライン
高橋 義仁専修大学 商学部教授
企業側が言う「契約するときに条件を伝えて契約すれば違法にならない」という説明には合法性があると思います。つまり同意した内容で成立するため、それで契約したのであれば被雇用者に責任があります。 しかし「広告の募集条件は釣るため」と主張するこの企業の社会性には唖然としますし、このような事実に基づくであろう採用に関するネガティブな情報や口コミが出回りますので、長い目で見ると求人競争力を大きく棄損します。現状では、「虚偽の募集条件」で案内を行う求人広告は、日本では行政も放置していますので求職側が十分に注意するしかありません。 「厚生労働省令で定める事項」で企業が労働者を募集するうえで最低限明示しなければならない労働条件は次の通りとあります。 業務内容、契約期間、試用期間(有無と、ある場合にはその期間の長さ)、就業場所、就業時間、休憩時間、休日、時間外労働(裁量労働制が適用される場合はその旨を明示)、賃金(固定残業制にする場合は、「手当を除いた基本給金額」「固定残業時間とその手当額」「固定残業時間を超える時間外労働分の割増賃金は追加支給する旨」を明示)、加入保険、募集者の氏名または名称、派遣労働者として雇用する場合の雇用形態 実情をこれだけで知るには明らかに情報が不足しています。詳細が書かれているのは「就業規則」であり、これを契約後まで開示しないことになんら疑問を持っていない企業が多くあることが問題です。これが開示されずに契約し、転職後に内容が劣悪だったことに気づくケースが後を絶ちません。 就業規則には昇進条件や昇給した場合の給与基準、交通費規定や福利厚生の基準などについても、詳しい取り決めが書かれていることが普通です。契約前に企業に聞いても、開示したくない場合、その企業は「就業規則は内規であり、規則により入社前には開示できない」などと説明していると思います。 求職者が詳細内容を確認できずに雇用契約を結ぶことは「日本の常識」になっていますが、労働者の労働への交渉力が弱まる作用を期待して企業が多用しているはずながら、良いことではありません。国際競争力も失います。 本来、雇用前の就業規則に関する通知を求職者に行うことは当然であるべきです。これが放置されているなら、国内の範囲では経営側に有利になるでしょう。
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大麻から難病治療薬、月末にも国内治験へ…取締法改正し医薬品使用認める方針
読売新聞
高橋 義仁専修大学 商学部教授
日本ではケシ成分を含む医薬品「モルヒネ」の医療使用は以前から可能ですが、大麻では所持に対する極めて厳格な規定があるため、医療使用どころか臨床試験のための治験薬を所持することを含め、一連の研究開発活動ができない状態でした。 これに対し2022年9月22日、厚生労働省の大麻規制検討小委員会は、大麻由来の原料を使った医薬品について、有効性と安全性が確認され医薬品として承認されたものについては、輸入や製造や使用を可能とするように法改正を行う予定が報道されていました。 医薬品として使われている麻薬は、厳格なルールを決めて利用可能なところ、大麻を原料とするものについては「大麻取締法」という特別な法律があるため、患者や医療関係者が大麻を所持できないことになっていました。したがって、治療や臨床試験目的であっても、所持しただけで法に触れる状態が放置されていため、海外で治療に使用されている大麻由来医薬品を日本に持ち込めないという状況になっていました。今後はモルヒネ同様の管理が可能になりますが、これまでなぜできないのか不思議でした。 昭和28年(1958年)に制定された大麻取締法の第三条には「大麻取扱者(大麻栽培者、大麻研究者)でなければ大麻を所持し、栽培し、譲り受け、譲り渡し、又は研究のため使用してはならない。」とあります。「大麻栽培者」とは、都道府県知事の免許を受けて、繊維若しくは種子を採取する目的で大麻草を栽培する方であり、「大麻研究者」とは、都道府県知事の免許を受けて、大麻を研究する目的で大麻草を栽培し、又は大麻を使用する方を指します。 「使用」に対する罰則が規定されていなかったのは、日本はかつて大麻草生産は産業であり、栽培者が大気中に飛散した大麻成分を吸引した場合を考え、使用を罪から除外していたことによるとされていますが、この点は罰則が新設されます。 記事にある医薬品は「エピディオレックス」はカンナビジオールという大麻に含まれる成分を含有する医薬品で、米国では、他の薬ではコントロールするのが困難なてんかん性脳症である「レノックス・ガストー症候群」および「ドラベ症候群」と名付けられている希少かつ重度疾患に対し、米FDAにより承認されています。
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「かっぱ寿司」と「はま寿司」 衝撃の社長逮捕劇を15年前の“因縁”でひもとく
ITmedia ビジネスオンライン
高橋 義仁専修大学 商学部教授
記事は回転すし業界M&Aの経緯とリーダーの流れが分析されています。製造業などと比べると知財の所在が分かりやすく、新規参入が容易な業界であることから、人材の獲得そのものを戦略にしてきたことがわかります。 人の「能力」が雇いたい企業が求めるポイントであることについては理解できますが、「秘密・機密」とは別の概念で、転職に伴っての後者の入手は違法です。転職者に対し、前職の機密情報を「持ち込まない」ことを確認する念書を受け入れ条件にすることは、コンプライアンス上不可欠な手順とされています。外国の大手企業などは、事例を挙げて、「このような場合は雇えない」とした上で、転職者の回答をチェックするところも多いと思います。 かっぱ寿司の場合、社長(当時顧問)採用時にこのような手続きがとられていなかったとすれば問題ですが、それ以上にはま寿司の管理データを持ち込んでいたことが分かった後、取締役会はこの社長の任を解く必要がありました。それどころか、事業戦略に持ち込んだデータを幹部が共有して活用し続けていたと報道されています。事実であれば同社のコンプライアンス意識は絶望的に低いレベルにあり、同社のコーポレート・ガバナンスが機能していないことも明らかです。 運営会社のカッパ・クリエイト社(東証プライム上場)に対して、株主から経営責任を問う声が出てきてもおかしくない事案だと思いますが、カッパ・クリエイト社株の過半数は実質的に親会社(コロワイド)の管理下にあり、「信託銀行等機関投資家の株主発言は認めない」などとIRに表記するなど、上場企業に通常必要とされるコーポレート・ガバナンスを否定しています。この状態で東証プライムの上場基準を満たせるとは驚きます。 「コーポレートガバナンス」(カッパ・クリエイト社) https://www.kappa-create.co.jp/company/governance.pdf?20221006
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医療個人データ提供、希少症例などで大幅拡充…創薬・治療法研究を推進
読売新聞
高橋 義仁専修大学 商学部教授
個人情報保護法における区分で「匿名加工情報」は、事業者間におけるデータ取引やデータ連携を含む個人に関する情報の利活用を促進することを目的に、個人情報保護法の平成27年(2015年)改正により導入され、個人データの取得時に特定された利用目的以外にも利用することができると定められています。 「匿名加工情報」とは特定の個人を識別することができず、加工元の個人情報を復元することができないように加工された個人に関する情報(個人情報保護法第2条の6)で、本人か一切分からない程度まで加工されたものを指し、氏名等を削除(又は置き換え)、項目削除、一般化、トップコーティング、ノイズの付加等の加工、特異な記述の削除等(同法第43条の1)を義務付けています。 リアルワールドデータ(RWD)と名付けられたこのような医療機関からの情報は、すでに「本人の同意を得ずに営利事業として公的研究機関や営利事業者に提供」されています。特に匿名加工を扱う民間企業は認可制で、匿名加工の手順も厳格に定められています。 匿名化して大規模に取得できるデータについては、日本の体制は遅れていました。医療個人データを本人の了解を得ないで大学等や製薬企業に提供する整備基盤は、研究者が「研究や事業活動に発展に不可欠」と望んで実現したものです。しかし今回の報道には「希少症例にも適応する」と書かれています。名前などの個人情報を除いて、本人の了解を得ずに、年齢、治療機関等を含めて研究機関に提供可能とすることを指すと思いますが、希少疾患の場合は症例数が極端に少なく匿名性確保は難しく、対象者数にもよりますが、調査すれば本人の特定が可能になる場合が出てくるでしょう。そうなれば個人情報保護法に触れます。 データを売る側(政府の認可を受けた民間企業)としては望む提供基準の改正だと思いますが、「個人非同意の医療情報を匿名化の範囲を超えて活用した」場合は国際的に定める研究倫理違反で、関連する研究成果は使えず、査読を経て掲載された論文は遡って取り消され、研究者としての資質も問われかねない事態が想定されます。患者数がごく限られる希少疾患の場合は、国際的な基準に則り、あらかじめ本人の同意をとってから臨床試験を実施すべきだと思います。
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コロナとインフル、同時検査OKのキット3800万回分確保…鼻の粘液使い15分で判定
読売新聞
高橋 義仁専修大学 商学部教授
政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会は、今冬は新型コロナとインフルエンザの同時流行を懸念し、新型コロナが45万人、インフルエンザが30万人の罹患さえ予想しています。 「発熱外来、高齢者や小学生以下などに限定 同時流行備え政府呼びかけ」(朝日新聞デジタル 2022年10月13日) https://newspicks.com/news/7674560?ref=user_1310166 第7波の発熱外来の受診者数は、ピーク時の1日当たり推定約50万人強でしたが、今冬は、受診者数のピークも第7波を大きく上回ると予想されています。このため、「リスクの低い方は病院には行かず、家にいてください」という政府方針もすでに発表されています。 また、治療に際しては公的病院以外にも新型コロナ感染症の治療に協力するよう呼び掛けていますが、行政発表の資料を見る限り、「検査のみ対応、感染後の患者は不可」「かかりつ患者以外は不可」などとする病院・診療所が引き続き非常に多いことが課題にみえます。 「発熱外来、高齢者や小学生以下などに限定 同時流行備え政府呼びかけ」(朝日新聞デジタル 2022年10月13日) https://newspicks.com/news/7670692?ref=user_1310166 政府の計画通り「感染が疑われるなら家にいる」しかない場合、初期治療や重症化したときの治療のために、罹患者それぞれが自己の行動で発熱や呼吸困難等の原因を知っておく必要があります。新型コロナ、インフルエンザ、風邪様症状を示す他のウイルスや細菌、の各原因病原体に効能が確かめられている医薬品はそれぞれに異なり、特にウイルスに効く医薬品と細菌に効く医薬品は構造的にもまったく別物です。判別しておかないと、効くはずがない医薬品を利用してしまって改善しない一方で、副作用のリスクだけを受けます。また悪化した場合に医師が迅速に適切な指示を行うためにも、判別は不可欠です。 本来は、自宅で自己対応などとせず、正規の医療を受けて対応することが望ましいとは思います。それが難しいと考えられているとすれば、記事に書かれているような「感染症の原因」が判別できる検査キットの入手は次善策としては必須です。
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「日本アムウェイ」に6カ月の取引停止命令 社名や目的言わず勧誘
毎日新聞
高橋 義仁専修大学 商学部教授
「目的を告げずに勧誘」について、これまでにこのアムウェイのほか、学習教材、保険、不動産投資、宗教などで「勧誘された側」を経験しています。最初は個人的に興味があるように装ったり、異性をぶつけてきたり、助けを求めてきたり、友人関係のネットワークを使って面会のハードルを下げるように工夫している点に共通性があります。ほとんどが学生時代~20代に経験しており、今でも無垢な若者をターゲットにする傾向があると思います。 記事にあるように、アムウェイでは「子以下」の会員が獲得した売り上げの一部が「親」会員に還流されるシステムで運営されています。つまりは日本では「無限連鎖講の防止に関する法律」で禁止されている「ねずみ講」と極似していますが、実際に商品を販売する行為が伴っていることをもって「違法ではない」と企業側は説明しますし、極めてグレーながら、実際この点で現行法に触れることにならないと思います。 したがって、「社名や目的を言わない不誠実な勧誘」を処分の理由にするしかないというのが監督官庁の本音だと思いますが、かなり問題視していることが伺えます。アムウェイのビジネスモデルについては記事内で詳しく、正確に説明されています。アムウェイのシステムで個人が利益を上げるためには膨大な人数の「子以下」が必要ですが、計算すればこの点も現実的でないことが理解できるはずです。
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アビガン、新型コロナ感染症対象の開発を中止=富士フイルム
Reuters
高橋 義仁専修大学 商学部教授
アビガンは、すでに抗インフルエンザウイルス薬として市販されていますが、新型コロナウィルス感染症に対しては判定保留で未承認でした。同薬の開発では、臨床試験の方法に問題があるとの指摘から、「臨床効果を確かめるための追加の臨床試験を実施する」と企業発表されていました。 問題があるとされた最初の臨床試験は単盲検比較試験で、再度の臨床試験は二重盲検法で実施されていましたが、米ファイザー社、米メルク社が開発した抗ウイルス薬が供給されていることも開発中止の判断に影響したと思います。 アビガンの最初の臨床試験の最終段階(臨床第3相試験)は156人を対象に行われ、「既存治療+アビガン群(以下アビガン群)」と「既存治療+プラセボ(偽薬)群(以下プラセボ群)」の比較がなされました。アビガン群では2.8日早く改善し、統計的有意差もありました。しかし、この試験は、「単盲検試験」という方法で実施されていました。 通常臨床試験は、「二重盲検試験」という方法で実施されます。被験者に対し無作為にどちらかの群が割り付けられ、被験者にも、試験実施者(医師)にもどちらが治験薬かわからない状態で試験実施され、臨床効果の判定後に割付け薬剤が開封によってはじめて明らかにされ、両群の集計結果が開示されます。 しかし、アビガン効能追加試験での「単盲検試験」の場合、患者はどちらの群かはわかりませんが、試験実施者(医師)はどちらの群に割り付けられているかを知りながら投与することから、意識的あるいは無意識的に評価に対し先入観が入る可能性が否定できません。被験者はどちらの割り付けか知らないのですが、医師や医療スタッフの態度から、うすうす実薬か偽薬かを感じ取る可能性があることが指摘されています。 臨床試験の精度の低さ(=臨床試験のデザインが理由で、高い精度が担保できない可能性があるという意味)がネックになり認可保留になっていましたが、同水準の成績で認められた国際的に流通している医薬品が見当たらないことからも、国際的な基準から見た場合、この判断が特別に厳しいとは言えなかったと思います。
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75万人の患者発生か コロナ・インフル同時流行 第7波超えも
産経ニュース
高橋 義仁専修大学 商学部教授
ごく最近の世界の感染状況を知ると、新しい変異株による感染の波が近くまで来ていると感じますし、引き続き爆発的な感染力を有する新たな変異株が猛威を振るう可能性があることが理解できます。もしここにインフルエンザの流行が重なれば確かに大変です。このようになった場合、「リスクの低い方は病院には行かず、家にいてください」というのが現在の政府方針であることも発表されています。 「発熱外来、高齢者や小学生以下などに限定 同時流行備え政府呼びかけ」(朝日新聞デジタル 2022年10月13日) https://newspicks.com/news/7670692?ref=user_1310166 高齢者、小児以外は「自己判断、自宅療養」が軸で、第7波の基本的な方針が継続されてることに加えて、高齢者、小児以外のオンライン診療と公的機関以外の病院・診療所での治療対応への誘導が柱です。鍵は、現時点では未知数の、医療機関と受ける側のオンラインの対応力と、公的機関以外の病院・診療所の受け入れ態勢です。 各地域の状況については「(お住いの都道府県名)×(新型コロナ受け入れ医療機関)」などの検索結果に出ているリンクから資料が得られるますが、現時点で民間の医療機関の多くが、公的医療機関のようには患者を受け入れておらず、「すでにかかりつけの患者に限る」「検査はするが陽性者の対応はできない」などの対応になっているところの方が多いようです。 政府は今後、一般医療機関に、対面診療も含めてコロナ陰性の患者をできるだけ診るよう協力を求める方針とのことですが、計画の実効性に課題が残っているように思えます。
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1~2回目接種は年内に 従来型ワクチン供給終了へ
共同通信
高橋 義仁専修大学 商学部教授
医薬品の使用方法は、臨床試験で確かめられたエビデンスに基づいて検討され決められた添付文書という公式文書に記載されています。処方権をもつ医師は、基本的に記載された投与方法を遵守する必要があります。 逸脱する使用方への裁量権もありますが、「止むを得ない」理由がない場合は使用責任が問われます。また、保険から医薬品の費用が償還される場合、「償還基準」は基本的に添付文書に記された投与対象に基づく範囲のため、承認外で使われた医薬品は、基本的に保険は下りません(新型コロナワクチンは保険適用薬ではありません)。あらかじめ患者に「自由診療」を断っていなければ、費用は医療機関の持ち出しになります。 オミクロン株対応型ワクチンの臨床効果(感染予防、重症化抑制)は、従来型ワクチンを接種した方への追加投与でしか確認されていないことから、世界共通に、投与対象「追加接種(3回目接種以降):12歳以上の方」となっているため、従来型ワクチンを接種していない方には使えません。 今後、臨床試験で初回投与のワクチンとしてオミクロン株用ワクチンの臨床効果が確認されない限り添付文書の変更がなされないのが原則ですから、「従来型ワクチンの未接種者はオミクロン株対応ワクチンを追加摂取することはできません」は原則で、記事の内容の通りです。 一方、日本は特殊な環境にあり、現在開発中の塩野義製薬製ワクチンにおいては、臨床効果を確認する臨床試験を行わず緊急承認を得たいとする方針(政府未決定)が企業側において示されていますが、仮にこれが認められるのであれば、日本では「(特に緊急なら)医薬品の承認に臨床効果の確認は必須ではない」ということになるため、今後、「初回投与での臨床効果は確認していないが初回投与にも使える」などと、日本政府の裁量で方針が変えられても不思議ではないようにも思えます。また「世界」の方で、当該試験を速やかに実施するかもしれません。 現時点で言えることは記事の通りながら、今後の方向性を予測し難い状況です。
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発熱外来、高齢者や小学生以下などに限定 同時流行備え政府呼びかけ
朝日新聞デジタル
高橋 義仁専修大学 商学部教授
次回の流行が、今夏の第7波のような状況になることを想定しての対応方針ですが「自己判断、自宅療養」が軸であり、この点は継続の方針です。 今回の「進化」の鍵は、医療機関と受ける側のオンラインの対応力と、ハイリスクや小児以下の年齢でない場合「(公的に設置する)発熱外来を受けさせない」という部分です。この部分は一般病院・診療所に担当してもらう方針ながら、小規模一般病院・診療所がこれを拒否する場合は成立しません。 医療法は正当な理由がない場合の応需の義務を定めていますが、これまでの新型コロナウイルス感染流行時には、来訪するとインターフォン越しに「熱があれば受けない」「発熱外来(他機関)に行ってください」などと伝える小規模一般病院・診療所が多く存在していたことは周知の事実です。今後は多くの医療機関に対して新型コロナ医療への参加が強く求められます。実現のために、場合によっては行政の強制力を発動させる必要があると思います。 また、抗インフルエンザ薬「タミフル」は十分な注意が必要な医薬品であり、「単に飲み薬」的な感覚を患者が持つと、事故が発生する危険性が増し、事故への対応も難しくなります。本来は自宅で受け取るに適した医薬品ではありません。隔離状態ならなおさらです。理由は、特に以下の添付文書の「8. 重要な基本的注意の8.1」をご参照いただければわかります。 「タミフルカプセル75添付文書」 https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/6250021M1027_1_39/
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