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【下山進=2050年のメディア第36回】化粧品のプラットフォーマー@cosmeと化粧品業界。ヤフーと新聞の相似を描かず
下山 進ノンフィクション作家
@cosmeっていう化粧品のプラットフォームを、今更ながらに知ったのは、聖心女子大学で講義をしたおかげです。
ヤフーに遅れること3年で創業したこのプラットフォームと化粧品業界の推移は、ヤフーと新聞の推移の相似形になるのでは、と思って調べて書いたのがこの回、いろいろ面白かったです。
新聞業界は、ヤフーに反比例する形で売上が下がりつづけ、2000年の約半分になってしまったわけですが、それと同じことが、この@コスメと化粧品業界にも言えるかというと、言えないのです。
化粧品業界の売上自体は、下がっていない。が、宣伝・広告の中身がかつてのような雑誌・テレビではなく、そのポートフォリオのほとんどsnsにつぎ込んでいる。
このsnsの広告を電通が把握していない(四マスしか把握していないわけです)というのも発見でした。
悪性リンパ腫ステージ4"寛解"笠井信輔「マスコミがプレスリリースを元にがん最新治療報道が当たり前の事情」 『がん征服』著者が語る「有効性未証明でも承認された脳腫瘍治療法」内幕
下山 進ノンフィクション作家
プレジデントでの、がん当事者の笠井信輔との対談が、配信されました。
これ、今の大マスコミの医療報道の問題点にも切り込んでいて、我ながら非常に面白いです。
たとえば、こんな感じ。
【笠井】下山さんは『がん征服』で、がん治療の歴史を辿り、膠芽腫に対する3つの新しい治療法を追うなかで、結果的に「がん征服の闇」「がん医療の闇」を暴いた。
そこまで踏み込めたのは、フリーランスの下山さんだからだと感じました。テレビ局や新聞社に、医療担当の記者はいますが、彼らも製薬業界や医学界の構造を知っているから、逆に報じられない。もしも報じたら、業界で生きてはいけなくなる恐れがありますから。
【下山】G47Δについて記事を書いたり、番組をつくったりするなら、せめて審査報告書は読んでおくべきなんですよ。読んでおけば、手放しに礼賛するような形にならなかったはずです。業界のために報道機関にいるのではないのですから。
佐々涼子さん死去56歳 ノンフィクション作家 「エンジェルフライト」など
下山 進ノンフィクション作家
ノンフィクション作家の佐々涼子さんが亡くなった。
自分がフリーランスの書き手になって強く感じるのは、その強さ、だ。
「エンジェルフライト」でデビューをするが、佐々さんはその頃、民生委員が訪ねてくるぐらい、まったくお金がなく、遺体改修会社への交通費を、担当の編集者から借りるところから取材を始めている。
実質上の最後の作品『ボーダー』で、民放のテレビ局の社員と記者会見で隣り合わせたことのことを書いている。名刺をもらったとたんそのテレビ局氏は、「はずれか」という顔をして、佐々さんを無視する。
そんなふうに悔しい思いをたくさんしながら、素晴らしい作品をいくつも残した。
「エンド・オブ・ライフ」は特に感動的である意味予言的ともいえる。
この本の中で、佐々さんはいまわの際にいる看護師の森山に手を握られこう言われる。
「頼みます」
〈私は彼に託された。だがいったい何を? 私はそれを一生問い続けるのだろう〉
バトンは今度は私たちに託される。
自分にしか書けないことを書いていく。
佐々さんのことは一度アエラのコラムに書いています。
https://dot.asahi.com/articles/-/210783?fbclid=IwY2xjawFB-wZleHRuA2FlbQIxMQABHTj0W13bm-e8CzQqrxW-xsJH28Bg7jDPZK06SQFRJVTdVo2ggD5JaitrjA_aem_1qWlW9MtEOEtJGEIhwMvFQ
小野薬品、研究開発費倍増目指す オプジーボ特許切れ備え、買収も
下山 進ノンフィクション作家
製薬会社はたいへんです。
薬の特許は20年。といっても化合物ができるとすぐ登録をしますから、治験でフェーズ3までいくのに10年はかかる。そうなると10年しか勝負の期間はないわけです。
オプシーボの場合、ほとんどのがんに適用されているので、大きな売上になりましたが、この特許がきれると、ジェネリックのメーカーがどっと入ってきて、薬の値段はがくんとさがって、小野の売上自体は10分の1くらいになってしまう。
なので、パイプラインにいかに重要な薬をもっているかが、勝負なわけです。
その数を増やすには、自己の開発力を高めるしかない。
それでうまくいったのがエーザイや武田ですね。
職場で「台風なのに出社する人」が出世する本当の理由<最短出世中・現役メガバンカーが教える> - 雑用は上司の隣でやりなさい
下山 進ノンフィクション作家
日本のメガバンク出身者が、「今はコンプライアンスとかあって上司はいろいろ言えないけど、おれたちの時代は台風でも出社してお客さまのためにやっていた。だから、出社しないと、サイレント減点されるよ」ということを大まじめに説く、とんでも記事。
だから日本のメガバンクは、ATMが何度も故障してしまうし、欧米の金融機関には喰われるし、君たちの時代は、大蔵省に守ってもらっていたでしょ。
ダイヤモンド社の社風にも、そういう小さな範囲での得をとろうとして社会や他人に大迷惑をかけている、ところがないか? と言いたくなる記事。
だいたい、災害時に、公共の交通機関を使って出勤すること自体、社会的には許されない行為。本来どうしても出勤をしなくてはならない人たち(災害対応のため)が職場にいくのに迷惑をする。
米国で使われなくなった「効果の疑わしい抗がん剤」の一部が日本では保険適用のままに…驚きの実態とその原因
下山 進ノンフィクション作家
この記事の筆者がいう日本での「迅速承認」は何をさすのでしょうか。FDAでは確かに、サロゲートエンドポイントという二次的な治験の評価項目で承認をするトラックがあります。
日本でこれに類するものは、再生医療等製品という特別なトラックで、これは有効性を証明する必要がなく、有効性の推定で承認をします。
「等」の文字で、ひとつだけがんの治療薬で、この「再生医療等製品」のトラックをつかって条件及び期限付き承認になったものがありますが、7年後には有効性を証明しなければなりません。
他の人が書いているように「アバスチン」という抗がん剤は、たとえば「膠芽腫」で米国では承認をされていませんが、日本では承認をされています。これは効かないものを日本が承認したというものではなく、解釈の違いです。治験の結果は、全生存期間を伸ばしませんでしたが、pfsという病気が進行するまでの時間を2・5カ月伸ばしました。その2・5カ月伸ばしたことをもって進行を凍結できるとして日本は承認をし、米国は不承認となった、ということです。
認知症新薬レカネマブ、英国で認可 価格高すぎるとの指摘も
下山 進ノンフィクション作家
National Institute for Health and Care Excellence という薬のコストとペネフィットの評価をする政府機関は、「コストのわりには効果が少ない」という評価をくだしていることから、保険収載は難しいとみられる。つまり自費診療にのみ、英国では使われるということになる。
欧州では同じ理由で、承認はされなかったが、英国は承認はするが国民皆保険ではみない、という判断。
アミロイドβ抗体薬をどう使うかについて、費用と効果の側面から、世界的な議論がおきるだろう。
https://www.nice.org.uk/news/articles/benefits-of-new-alzheimer-s-treatment-lecanemab-are-too-small-to-justify-the-cost-to-the-nhs
「レケンビ®」(レカネマブ)、英国(北アイルランドを除く)において、早期アルツハイマー病治療剤として承認を取得
下山 進ノンフィクション作家
ただし、このリリースには注釈が必要、National Institute for Health and Care Excellence という薬のコストとペネフィットの評価をする政府機関は、「コストのわりには効果が少ない」という評価をくだしていることから、保険収載は難しいとみられる。つまり自費診療にのみ、英国では使われるということになる。
欧州では同じ理由で、承認はされなかったが、英国は承認はするが国民皆保険ではみない、という判断。
アミロイドβ抗体薬をどう使うかについて、費用と効果の側面から、世界的な議論がおきるだろう。
https://www.nice.org.uk/news/articles/benefits-of-new-alzheimer-s-treatment-lecanemab-are-too-small-to-justify-the-cost-to-the-nhs
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