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イオンシネマ、移動の手伝いで「従業員が不適切な発言」と謝罪。車椅子ユーザーの介助巡り議論に
坂野 悠己総合ケアセンター駒場苑 施設長 介護福祉士
イオンシネマで車椅子の方が、通常の車椅子席ではなくリクライニングで観れるようなプレミアムシートで観たいと移乗を映画館の職員さんに頼んで、観終わった後に、映画館の支配人みたいな人に今後は利用しないで欲しいと言われたという件。その車椅子の方もイオンシネマ側も炎上しているが、まず通常席、車椅子席をそれぞれ用意しているから、そこは問題ないように思える。あとは、プレミアムシートという席をそれとは別で用意しているなら、そのプレミアムシートを車椅子の方が座りたいと言った場合の想定をしていなかった事に課題があるように感じた。車椅子席もあるし、プレミアムシートは車椅子の方が座りたいと言うはずがない、と思っていたのかもしれない。その想定をしていなかった事で、各映画館のその日の職員さんの裁量で突然決めなくてはいけなくなって、移乗したり写真を撮ったりしてくれた日と、移乗はしたけど終わった後にもう利用しないで欲しいと言われた日と、大きく分かれてしまった。だからその日の映画館の職員さん個々の問題でもないように思う。また車椅子の方もプレミアムシートを車椅子の方はご遠慮ください等と明記されていなかった訳だから、そこに座りたいと思ってもそんな不思議な事じゃない。イオンシネマとして、車椅子の方がプレミアムシートに座りたい場合のプランを選択肢として作って表示しておく事で、今後このような事が起きないといいな。
【介護報酬改定】厚労省、新たな基本報酬を発表 サービスごとに明暗 訪問介護は引き下げ
坂野 悠己総合ケアセンター駒場苑 施設長 介護福祉士
物価や光熱水費の高騰も考慮して、特養や老健等の施設系は介護報酬を大幅増。その分利益率が高かったという理由で訪問介護や定期巡回はまさかの引き下げ。施設は一定数必要でその経営を成り立たせるために今回の大幅増は分かる。でも国は施設から在宅、地域への方向性で進めていて、そのために訪問介護や定期巡回の利益率を高める事で訪問介護や定期巡回を始める事業者を増やそうとしていたはず。それが実際に利益率が高くなっている事が分かるとそこを下げるって、はしごを外された側はたまったもんじゃない。結局どこかを上げるためにどこかを下げる、このゼロサムの原理を変えないと永遠に介護保険事業は発展していかない。
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