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米中GDP逆転せず
日本経済新聞
山崎 元経済評論家
率直に言って中国の指導部はもともと「それほど優秀ではなかった」のではないかという印象を最近持つようになった。中国の急成長の大きな部分は欧米(特に米)によって作られたものだったのではないか。 率直に言って、中国の安い労働力を利用すると「ものすごく儲かった」からだ。だから、特に米国は、中国人の留学生もたくさん受け入れたし、技術も移転した(かつての日本にそうしたように)。この流れに乗った鄧小平は賢かったとしても、それ以降は、一人っ子政策、不動産に偏った経済膨張、IT企業いじめ、昨今のコロナ対策などを見ても「優れた人民(経済人や技術者)はいるけれども、共産党指導部は経済運営から見て案外愚鈍だ」とでも理解すると納得できる。 GDPは国力についてあまり正確な指標ではないので、将来の逆転の有無はそう重要ではないが、高齢化が進み人口が減少し、国家の指導部が暗愚だということになると、中国の将来にはなかなか厳しいものがあるかも知れない。ちょうど、1980年代にかけて経済力・技術力を増して国力の隆盛に向かうように見えた日本が、その後に人口構造と国家運営の愚かさから伸び悩んだような事態が近未来の中国にもあり得るのではないか。 もちろん、かつての日本がそうだったように、現在の中国には高度な教育を受けた優れた技術者や経済人が少なからずいる。彼らの活躍によっては、日本とは異なるタイプの国力の発展がありうるかも知れない。しかし、あの共産党の指導部にそれが可能なのかについては大いに疑問を持たざるを得ない。中国の民間経済に、国家指導部の重荷をはねのける活力があるかが問題だ。中国人及び中国の経済にしばらくの間チャンスは存在するのだろう(かつての日本もそうだったように)。中国人のバイタリティを思うと、十分な活力が「ある」のかも知れないが、さてどうなるのだろうか。
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