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【プロ直伝】結局、今、何を学んだらいいのか?
田中 慎一(株)インテグリティ 財務戦略アドバイザー/EFFAS公認ESGアナリスト/代表取締役
リスキリングの課題については、Financial Timesでもよく取り上げられていて、つい先日はイギリスが国全体としてまったくリスキリングが追いついておらず、特にテック業界では外国人人材に頼らざるを得ないといった危機感あふれる特集記事が掲載されたばかりでした。
そして、いまGXに舵を大胆に切っているところなので、過去の産業構造の転換期に大量の失業者が出て社会が混乱した反省を踏まえ、欧州ではJust Transitionに基金を創設して取り組んでいるのだと思います。アメリカでもIRAの一環でJust Transitionに巨額の予算が付けられています。
一方で、はて、今日からいったい何を学んだらいいのか?と問われると頭を抱えてしまいます。すぐに役に立つ、即効性のある知識やスキルって廃れるのも早いので、その習得が根本的なリスキリングなのか?と言われると心もとありません。
本もベストセラーは何割かは数年後に消えるけど、ずっと残っているロングセラーは普遍的で価値が変わらないのと似ているかも。
国内外を問わず周囲にいるひとかどの人たちを見ていて感じるのは、結局のところ「学び続ける」ことがいちばん重要なんだろうな、ということ(リンダ・グラットン教授がおっしゃっていることの受け売りですが)。
そういう人たちに共通しているのは「リスキリングだ!」なんてまったく騒いでいません。
【新発見】脳の仕組みを知れば「多様性」を強みにできる
田中 慎一(株)インテグリティ 財務戦略アドバイザー/EFFAS公認ESGアナリスト/代表取締役
お!大塚さんの連載が始まるんですね!!楽しみっ♪
「多様性は大事です」とどんなに説いても、それを体験として経験しないかぎりはなかなか理解できないのかもしれません。沖縄の海ってすごくキレイなんだよ!と言っても実際に見ない人には想像できないのと一緒で。
これは何も多様性にかぎったことではないんですが、自分の価値を変えたり新しいものに対する感受性を研ぎ澄ますには、自分の半径5mの世界より外側へ意識的に出る(ことを繰り返す)ということ以外にないんじゃないか。最近そんなふうに思えます。
自分は似た者どうしでつるむことより、自分とは違う人たちに囲まれたアウェイに飛び込むほうが楽しいので、巷ではおおいに盛り上がっているらしい「三田会」なるものには一度も行ったことがありません。
多様性に富んだアウェイな環境へ飛び込むと、自分の価値観が壊されたりアップデートされたり、ビシバシ受ける超刺激がたまらないんですよね。
そして、自分がそんな「たまらない」と感じられるのは、多様性を包摂してくれるインクルージョンがあるおかげなわけで、自然と周囲への感謝の気持ちが芽生えるし、自分も貢献したい、恩を返したいというエネルギーにも転換されます。
【図解】全員に必要。気楽に「リスキリング」する5つの方法
田中 慎一(株)インテグリティ 財務戦略アドバイザー/EFFAS公認ESGアナリスト/代表取締役
リスキリングがうまく行っている組織はほとんどないと言われている理由については、熊平先生の「そもそも経営陣に、リスキリングは個人の問題ではなく、会社の生き残りがかかった問題だという認識がない」という一言に尽きると感じています。
また、「経営と人事が連動していない」もそのとおりで、これは上記の経営陣の無理解とも密接に関連しています。人的資本開示が義務化されたことで人的資本経営が活気づいていますし、多くの会社が取り組みを促進し、開示を充実させていることはとっても素晴らしいことだと思います。
私が見る限り、日本企業の人的資本開示のボリュームは世界一だと思います。ただ、投資家は人的資本開示に熱心な企業の担当者に対しては心底リスペクトしているものの、こういった状況をどう評価すべきかについては今のところ様子見です。
人的資本投資の重要性は嫌というほど理解している一方、研修やリスキリングの結果がどのように企業価値の創造に寄与しているか、現時点では不明なためです。
あるアクティブ運用投信のファンドマネージャーが人的資本経営に関して言っていたのは「もっとも評価できるのは賃上げしている会社」と。
とても腹落ちしましたし、実際、ユニクロの柳井社長が大幅な賃上げを発表したときは「まだまだこんなものではない」と発言し、株式市場も沸き立ちました。
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田中 慎一(株)インテグリティ 財務戦略アドバイザー/EFFAS公認ESGアナリスト/代表取締役
標準治療以外のこのような自由診療(N-Noseは「検査」ですが)って、科学的なエビデンスがないから標準治療に格上げされないわけで、総じて怪しいと考えています。
でも、がん治療が最たるものですが、自由診療って知識や地位のある人こそハマってしまう傾向にあるんですって。「自分で判断できる」「自分こそ正しい」という一種の正常性バイアスが働くからですね。
また、医師や医療機関が勧めていると、お医者さんって聖人君子のように見えて、ついつい鵜呑みにしてしまいそうです。だから、この手のものに引っかかってしまうわけですが。
サラリーマンにスーパーサラリーマンと全然働かないサラリーマンがいるように、お医者さんの中にも医学部卒業時にピークアウトしてしまったかのようなダメダメ医師もいます、残念ながら。
結局はディープフェイクを見抜くためのネットリテラシーが求められているのと同様、医療に対しても自分で考えるリテラシーが必要なのでしょうね。
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田中 慎一(株)インテグリティ 財務戦略アドバイザー/EFFAS公認ESGアナリスト/代表取締役
FTきっての日本通であり、日本人にとって耳の痛い記事を書くことでおなじみのレオ・ルイス記者によるコラム。
オーバーツーリズムの問題と賃金と物価の上昇の好循環になかなかならない問題は分けて考える必要があるかなあと思います。
もっとも、日本人のアウトバウンド旅行がパンデミック前の6割の水準までしか戻らないのは円安が原因ではなく賃金が伸びないことが根本的な要因であるという分析はそのとおりだと思います。
海外旅行へ行くか行かないかを為替レートで決めるなんてことはなく、行くと決めたら為替がなんぼであろうと行くものです。
円安だからインバウンド旅行客数が増えたという分析も怪しくて、羽田や成田に着いた外国人旅行客も空港で円に両替するときや街中で買い物するときになって初めて円安の恩恵を感じている様子をよく見ます。もちろん日本滞在期間中の円ベースで見た消費額は円安効果でパンデミック前よりかなり増えています。
NORMAL
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