佐藤 慧

DE&Iは政治色が強くなっているというのも、それを取り上げる時、日本であれば女性活躍に目が行きがちである。アメリカなどからすれば、民族や国籍、LGBTが話の主軸なのでしょうが、何事も行き過ぎればそれは差別になってしまうのでしょう。個人的には、Equityのような概念は担保されるべきでしょうし、多様性も必要だと思います。そもそも元々公平性を担保されていない時点で、弱い立場からは強くメッセージ発信をしないと変わらない側面もあると思うので、人の感性によって、主観的に捉える他ないのだと考えると、結局は政治的利用に帰結してしまう宿命を持つ概念なのかもしれないなと思います。DE&IやESGの政治色に引っ張られず、本質的に何が重要かを考えて動くことが大切かと思いました。

投資是非の判断は非常に難しいと思いますが、直接融資と繋がっていくような動きは今後拡大していくんでしょうね。その精度をどれだけ高めるか、またそれに各企業がどこまで応じていけるのかが、開示トレンドの運命の別れ道と言えそうです。※人的資本経営自体はそもそも、そんな社会的トレンドに左右される（べき）性質のものではないと確信しておりますが。