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火星往復を2カ月に短縮するパルスプラズマロケット…NASAの投資を受けて開発中
田中 英東路傍の石
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パルスプラズマロケット(PPT:Pulsed Plasma Thruster)は、電気エネルギーを利用してプラズマを作り出し、そのプラズマを加速させて推力を得るタイプの電気推進エンジンです。基本的な原理は以下の通りです:
1. **エネルギーの蓄積**:
- 電気エネルギーは、コンデンサなどのエネルギー蓄積装置に蓄えられます。
2. **プラズマの生成**:
- 蓄えられたエネルギーが放出されると、アノードとカソードの間で電気放電が発生します。この放電により、固体プロペラント(通常はテフロンなど)が蒸発し、イオン化されてプラズマが生成されます。
3. **プラズマの加速**:
- 生成されたプラズマは電磁場の影響を受けて加速されます。具体的には、ローレンツ力(電磁力)が働くことでプラズマが高速で排出され、これにより推力が得られます。
4. **連続的なパルス**:
- このプロセスが非常に短い時間間隔(ミリ秒単位)で連続して行われるため、「パルスプラズマ」と呼ばれます。
### 特徴
- **高い比推力**:プラズマを利用することで、従来の化学推進エンジンに比べて非常に高い比推力を実現できます。
- **低推力**:比較的低い推力しか発生しないため、主に姿勢制御や軌道修正に使用されます。
- **長寿命**:部品の摩耗が少なく、長期間の使用が可能です。
### 応用例
パルスプラズマロケットは、特に小型衛星や深宇宙探査機の姿勢制御、微小な軌道修正に適しています。エネルギー効率が高く、長期間にわたって安定した動作が求められるミッションに有用です。
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