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【直言】日本企業復活のカギは「脱・コンサル丸投げ」にある
NewsPicks編集部
村上 誠典スタートアップ経営/シニフィアン共同代表
復活の鍵とは思いませんが、問題の背景はここにも潜んでいるように思います。「決められない Japan」 少々補足しますが、戦略をコンサルに投げる以上に今課題が大きいのは、DXの丸投げです。銀行のシステムが最も目立つ例かもしれませんが、丸投げした結果、技術負債を抱え、トラブルが発生しても、経営が明確な打ち手を出しきれない。 日本は米国と比較して、IT含めた専門人材を内製化できていません。終身雇用、ローテーション人事の良い点はありますが、結果的にジェネラリストを産みがちで、専門人材が内部にいないことは一つあります。 最大の問題は別にあると思います。原因は専門人材だけではなく、「決められない」ことです。 DXだとわかりやすいですが、わからないから「決められない」のです。経営側に判断力がないから、無駄な説明資料が増えます。そうしてどんどんDX開発以上に、仕様書は説明書が増えて、日本の多重下請け構造に流れていきます。外部ベンダーにとってはビジネスだし、意思決定のリスクまで追いきれません。そうすると、どんどん雪だるま式に費用が嵩み、問題が大きくなります。 戦略も同じです。「意思決定」は経営の最大の仕事ですが、リスクをとって「決められない」。ある程度答えはわかっているんだけど、お墨付きが欲しいし、客観的なデータや意見で「正しい」と言って欲しい。そのためにコンサルを浸かる。 ITベンダーも、戦略コンサルも使うなということではありません。使った方がいいですし、使い続けるべきなのですが、主導権を会社側に持ち続けるためにも専門人材の内製化を行い、外部リソースをうまく「レバレッジ」する感覚。そして、最も大事なのは「意思決定」すること。 全ての経営は「意思決定」に通ず。そのために、経営の仕組みも、ガバナンスも、人的資本も抜本的に再構築していかないと、内向きで「決められない」日本になってしまっては、世界の産業界をリードすることは当然できない。鍵なんてなくて抜本的な改革=ミッションを立てて、「意思決定」して、そのために必要なことは聖域なくやり切る。それに尽きるかなと。
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アルトマン氏の復職、マイクロソフト含むオープンAI株主が要求
Bloomberg
村上 誠典スタートアップ経営/シニフィアン共同代表
色々とゴタゴタはあれど企業価値、企業経営に最も甚大な影響を与える取締役の選解任について、各ステークホルダーがそれぞれバチバチにやりこんでますね。個人的な確執があればそこにハイライトが行きがちですが、ステークホルダーの意見をしっかり言えるように法制度やガバナンスの仕組みが整備されているわけです。日本は整備されていても、波風立てず使わないですから、違う意味での機能不全。ここまでのスーパースター達をガバナンスし切れるでしょうか。 取締役の選解任は株主の権利です。OpenAIの定款がどうなっているかわかりませんが、結局株主が納得してないとひっくり返されますね。49%株主のMSもCEO交代を一度支持していましたが、アルトマン氏が会社を去る(=競合化する)リスクもあるし、個人間の確執であるなら、株主が仲裁に入る形で、 「もっと建設的な経営の議論をした上で株主含めたステークホルダー全体で『オープンに』経営方針を決めていこうよ」 ということでしょうか。凄い時価総額=ポテンシャルの企業とはいえ、まだ急成長期の若い会社であることに変わりはなく、派閥になる前の強い個のぶつかり合いがあるってことでしょうね。これだけ成長していても、我慢ならんというレベルですから、単なる戦略の方向性(成長か安全か)だけではない、感情面に触れるような機微もあるのでしょう。 にしてもMS。普通は1.7兆円も投資していたら、発狂するレベルですが、生成AIの覇権争いのインパクトからしたら小さい金額で、自らのポジション、競合関係など冷静に見極めが必要で、表に立たず出しゃばった動きをすることなく、株主の権利に沿って大人の対応をしているのでしょうか。
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