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ALSの女性遺体から鎮静薬検出 市販されず、胃ろう経由で投与か
共同通信
榎本 貴規総合病院 事務職員
10年ほど前、ALSの患者さんの介護の手伝いをさせてもらった事がある。気管切開で人工呼吸器に繋がれ、目しか動かせない状態だった。コミュニケーションは文字盤のみ、僅かな眼球の動きとまばたきで一文字ずつ解読していく。定期的な体位交換と喀痰吸引、オムツ交換が必要で食事は胃ろうからだ。ALSの患者さんや家族が医療を必要とすれば全員そのような状況になる。必要としなければ、人工呼吸器を希望しなければ死が待っている。身近な所ではある厳格な音楽家がALSになり、人工呼吸器を希望しない選択をし旅立って行った。意識もしっかりしている中で呼吸が出来なくなっていく。人工呼吸器を希望しない選択をしても中には苦しさに耐えられず気管切開に至ることもあるそうだ。自分の身に置き換えてみればどちらを選択するか。呼吸の苦しみが無ければ、自らがそう遠くない未来に寝たきりになることやその後の家族への負担、それが何年も続くことを考えれば人工呼吸器を希望しない可能性が高い。わからないのは人工呼吸器に繋がれるまでは自分で命の選択が可能であることだ。繋がれた瞬間に選択が出来なくなる。生命の尊厳とは何なのか。死が間近に迫っても苦しみを経過させることなのか。穏やかな死は生命の尊厳に反することなのか。患者さんや周りのことも考えると現在のやり方は幸せではないように思える。
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