重松 健

最後のキーワード、「自分らしい生き方ができる国」 これは僕も都市計画家として目指している、「みんなが自分の好奇心に正直に、それを自由に表現できる街」に近いものを感じました。 そんな国をご一緒につくれるように自分も微力ながら尽力します！

根幹は足元がどう面白いか。街歩きを楽しめるか。商業が衰退する中、商業以外の賑わい創生の選択肢が必要だと思います。それとやはり「床の呪縛」からの逸脱。賃料マーケットでなく、環境に付加価値を見出す開発モデル。 渋谷は歩いて楽しい街になったのか、自然な地形を人工的に水平に繋ぐことが魅力を高めたのかは賛否両論ありそうです。同じ考え方でも、もう少し違うアプローチもあったかもしれません。

スタートアップ支援は国を挙げてのものなっていますが、1番はそのプレーヤーをどう育てるか、集めるか。 そのためには、スタートアップの有象無象が常に蠢いているディストリクトをつくって、「あそこに行けばなんかインスパイアされるよねぇ。」、「あそこのブロックパーティに行ったら、自分でものづくりしたくなった。」みたいなスタートアップカルチャーが一気に広がるような環境をつくることが大事だと思います。 そして、そのデストリクトでは色々な実験ができるフィールドがある。 こ綺麗なシェアオフィスが高層タワー内にできるだけでは、中々スタートアップカルチャーは育たないと思います。地べたでカルチャーを見せながら、特にものづくり、ディープテック、ハードテックにおいては、やはり湾岸の倉庫街に可能性を感じます。その一つが芝浦イノベーション特区。先述した東京B-LINEという水路網と組み合わせることによって、そのポテンシャルを最大化することができると思います。 ここら辺も以下のノートを見て頂ければと思います。 https://note.com/inspiringdots/n/nde89d86fc213

これに更に住友不動産さんの南地区も完成すると、今動き始めている東京スカイウォーク、元高速道路を公園にする計画にもリンクしてきます。これらの開発が連携してどれだけ歩きたくなる環境をつくるかが肝になってくるかと思います。

記事に対するインタビューに答えさせて頂きました。 東京はポテンシャルだらけだと思います。特に水辺。 東京が本気で水の都を目指せば、世界に類を見ない都市が出来上がります。地下鉄の延伸よりも公共交通としての舟運ネットワークの方が安いコストと短期間で、効率的な移動だけでない、より魅力的な都市をつくり上げる可能性を秘めています。 詳しくは以下のNoteに書きましたので、お手隙の際に読んで頂けたら幸いです。 https://note.com/inspiringdots/n/n7db3f68236df https://note.com/inspiringdots/n/n9b6ccb4f681e https://note.com/inspiringdots/n/nacd773a67f5a もう一つ大事なポイントは「床の呪縛」 不動産ビジネスのビジネスモデルが「床を高く売るか貸すかしかないこと。」生産人口の減少、働き方改革等で、これまでと同じ需要が続く保証はないことに皆んな気付きながらも、それ以外のモデルがなく、行政も地域貢献をすると容積ボーナスと結局「床面積」という呪縛。ここからそろそろ真剣に抜け出す議論をしなければ、大きなリスクを抱えていると思います。

都市への居住の集積は移動エネルギーコスト的には理に適っていると思います。近代のベッドタウンに住んで都心で働くという、昼間人口/夜間人口の差が大きい都市構造は1番無駄の多く、それが自然と解消される方向に動いているのだと思います。 東京は都心居住は進んでいるようで、ほとんど湾岸にベッドタウンをまた新しくつくっていて、もっとバランスよく住宅が都心のど真ん中にも配置されていく必要があるかと思います。

顧客目線でのAI。当たり前のようで油断するとすぐに技術目線になりがちですよね。スマートAIシティの議論も、どうしても技術目線をスタートに考えて無理やり住民(顧客)の体験を説明しようとするから、イマイチピンと来ないことが多い。 Think Backward は大事なポイントだと思います。

スポーツは移民も認めたチームをつくりながら、自国を強烈に意識して応援し、同時に他国とも交流を深める事ができる絶妙なバランスを保てるものだと思います。オリンピック等のスポーツイベントきっかけで、色々な議論の感覚が変わっていくといいですね。

ニューヨーク市では全てのデータを一般公開する事が義務付けられていて、面白い物だと市内の街路樹全てのデータからその環境的な価値が経済的に定量的に示されていたり、どの交差点でどんな事故が起きているかも一般公開されていたりして、データによる政策決定も分かりやすいです。 https://tree-map.nycgovparks.org https://crashmapper.org/#/

最近はアメリカの大統領選挙も含めて、相手をこき下ろすディベートばかりで、イマイチ建設的な議論が減ってきている気がします。小池さんは、これまでの実績を中心に強調しつつ今後の方向性を語っていたのに対し、対抗馬の方々は自分のビジョンをある程度話しつつも、相手を批判する方に力を入れ過ぎていた印象です。

最善策を求めた議論は大事かと思いますが、国民の感情論に訴えかけるために偏った情報や言い方をするのは結果としていい方向にはいかないと思います。「巨大ビルをつくるために外苑を潰す」はあまりにも乱暴で、一回立ち止まりましょうではなく、今の計画の趣旨を伝えた上でその先結果どうするのがいいのかまでの提案が聞きたいですね。

東京都知事選が盛り上がっている今、東京の都市としてのポテンシャルをまとめていました。色々な政策も大事ですが、具体的に生活がどう変わるか、という部分が見えてくる方がワクワクしますよね。これらは単なる夢物語ではなく、実際に少しずつ動き始めています。世界に視察に行くのではなく、世界が視察に来る都市になれる！是非そんなワクワクした都市を皆さんと盛り上げていけることを楽しみにしています！