長崎 寛人

「もし支援がなくなれば我々は戦争に負ける」 見方によっては、ていのいい恫喝でもある。 戦争というからには現場では日々若い兵士が確実に死亡している。こうした事実がありながら見て見ぬフリして、ロシアのウクライナ侵攻は許せない世界秩序を守るために多少の犠牲者がでても勝つまで戦う、という思想がやや強すぎる コロナ報道のように毎日速報で今日の戦死者数を年代別に発表し続けたらどうだろう。そうなれば一義的には(勝ち負けいろいろあって譲れないことはあるけれど)まずは一旦戦争を止めることに知恵を絞ろうとするだろう。 ともかく日々の戦死者を見て見ぬフリするのってジャニーズ問題を見て見ぬフリをしてきたことと何ら変わらないのではとも思う。

後手に回っている感は否めない。この悪循環を払拭するる策としたら10月2日の会見で社名変更の方針ではなく、いきなり新社名をドカンと発表したらいい。先手感や本気度、決定スピードをアピールする良いキッカケになると思う。そのほかの課題はテクニカル的に時間を要する旨を丁寧に説明したら理解は得られる。

で、次どうするの？ 河野太郎でいいの？ だったら辞めないでもう少し続けて欲しいってなるかも。 世の中理想通りにはいかないんだから相対比較してよりマシな方を選択して前に進めて行くしかないと思う。

ジャニーズ事務所は完全にロックオンされた状態。こんな状況下ではどんな手を打っても裏目になりがち。 対策としたら先手を打ってジャニーズタレントの活動を一旦全て停止させるべき。起用されるされないとか契約期間とかファンに迷惑かけるとか番組に穴をあけるとか事情は様々あるが、ここは一切合切自ら全て辞退することで、そこまでする必要はないよ、という空気感を出してジャニーズ事務所の本気度を伝える。例えは悪いが肉を切らせて骨を断つ、危機対応としては割と王道な策だと思うけど。

7月に社外取締役に就任らしいけど、多分今頃後悔しているのでは？海外や取引企業などからの強烈な批判は想像以上だったのでは？ 現状のジャニーズは組織改革のノウハウ等で建て直せるような次元の話ではないほど深刻な状況。白井氏は有能だと思うけど今回の事案は専門外にみえる。状況的には「しんがり戦」(退却部隊)の専門家が必要。

日本のプロ野球は相手との間(ま)とか駆け引きを重要視してそれを楽しむところがある。 昔、南海時代の野村(克也)が一塁ランナーの福本に13回連続で投手に牽制球を投げさせてひんしゅくをかっていたけど、観客のことなど考えずに勝負にこだわる姿は僕は好きだった。 阪急上田監督の日本シリーズ第７戦1時間19分の涙の猛抗議も感動した。 あんまり時間短縮にこだわるとそのうちに大相撲もピッチクロック導入とか言い出しかねない。