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【国際比較】勝てないエリート教育
小林 雅幸東北大学医学部医学科 第2期 NewsPicks Student Picker
ものすごく耳の痛い記事です。記事の言うとおり、特に日本のエリート教育が個人の利益となり受験が「典型的な『共有地の悲劇』(個人として合理的な選択が全体の損失につながること)」という点や、日本の教育レベルが低くはないという点に納得します。
ただ少なくとも私が学んだ学校は学力重視ではありませんでした。大学に入ってからも改めて、日本でも首都圏私立校をはじめ最難関校の多くは必ずしも受験教育を最重視しているわけではないことを実感しました。むしろ学力に余裕があるからこそ、生徒個々人の個性を引き伸ばしてくれその強みに互いが敬意を払えるような環境がそこにあるように思います。
とかく教育を語るとき、多くの人が「日本の」教育と括って主語を大きくしがちだと感じます。たしかに自分の受けてきた教育の経験をもとに議論をされるのは理解できますが、地域も学校も違えばその内容は全く異なるはずです。日本のエリート校が学力重視の均質な集団で個性を伸ばす教育ではない、という主張は必ずしもこの記事でされていない点に留意してほしいと思います。
【提言】「工場化」された教育が、学ぶ意欲を奪っていく
小林 雅幸東北大学医学部医学科 第2期 NewsPicks Student Picker
今回、Student Pickerとして松田さんにインタビューをさせて頂きました。松田さん、NewsPicksの皆様、貴重な機会をありがとうございました。
松田さんから取材中に頂いた言葉の中で、私は「ドメインを持つ」というお話が強く印象に残りました。たしかに大学で高度に専門性を獲得していく一方で、関心を持っていた様々な領域からどこか離れていくような寂しさを感じることがありました。
しかし専門を持つこととドメインとして切り捨てることは全く異なります。あらゆる領域において、自分に合ったレイヤーでアクションを起こせるはずです。私は大学入学以降も先生たちへのフィードバックを続け、あるいはコロナ禍の大学教育を学生として共創してきました。先生-生徒の間が今の私の教育におけるレイヤーです。
奇しくも私がStudent Pickerとして参加させていただいた企画2つはどちらも教育に関するものでした。(もう一つは「【学生あるある】あなたにとって最高だった授業は?」でした。https://newspicks.com/news/6819189) 私も「教育」という言葉を聞くとどこかワクワクとした気持ちにさせられる一人ですが、そんな人が少しでも増えることを願って私なりの距離感で教育にドメインを持ち続けたいと考えています。
【3コマ解説】難民が「1億人」を超えたのを知っていますか
小林 雅幸東北大学医学部医学科 第2期 NewsPicks Student Picker
素直に難しい問題だと思いました。まずは関心を持って知識を整理することが自分で考える準備になるので、アンテナを張るきっかけにしたいと思います。
他方、今回の記事ではなぜ日本があまり難民を受け入れたがらないのかの背景ついて(例えば偽装難民の問題など)、あまり触れられていないように思います。政府の姿勢はもちろんですが、国民感情的に少なくない人が必ずしも難民受け入れに賛成ではない現状があります。
ぜひ日本における難民問題、すなわちそもそも何故難民認定をしないのか、について焦点をあてた特集もあると嬉しいです。難民条約の批准国として今後の日本が国際社会の中で果たさねばならない責務の一方で、国家としての土壌を踏まえたその現実性について改めて考えたいからです。
一人一人が知って考えることが改善への第一歩だと信じています。
スヌーピー、無人宇宙船で月探査へ…加速・振動のデータ収集
小林 雅幸東北大学医学部医学科 第2期 NewsPicks Student Picker
FIRST BEAGLE ON THE MOON!
1969年にスヌーピーがはじめてアストロノーツの姿でコミックに登場してから50年となる2019年に、オレンジの飛行スーツを着たスヌーピーのキャンペーンが行われていたのをよく覚えています。
https://www.snoopy.co.jp/column/13385/
ちなみに、Silver Snoopy Awardというものもあります。スヌーピーとNASA・月探査の関係については以下の記事が詳しいです。
https://news.mynavi.jp/techplus/article/20190810-870053/2
子どもと社会がSTEMに興味を持つきっかけになってくれたら嬉しいです。わくわくしますね、とっても楽しみです。
コロナの影響、自殺者8千人増 20代女性が最多、東大試算
小林 雅幸東北大学医学部医学科 第2期 NewsPicks Student Picker
以前、トピックスで同様の話題を扱わせていただいたことがあります。これまで若者が抱えてきた不満は実に多様であり、Withコロナを考える上で最重要な課題の一つです。
https://newspicks.com/topics/intern_editorial_team/posts/112
私の知る限りでは、これまでも日本におけるコロナ禍と自殺の関連についての研究として以下のような研究があります。(あえて元の論文ではなくて日本語のものを載せておきます。)
https://newspicks.com/news/6884333?ref=user_7429433
https://www.tmghig.jp/research/release/cms_upload/japanese.pdf
これまでの政策を批判することは簡単ですが、新しくKPIを設定するための理論構築は一筋縄ではいきません。このように積み上げられてきエビデンスを感染症疫学とどう建設的に融合していくか、私も一員として本気で考えていきたいと思います。
【第3期始動】 NewsPicks Student Pickerを募集します
小林 雅幸東北大学医学部医学科 第2期 NewsPicks Student Picker
NewsPicksは変化し続ける参加型メディアです。学生の意見やニーズを知ろうとする姿勢は確かなもので、Student Pickerに選ばれるということはメディアの一端を担うことを意味します。
私は大学入学後どうしても試験と研究で忙しく、専門性は高まる一方で興味や視野が狭まっているのではないかと思い悩むことがありました。しかしStudent Pickerとして一定の発信力を与えていただいたことにより、本物の学知や経験は年齢に関係なく価値を持つことを素直に実感し、大人になる過程で失うものを受け入れつつ自分の学習歴と好きなだけ追究できる今の環境を改めて誇りに思うようになりました。
学生であっても「やさしい知的共助の場」の一員として果たせる役割があります。熱意ある同世代の皆さん、第3期Student Pickerとして新しい世界を見せてくれることを私は楽しみにしています。
東工大と医科歯科大 近く統合に向けた協議開始へ
小林 雅幸東北大学医学部医学科 第2期 NewsPicks Student Picker
他大の総合大学の医学生です。私の大学でも医学部・歯学部のキャンパスは理学部や工学部のキャンパスと2~3kmほど離れていて、部活動やサークルも医療系独自のものに所属する学生がほとんどなので、あまり他の学部の友人は多くなく交流機会も限られてきます。
しかし閉鎖的な医療系の学生にとって、総合大学として「交流がゼロではない」という事実だけでも非常に恵まれていると感じてきました。全学教育(般教)の講義でもそれぞれの学部の専門の先生の講義を受けることができたり、少ないとは言えども交流のある友人や先輩・後輩で他学部の話を聞けることは大きな刺激になったりします。
大学が統合され、どれだけ少なくとも交流機会が増えることは、双方の学生に良い刺激となることと思います。他大の指定国立大学の医学生として、良い意味で緊張感を覚えさせられるニュースでした。
コロナ「インフル並み」に扱い検討へ…第7波収束後、感染者「全数把握」取りやめも
小林 雅幸東北大学医学部医学科 第2期 NewsPicks Student Picker
「全数把握」と比較されるべき言葉は「定点把握」です。これは診断時の医療機関から保健所への届出に関する話であって、変更されたところで医療関係者以外にはあまり大きな変化はないと思います。
厚生労働省「感染症法に基づく医師の届出のお願い」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/kekkaku-kansenshou11/01.html
感染症サーベイランスにおいては、保健所に対して『全ての医師が届出を行う感染症(全数把握)と、指定した医療機関のみが届出を行う感染症(定点把握)』とがあり、これは積極的疫学調査の有無や何類感染症であるかとはまた異なるお話です。(『』内は上記リンクから引用。)
これらの届け出の考え方については、厚生労働省「感染症発生動向調査について」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000115283.html
から引用するに、
・全数把握が必要な場合は、周囲への感染拡大防止を図ることが必要な場合、及び発生数が稀少なため、定点方式での正確な傾向把握が不可能な場合です。
・定点把握が必要な場合は、発生動向の把握が必要なもののうち、患者数が多数で、全数を把握する必要はない場合です。
となります。
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以下は私の意見と感想です。
法的な扱いとはまた異なりますが、「定点把握」だけではサーベイランスとして不十分な場合が考えられます。BA.5が流行している間は重症化症例が減ってきていることもあり大丈夫かもしれませんが、次の波で感染症としての性質が変化していた場合には定点把握のみでは、医療体制の不十分な非都市部における医療支援への懸念が拭いきれないように思います。
ただ医療機関も感染者の数も多い都心部で全数把握を続けることに限界があることも事実でしょう。現実には変異株によらず『新型コロナウイルス感染症』とまとめて扱うしかないこともあり、この議論はそこまで簡単ではないと思います。
NORMAL
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