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【実録】「攻殻機動隊」に僕らは導かれた
阿部 圭史国際政治・危機管理アナリスト/医師 国際政治・安全保障・危機管理・医療・公衆衛生
>SF作品の中に描かれているものの全てが実現できるわけではない中で、『作れるかもしれない』と想起させる力があった
SF思考の最も重要な点。「こういう未来を作りたい」という意志・ヴィジョンを持ってあり得べき社会像を構想し、そのために現在行うことを考えるBackcastingこそが、国家・社会・組織を率いるリーダーには必要だと考えています。それこそが、SF思考(SF Prototyping)の醍醐味。
自身の体験に即して考えると、様々なSF作品のうち、攻殻機動隊が描くSFの世界観が最も実現可能性が高い気がします。
【為末×高尾】良い通訳者が心得ている、英語以前に大事なもの
阿部 圭史国際政治・危機管理アナリスト/医師 国際政治・安全保障・危機管理・医療・公衆衛生
「被通訳者が筋書きのない冗談を言ったときは、ものすごいプレッシャーを感じますし、腕の見せどころ」というお話で、日本の歴史(会津藩と長州藩に関係)に関する冗談を挙げておられます。海外の方との会話で、このように被通訳者が日本独自の内容を話されたときに、背景説明をどうするかは非常に悩みどころ。アメリカ人の方が、各州の違いに関する冗談を言ってこられたときに、それをどう訳すかも同様に悩みます。私もかつて、被通訳者の発言の背景情報を長々と通訳してしまい、焦ったことを思い出します。会話されている方々がどれだけバックグラウンドを共有しているのかで通訳の内容が変わるため、事前にきちんと把握しておく必要を感じます。
【為末×高尾】元安倍首相の通訳が語る「道」の極め方
阿部 圭史国際政治・危機管理アナリスト/医師 国際政治・安全保障・危機管理・医療・公衆衛生
官僚だった頃、閣僚の通訳を何度かさせていただいたり、通訳学校に行ったりしてみました。実際に自分でやってみて、総理通訳としての高尾さんの凄さを感じます。「通訳のパフォーマンスは7割が準備、2割が本番での瞬発力、残りの1割が運で決まる」とのお言葉は、まさにそのとおりなのですが、これを徹底することは本当に大変です。特に、黒子として「被通訳者の言葉を一字一句、ただ忠実に訳すだけではなくて、私なりの判断で言葉を補うこと」は、とても難しい作業です。外務省の方々は、通訳官として前線に立つべく日々研鑽に励まれており、敬意を表します。
「日本の力借りたい」 国際刑事裁の赤根新所長と単独会見 ジェノサイド条約批准も訴え
阿部 圭史国際政治・危機管理アナリスト/医師 国際政治・安全保障・危機管理・医療・公衆衛生
国際刑事裁判所(ICC)トップに日本人が就任したとの素晴らしいニュース。この国際選挙に勝つにあたり、外務省を始めとする関係者の皆様が陰に陽に奮闘されたことが想像されます。
私もかつて、官僚として国際選挙を経験しました。過去に、昨今の国際選挙の現状について書きましたので転載致します。国際社会で個として闘える以下のような政治家が与野党から出てくることが期待されます。
↓↓↓
「昨今、国際社会における重要な会議に個人として参画したり、国連機関トップの選挙で当選したりするためには、①英語で完璧に仕事ができること、②閣僚、または国際的な選挙で選ばれる組織の長の経験があること、③特定の専門分野に関する国際社会のインナーサークルにおいて個人名で認知されていること――、最低限以上3つの要素を有していることが必要条件となってきている。
残念ながら、日本でそのような人物を探すことは難しい。そもそもそうした人物を続々と輩出するエコシステムが存在しない。このような危機的状況を踏まえてか、2019年1月の第198回国会における外交演説で、河野外務相は、こう述べている。
「国際機関の中でも重要な組織のトップを取るために、各国は、首相や閣僚経験者を始め、政治家の候補者を擁立してきています。これに対抗し、国際機関のトップを取るためには、日本も政治家を候補者として擁立していく必要があります。そのためにも与野党の枠を超え、適材を適所に擁立することが必要です。われこそはと思う方はぜひ名乗りを上げていただきたいと思います。外務省は全力で御支援申し上げます」
(中略)
そのような(中略)個人の自然発生的な出現を待つことは、現実的ではない。特に、若くして①のような国際性を涵養し、③のように国際社会のインナーサークルに食い込むような経験を積むことは、日本のような年功序列・終身雇用の社会では難しい。
しかし、国際社会は待ってはくれない。したがって、各業界の国際社会の特権的会合に送り込めるような人材の候補を30代のうちから全国で10人程度同定し、政界・官界・財界・学界を行き来させ、国内外で豊富な経験を付けさせるというように、国をあげて意識的に人材を養成していくことが必要である。
そのような個人がいて初めて、日本の国益にも国際公益にも適う国際秩序を構想し、実現していくためのスタートラインに立つことができる。」
【決定版】今そこにある危機「米中対立」を、図解で学ぼう
阿部 圭史国際政治・危機管理アナリスト/医師 国際政治・安全保障・危機管理・医療・公衆衛生
新年恒例のEurasia groupのTop Risksは、世界の様々な重要リスクから注意を逸らそうとする事柄(Red Herrings)として、現在の国際政治の底流をなす以下の3つのマクロトレンドを挙げています。
1. 米中関係(US-China crisis):特に、①台湾総統選挙の結果、②台湾海峡・南シナ海に対する中国の活動、③両国の技術競争(経済安全保障)
2. ポピュリストによる欧州政治(Populist takeover of European politics)
3. BRICS vs. G7
特に「1」の米中関係は、本記事も指摘しているように、国際政治のあらゆる事案に影響を与える大きな流れという意味で、巨視的視点で見ていく必要があります。
ナウルが断交宣言、台湾は総統選直後の「奇襲」非難 中国歓迎
阿部 圭史国際政治・危機管理アナリスト/医師 国際政治・安全保障・危機管理・医療・公衆衛生
ナウルが台湾と断交し、台湾と国交を結ぶ国が、12ヵ国に減少したとのこと。西太平洋地域における中国の影響力の増大に比例して、2019年にはソロモン諸島とキリバスが台湾と断交し、昨年2023年3月にはホンジュラスが断交。太平洋島嶼国・中南米で、中台のオセロが反転する事態が続いています。
【現時点で台湾と国交を有する国】
・中南米(7ヵ国):ベリーズ、グアテマラ、ハイチ、セントクリストファー・ネービス、セントルシア、セントビンセント及びグレナディーン諸島、パラグアイ
・太平洋島嶼国(3ヵ国):パラオ、マーシャル諸島、ツバル
・アフリカ(1ヵ国):エスワティニ王国
・欧州(1ヵ国):バチカン市国
NORMAL
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