小川 一

「万事休す」。自分ひとりで考えていると、打開策は何一つないように思えるものです。しかし、今の日本には一般にはよく知られていないセーフティネットがいくつもあります。ひとりで悩ます専門家に相談することは大切です。普段は電話がつながらないことも多いのですが、その意味でもこうした大がかりな取り組みには意味があります。ぜひ活用してほしいと願います。

これも驚きです。亡くなられた方のご冥福を心よりお祈りします。森友事件での近畿財務局の悲劇は、決して特殊なものではないことがわかります。公僕という仕事に誇りを持って働く役人たち。そんな彼らを苦しめる自己保身のパワハラ上司や政治家たち。この残酷な構図は至るところにあるのでしょう。真面目な人たちゆえに耐えられなかったのだと思います。知事はこの間の経緯について真摯に正直にすべてを語るべきです。それが2人の御霊に報いるせめてもの償いだと思います。

流れは水面下でつながるものです。毎日新聞朝刊一面コラム「余録」から引用します。 https://mainichi.jp/articles/20240723/ddm/001/070/095000c 　「ジョンソン大統領が次期大統領選に立候補しないのだから佐藤もやめろなど、迷論盛んに出てくる」。佐藤栄作首相は日記に書いた。1968年3月末、ジョンソン米大統領がテレビ演説でベトナム戦争での北爆停止と再選不出馬を表明した▲日本時間4月1日午前。寝耳に水の話に「エープリルフールの冗談か」といぶかる声もあった。ベトナム反戦世論の高まりが背景にあり、ジョンソン政権を支持してきた佐藤内閣の責任を問う声も出た▲ さて、今回は。

トランプ氏銃撃事件は共和党、民主党双方の結束を固めました。21日夜に放送されたNHKスペシャルは、アメリカの分断とトランプ信者の急増を伝えています。民主党は劣勢の印象ですが、組織の危機バネは数々の大逆転を実現してきました。青い波をつくれるかどうかはわかりませんが、少なくとも民主党は党内結束を固めつつあるように見えます。

こういう志ある取り組みには霞が関がまず組織をあげて応援することです。そうでないと持続しません。続いて幅広い分野からも応援が必要です。官僚に人材が集まらないと国は行き詰まります。そして、今のままでは間違いなく行き詰まります。

香典という一見、形式犯にも見える違法行為に特捜部が大がかりな捜査態勢を敷いたことの狙いはまさにここにあります。裏金の使途を解明することで、永田町に強いメッセージを発しています。

このコメントしかないでしょう。また、個人的にもバイデン氏は現段階での最善の決断をしたと思います。時間切れ村前ではありましたが、まだ間に合う時でもあります。話の筋からははずれますが、「日本に防衛費を増やさせた」というバイデン氏のまたまたの失言を思い出しました。

裁判所は思い切った判断をしたと思います。また、そうせざるを得ない事情があったとも推察します。その事情にも関連することですが、維新はハラスメント問題が多すぎます。トップの舌鋒の鋭さに牽引されてここまで大きくなった政党ですが、舌鋒の鋭さは制御を失い誹謗中傷に転じやすいというリスクがあります。行動の荒っぽさにもつながります。維新はまだ若い組織ですが、学校の部活動がそうであるように組織にはすぐに体質が生まれ文化やカラーを持ち始めます。維新のカラーはその品格に疑問符がつくものです。維新はそのことを強く認識すべきだと考えます。

朝日新聞記者のポストは論外の内容でした。お酒を飲んでいたのではと思ったりもします。当たり前のことですが、記者のポストは、ひとつ間違うと報道全体の信頼を損なうことにもなるので慎重であるべきです。それでもやはり失敗は起きるので、その時は丁寧に誠実に対応することが必須です。朝日新聞は早くからSNSの活用に取り組んできたので今回の初歩的な失敗は意外でした。 蓮舫さんはまだ都知事選の高揚が続いているように見受けます。謝罪はあったわけなので、そこは寛大に受け止めてあげた方がよいのでは、と思います。SNSは気持ちが昂っていると失敗のリスクが高まります。私も何度か経験しました。とりあえずは双方ともひと呼吸置いて、冷静に対話を進められることを期待します。

これは発言を取り消して謝罪すべきです。女性への侮辱です。皇位継承の議論は多岐にわたりますが、どんな保守の立場からも一夫多妻を求める声は聞きません。ましてや政治改革を提唱する人からは絶対に出てはいけない発言です。

ラストベルトの白人労働者たちの怒りが、2016年のトランプ当選の原動力でした。それをまさに体現した人物。選挙にはこれ以上の人物はいないというほどのはまり役です。ただ、あまりにもはまり役過ぎて広がりをつくれないような気もします。政治的に未経験なことも気になります。もしホワイトハウスに入った時のことを考えると不安があります。 トランプ陣営のこの明確すぎるメッセージが吉と出るかどうか。従来の支持層を固めるにはもってこいの人選ですが、固めるだけでは選挙に勝てません。注目です。

8050、9060問題が間違いなく背景にあると思います。地縁血縁の崩壊は言うに及ぼす、ひきこもりの人の高齢化、老後破産など様々な問題がここに凝縮しています。非婚が当たり前の現代では、この問題は年々深刻化していきます。さらに認知症の急増が問題をさらに複雑にします。約 700 万人、65 歳以上の高齢者の約５人に１人という数字は衝撃です。介護をはじめ家庭内の問題を社会化し、社会として解決する方向に時代は進んでいます。この問題についても早急な対応が必要でしょう。