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【寺西麻帆】2年続けてわかったライブコマースの壁
星野 貴彦プレジデントオンライン 編集長
「サプリメントを飲む人を5割に」が目標なのですか……。
サプリの必要な人はいます。たとえば多くの女性は鉄分を意識的に摂取したほうがいいです。だから「鉄分サプリ」に限れば5割もウソではないですが、この記事の文脈だとそういうわけではないですよね。
ビタミンやミネラルといったサプリは、端的になんの役にも立ちません。それなのに、知識なく常用すると、健康を害する恐れすらあります。次々と新しいサプリを売り出すことが目的だとすれば、それはビジネスとしてまっとうなのでしょうか……。
2本、うちの記事をぶらさげておくので、ご参考まで。
「免疫力」はデタラメである…現役医師が「健康に気をつける必要はない」「健康情報を集めるな」と説くワケ 「医学に基づくふり」をしているだけ #プレジデントオンライン https://president.jp/articles/-/62929
「ウコンを飲み始めて3カ月で死亡」ネットで流行の健康サプリを飲んではいけない 効果は少なく副作用は未知数 #プレジデントオンライン https://president.jp/articles/-/41146
「週刊朝日」5月末で休刊へ 100年以上の歴史に幕
星野 貴彦プレジデントオンライン 編集長
ついに発表となったのだな、という感覚です。部数の下がり方をみていれば、いつまでも続けられないことは明白でした。世間での存在感も急速に失われていたように思います。
週刊誌は雑誌文化/出版文化の中心を担ってきました。グラビア、連載小説、コラム、スクープ、調査報道……週刊誌にはすべてあります。だから大手出版社では1年目の社員を週刊誌配属とすることが多かったのです(人数がたくさん必要というのもありますが)。
それではこれから雑誌文化/出版文化はどうなるのか。「そんなものに価値はない」という批判もわかるのですが、そう簡単に切り捨てられないのが正直な心情です。プレジデントオンラインはその受け皿のひとつになりたいと思っていますが、非力さも痛感しています。困った問題です。
Netflix、企業の福利厚生として利用可能に 世界初の試み
星野 貴彦プレジデントオンライン 編集長
福利厚生費は非課税なので、給与として支払うより企業も従業員もお得です。だから、アリといえばアリですよね。また福利厚生は給与より、長く効きます。「この会社を辞めたら、ネトフリ高くなる」は、金額以上の心理的効果があるというわけです。
他方で、たくさん稼いで、たくさん納税するほうが、シンプルで望ましいとも思います。「非課税だからお得」というのは、なんだかケチくさいですよね。ネトフリ費ぐらいで、勤め先を決めるというのは、本末転倒だなと思います。
このため個性のある福利厚生はいいなと思いますが、いろいろなものが割引になる福利厚生にはあまり気乗りしません。なんでも選べるカタログギフトより、趣向を凝らしたプレゼントのほうがうれしいのと同じですかね。。
52.6%が読書すらしない…世界一学ばない国・日本の「1兆円リスキリング支援」が失敗すると言える3大理由
星野 貴彦プレジデントオンライン 編集長
「リスキリング」と言い換れば、なにかが解決するはずがありません。パーソルの小林さんの寄稿なのですが、ここは強調したいところです。ぜひ全文をご覧ください。
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リスキリングについての政策議論、有識者の議論、企業で交わされる言説の内容を眺めていると、各所で行われている「リスキリング」をとりまく議論は、ずいぶん昔から聞いたことのある言葉のオンパレードです。
「リスキリングを進めるには、まずこれから不足するスキルや仕事を明確にすることが必要だ」
「未来のスキルのニーズと既存従業員のスキルと照らし合わせ、そのギャップを埋めていくべきだ」
「企業が求める人材像を、これからの経営戦略・人材ポリシーに沿って明確に描くことが求められる」
ほとんどの発想は、「未来に必要なスキルを明確化し」→「そのスキルを新たに身に付けて」→「ジョブ(ポスト)とマッチングする」という線的なモデルを前提にしています。これはリスキリングの「工場モデル」と呼べる発想です。
マイクロソフト、オープンAIへの最大100億ドル投資で協議
星野 貴彦プレジデントオンライン 編集長
別の記事にコメントしたとおりの展開になっていますね。グーグル陣営とイーロン・マスク&マイクロソフト陣営のぶつかり合いと理解したほうがいいと受け止めています。それぐらいOpenAIの技術にはインパクトがあります。
グーグルが考えている社会と、イーロン・マスクが考えている社会は、全然違います。グーグルは民主主義、イーロン・マスクは権威主義です。ビジネスをみると、すぐにわかります。すべてを検索可能にするというグーグルの考え方は、みんなで良くする、という考え方です。むかしのインターネットに近いですね。Wikipediaはその典型なのかなと思います。グーグルがWikipediaを高く評価するのは、みんなで作っているものだからです。
他方でイーロン・マスクは「黙っておれについてこい」というスタイル。テスラのクルマづくり、スペースXの破天荒な進め方、Twitterの一連の騒動。どれも同じです。社会の進化を加速させるためには、エリートが導かなければいけない、という考え方に貫かれています。
現状のAI技術は権威主義的です。ChatGPTはすばらしい回答を出してきますが、なぜそうなったのかはブラックボックスで、検証は不可能です。おすすめサイトを並べるというグーグルとは対照的ですね。「細かいことは間違っているかもしれないが、こっちのほうが断然いいだろ」というわけです。この「細かいこと」に、ときに重大な問題があるわけですが、そこにとらわれて歩みを止めることはしません。テスラ車が事故を起こしたとき、イーロン・マスクは「それでも人間が運転するより事故率は低い」といいました。そういうことです。
どちらが望ましいのか。非常に興味深い問題だと思います。

グーグル激震。ChatGPTが「検索エンジン」を変える
星野 貴彦プレジデントオンライン 編集長
ChatGPT、一度使ってみると、そのすごさが一瞬でわかります。ただ、そういっても多くの人は使わないんですよね……。
それはさておき、さらに重要なのはインターネットの覇権争いが次のステージに入りそうだ、ということです。OpenAIはざっくりいえば、イーロン・マスクとマイクロソフトの会社です。成り立ちからアンチグーグルなんですね。そう考えると、この記事がグッと深く読めます。
そしてグーグルが考えている社会と、イーロン・マスクが考えている社会は、全然違います。グーグルのほうが民主的、イーロン・マスクのほうが独裁的です。私たちはどちらの社会を選ぶのか。そういう記事だと思って私は読みました。
NHKネット進出の欺瞞 稲葉新会長が取り組むべき小泉政権の“宿題”とは
星野 貴彦プレジデントオンライン 編集長
残念ながらネット展開については、NHK会長が解決できる問題ではないと受け止めています。
結局、本当にやるべきことはNHKの解体です。報道と番組制作を分けるしかないと思います。しかし、NHKはそれをやりたくないので、ぐちゃぐちゃ理由を述べます。さらに民放は、いまの形のままがいいので、やはりぐちゃぐちゃ言います。結果、中途半端な形がずっと続くという、わが国の伝統芸になっています。
国民的議論が必要なテーマですが、あまりにややこしいので、関心も高まりません。うまくネットに出られれば、NYT、BBCに比肩する存在になり得るはずなのに、残念ですね。ときの首相が、トップダウンで決断するしかないと思いますが、現政権では起きそうにありません。

【電博強制捜査】広告産業は「分散化」へ。GO三浦から3 つの提言
星野 貴彦プレジデントオンライン 編集長
申し訳ないのですが、「世界を席巻するものをつくれるのは、エンジニアかクリエイターしかいない」というフレーズにはまったく共感できません。「金言」と評価するピッカーもいて、驚きました。
三浦さんは「電通が中期経営計画からクリエイターに対する記述を外している」という危機感から、このように尖ったフレーズを書かれているのだと思います。それは理解するのですが、非クリエイターを蔑むような書き方は、致命的な誤解を招きます。
「エンジニアかクリエイター」というのも定義が広いのですが、続く文章ではクリエイターへの言及になっています。
「BTSもスーパーマリオもルイ・ヴィトンもナイキも、最初はひとりのクリエイターの脳内から始まっている」というのは、その通りでしょう。しかし、脳内から始まったものをポンッと出せば、世界を席巻できるわけではありません。クリエイターは魔法使いではありません。
iPhoneやFacebookが世界的に成功したのは、アイデアが飛び抜けて優秀だったからではありません。似たようなアイデアを脳内で作り出した人はたくさんいました。それなのにジョブズやザッカーバーグが魔法使いのように見えるのは、それが成功したからです。生存者バイアスでそう見えるだけで、それは一面にすぎません。
だからこそ、クリエイターは非クリエイターをリスペクトしたほうがいいのです。尖ったアイデア一発で世界は変わりません。エンジニアも同じです。革新的な発明一発で、世界を変えられるわけではありません。ホンダの本田宗一郎と藤沢武夫を思い出してください。藤沢武夫は「エンジニア」や「クリエイター」でしょうか? 私の理解では、藤沢武夫はビジネスマンです。そして、世界を席巻するためにはビジネスマンが欠かせません。
どちらを強調してもいいのです。しかし、クリエイターがクリエイティブを強調すると、致命的な誤解を招くと思います。いかがでしょうか。

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