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なぜ「真面目な学生」ほど就活で失敗してしまうのか
小林 祐児株式会社パーソル総合研究所 上席主任研究員
大量エントリー時代はだいぶ終わってきたので数年前の指摘だと思って書籍ごと読んでました。
とはいえ未経験入社の日本企業は、「コミュニケーション力」「主体性」といった抽象度でしか学生を評価できないので、結局、「総合的・属人的」な軸でと合否を判断するしかありません。
なので私は、就活生には「心構え」の話ではなく、就活というもののゲームの作られ方の経緯を簡単に教えています。歴史を知ることで「そんなもんなのか」と知ることは大事だと考えるからです。
ルールを不変のものだと思って最適化するとダメージが大きいですが、「ルールそのものの不合理性を知った上で最適化すると、「あえてやっている」が残るのでダメージが軽減されます。
就活というキツネとタヌキの化かし合いに「本気」で取り組む必要はありませんが、「うまく」取り組む必要はあるということです。
もちろん全人格的コミットはできないので、合格した時の喜びも減りますが、有名企業に就活で受かった程度で大喜びする時代でもありませんので。
セルフレジで客が減る? 欧米で「セルフレジ撤去」の動き、日本はどう捉えるべきか
小林 祐児株式会社パーソル総合研究所 上席主任研究員
■人手不足でセルフレジ導入が進む日本においても、興味深い現象です。
記事で触れられていない論点としては、
①客足の「逃げる先」があるかどうかです。
アメリカの消費者の価格弾力性が日本よりも高いのは、国土が広く、周辺に代わりの小売店が無いことによって値上げしても買わざるをえないことが一因。
日本はその逆で、国土が狭いうえに小売店がひしめき合っています。
それと同じことがセルフレジでも言えるのかどうか。
セルフレジのお店で「買うことそのものをあきらめている」のか、「他店に行っているのか」は決定的に違う現象です。
②高齢化の影響
売り上げが下がる要因はたくさんありますが、顧客の年齢、つまり高齢化と相関があるかどうかはまず明らかにしたい仮説です。高齢者のほうがセルフレジの操作は一般的に苦手です。データはあるでしょうし。
■より深い分析としてできるのは、セルフレジでも「下がり幅」に注目し、他の媒介変数は何かを突き止めることです。
【例えば】顧客が高齢化している地域ではセルフレジで売り上げが下がりやすい、日中時間帯が下がりやすい、競合店が近くに多いほど下がりやすい、などのファクトが見つかれば、日本のみならず大変参考になります。
逆に言えば、このセルフレジで平均〇%低下くらいの分析でできるのは、リテールセントリックかユーザーセントリックのようなスローガンレベルの議論であり、実務に使えるような知見はほとんどわかりません。
初任給「23万円→24万5000円に」人手不足で企業が採用合戦 “支度金”に家賃補助、割引クーポンまで 高卒求人も過去最高「スキルある人に報酬を」【news23】
小林 祐児株式会社パーソル総合研究所 上席主任研究員
製造業・自動車業で定番だった支度金や入社祝い金は、今やサービス業にも広がってきています。これからも、新入社員向けの報酬制度は高くなり続けるでしょう。企業はそのバランスをとるために中堅以上の社員の報酬は上がりにくくしてきました。脱年功、成果主義、報酬のメリハリ化、ジョブ型雇用化。すべて賃金フラット化が狙いです。
そうすると今までのような長期就業のインセンティブが失われるので、若年世代をいったん高いお金を出して雇っても、定着しなくなります。当然の帰結です。
だからこそ金銭的価値以外のやりがいや成長機会といったトータルリワードの議論が必要になるのです。
即戦力を社内採用 ビズリーチのHRMOSに「社内版ビズリーチ」
小林 祐児株式会社パーソル総合研究所 上席主任研究員
タレントマネジメントの一歩先、社内マッチングシステムの汎用化ですね。これまで、社内異動は人事側の「アートの世界」と言われてきましたが、こうして徐々に開かれたものになるでしょう。
事業部側にポジション・要件整理の手間があって進まない会社も多いのですが、そこが自動化されたのがポイントでしょうか。
一方でポジションのレコメンドなどは、多くの企業は嫌がるでしょうね。不人気・人気ポストが偏るからです。全体わからないですが、現状だと機能化していないように見えます。
ツールでできるのはここまでで、あとは「移りたいポストがあるほど、キャリア意思が強い従業員がどれほどいるか」(手があがるか)、「マネジメントレベルが異動を拒否するか(拒否権があるか)」がポイントになるでしょう。
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