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【本質】自給自足できるアメリカ、できない日本
蛯原 健リブライトパートナーズ 代表パートナー
違うと思う。
確かにサプライチェーン問題や安保上の要請による自国回帰論はある。
しかし米国の製造業自国回帰問題については本質的には別の理由がある。それは米国製造業の生産性の低下、そもそもの競争力の低さ、という問題である。要するに単純に日本や中国や韓国や台湾より良い車、良い家電、良い半導体、良い部品や製造装置を作る能力に乏しいという事実である。それは80年代に日本叩きをしていた時代と同じ、そこから半世紀近く経っても学ばない米国人と勤勉な東アジア人というより深淵な議論が別に存在する。
事実、米国製造業の労働生産性はこの20年弱低下の一途を辿っている事はあまり知られていない。
なおそもそも、自給自足は即保護貿易ではないし、ましてブロック経済でもない。それらをあたかも結びつけるようなこうしたセンセーショナルな議論は衆目を惹きつけ易いがそれ故に危険である。
確かに米国に限らず半導体はじめハイテク産業を中心に世界が自給自足に傾いてる大局観は事実だが、それとブロック経済に戻ろうという議論とは別である。実際、米国トップ数十社の売上構成比を見ればどこもざっと半分くらいは海外から稼いでる。これをブロック経済に戻すという事は日本や英国やフランスがそれぞれ自国製版のGAFAやゴールドマンサクスやLVMHや製薬会社をつくるという話でありつまりは荒唐無稽である。
実際のところは米中ディカップリングや戦争や自然災害等によるサプライチェーンの不安定化や、国家安全保障上の動機でもって高度技術産業を中心に日本も含めて各国が自給自足体制の構築に傾いているという事であって、なにも食糧や製薬やら含めて経済をブロック化しようという議論ではないだろう。
投資拡大へ「資産運用特区」創設 岸田首相、NYで講演
蛯原 健リブライトパートナーズ 代表パートナー
「英語で行政対応を完結できるようにするなど外国人を呼び込む環境を整える」
お役所ひとつとっても法務局がまず謄本を英語(のまま)登記できるか、米ドルその他海外通貨でそのまま資本金や決算を登記できるか、税務署は複雑なファンドスキームにおける税務対応能力があるか、外国人労働者のビザをさばく労務局はどうか。公的機関の他にも会計、税務、法務の専門家から公証役場まで、それら全てを英語対応というのは現実的にあと何年かかったら日本で実現するか。
無論シンガポールなどはそれらを何十年もやってきたからこその人材やベストプラクティスの蓄積がある。
ただ表面的に制度上できる、といっても運用するとたくさんの不都合が出てくるでしょう、簡単ではないと思います。
インスタカート株12%上昇、米での取引初日-43%高となる場面も
蛯原 健リブライトパートナーズ 代表パートナー
終値ベースの時価総額は9.3ビリオン、ユニコーン時代のピークの1/4とは言え堂々のデビューと評すべきだろう。
ARMと異なり設立11年の本格的スタートアップ/ユニコーン企業の久々のIPOを市場は無事こなした。これによりマーケットのコンセンサスが形成された、つまりインフレによる株安以降グロース企業/スタートアップに対する投資家の極端な忌避傾向から転じて、同社のように健全な黒字のグロース企業は是々非々で高評価する、という長きに渡る恐怖の後退を意味すると言って良いのではなかろうか。
逆に言えば5四半期連続黒、年Ebitda 500ミリオン企業の成功IPOは、投資家のprofitable 企業選好、Loss making 企業の嫌煙がこれで益々鮮明になったとも言えよう。起業家はますます利益創造に勤しむべし、というパブリック投資家からの明白なサインである。
ともかくもこれまで無数にあるインド移民起業家によるシリコンバレーでの大成功物語がまた一つ刻まれた。
ジャカルタと日本の各県を一人当たりGDPで比較してみたら、だいたい同じになった。
蛯原 健リブライトパートナーズ 代表パートナー
仰る通りですね。
8年前に似たような趣旨のブログを書きました。さすがに近年ではこの時代よりはもう少しアジアについて知られて来たとは思いますが。
https://rebrightpartners.com/ja/2015/05/26/%e6%96%b0%e8%88%88%e5%9b%bd%e3%81%ab%e9%96%a2%e3%81%97%e3%81%a6%e3%81%bf%e3%82%93%e3%81%aa%e3%81%8c%e5%8b%98%e9%81%95%e3%81%84%e3%81%97%e3%81%a6%e3%81%84%e3%82%8b%e4%ba%8b/
ソフトバンクG、孫氏の確実な勝利を優先-アームIPO調達額を犠牲
蛯原 健リブライトパートナーズ 代表パートナー
孫氏「の」勝利を優先、とあたかも個人のエゴのためと読めるタイトルはフェアとは言い難く、せめて「が」くらいが妥当だろう。強気過ぎる値付けによりデビュー後に崩れでもしたら結果として9割の持分評価が下がるというリスクとの天秤なのだから。
その意味でそもそも本文のこの本質論点すら、レンジの最高値を付けたなかで「一般的では無い」とは言い過ぎだろう。
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同氏は電話で参加し、調達額が幾らか少なくなるとしても、高過ぎる価格は望まないと示唆したという。
アームIPOが12倍の応募超過となり旺盛な需要があったことを踏まえると、これも一般的とは言えない選択だった。
アーム株、上場初日に25%高-ソフトバンクG孫氏の戦略勝ちか
蛯原 健リブライトパートナーズ 代表パートナー
久々に孫さんらしい特大ホームラン。
前場3時間まさかの値付かずで手に汗握る展開からの正午の初値以降一気に駆け上がった。欲張らない値付けの勝利。この辺の勝負感は天才的。
流石にエヌビディアのPERが100x超えるような今の生成AIバブル(あえてブームではなくバブル)にばっちりタイミングを合わせた上場というのは強運としか評しようがない一方、だいたいこういう時の孫さんは為替等々プラスに働く事が多いのでもはや運も実力を自で行っている。
9.6兆円、しかもその90%を保有している。長きに渡り虎の子だったアリババに替わり今ARMがそれとなった。今日から再びアリババ同様あらゆる金融手法を尽くしてこの虎の子をレバレッジして投資をガンガン進めて行くだろう。その意味で今後あっと驚くような投資を上場銘柄含めて仕掛けていくのではなかろうか。

NORMAL
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