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【実録】社員が止められなかった「疑惑のがん検査」
中村 幸一郎Sozo Ventures Senior Managing Director
セラノスについては、有名でも診断サービスに関しては知見がない政治家やITサービス関連の半ば引退したような有名な個人や投資家、企業が投資家として名を連ねており、巨額の資金調達にも関わらず一社もメディカルサービスにノウハウがある投資家や製薬会社が関わっていないというある意味異様な会社でした。
かなり早い段階からそのような専門分野で知見がある人々の間では、言っていることはできないのではないかということが言われており、メディア等では話題だけれども専門家の間では疑問がつく会社でした。弊社も早い段階で紹介を受けたのですが、メディカル分野で実績があるVCに意見を聞いたところ、「現時点でかなりの量の血液を取らないと検査ができないのは理由がありそのハードルを超えていくのはなかなか容易なことではない」という説明を受けて面談をお断りしたことがあります。
そういう意味でもこの会社、投資家や協業先に医療診断サービス関連の人たちでなく、保険会社や芸能事務所、印刷会社や新聞社などが顔を連ねており、おそらく売上もほとんどないにも関わらず高いバリュエーションがついているのに類似点を感じます。
スタートアップはとても専門性が必要な分野なので、その専門性とは外れた名前は知られている人たちしかサポートしない会社は必要な検討がされていないケースが多いのでとても要注意です。
それにしても、このバリュエーション! どういうロジック、根拠なんでしょうか?

【大失敗】飲み仲間と「SPACやろうぜ」の末路と教訓
中村 幸一郎Sozo Ventures Senior Managing Director
米国の金利政策を理由にするのは記事の通り無理がありすぎだと思います。そもそもこの時点で突然起こったものではありません。
PONO1の投資家が、このマネージメントにどのような期待から適切な買収先を選択できると考えたか、そもそもどのような投資家であったかは非常に興味深いです。ただどのような投資家であれ、記事のように市場環境、投資先としての妥当性という判断に加えてSPACのマネージメントの二人のうちの一人が自分の出資先で取締役を務める会社を買収先として提示し、その買収先の財務状況が極めて逼迫したものであったら合理的な判断として償還するのではないでしょうか?
PONOのマネージメントは弁護士費用等の必要な費用を確保できなかったということですがあと2つ残っているファンドは適切な機能を果たすことができるのでしょうか?
最後に、これも一番疑問なのは、ALIの経営陣、株主の皆さんはそもそもこのSPACの仕組みでいくら資金調達をする算段だったのでしょうか?そもそも、上場がこのようなフェーズの企業の資金調達というのはあまりにも無理すぎるのでは。
もっというと、償還のリスク以前にこのIPO市場の売買量が限定的な状況、しかもSPACという仕組みとなると、ALI自体として調達できる金額はとても限定的になると考えるのが必然ではないでしょうか?そうなるとPONOのマネージメントのマーケティング能力、償還というリスク、上場のコストを考えると、そもそもが合理的な選択肢だったのでしょうか?
シードとシリーズAの狭間における資金調達の傾向と対策案
中村 幸一郎Sozo Ventures Senior Managing Director
資金調達に関して、株式による資金調達は黒字化までいくら必要かという点とその時点での必要資金と売却株式割合のデザインが重要で、資金調達は直面したラウンドだけの話ではありません。ただ、これはスタートアップだけに考えてもらうという話だけでなく、出資するVCの方も投資家の立場で自分達のモデルを引き直す必要があります。そうなるとCompの話はスタートアップ側のNice to Haveではなく、少なくともVC側は投資をする業界の一般値としてのデーターを持たなくてはいけないし、その一般値との差をどう評価するかという議論が不可欠になるように思います。そういう全体最適なデーターをスタートアップ側にフィードバックしていくことも重要ですしもう少し精緻な議論やプロセスが必要なのではと思います。

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