細村 拓也

まだS1（IPO申請）をきちんと読めていませんが、このニュースは以下の3点で興味深いと思いました。 1) 記事にもあるように、本件含め2024年はテック企業にとってIPO市場が戻ってきている。 2) ルービック社のARRは前年比47%成長する一方で売上は前年比5%増。この差はルーブリック社が2019年に従来のライセンス販売からサブスクリプション販売に舵を切ったことで売上に占める安定収益の割合が増えていることを意味している。これに伴い、粗利も改善傾向。単価やNRRも高くSaaS関連指標は魅力的な印象。赤字だがキャッシュフローも改善中。 3) ルービック社の共同創業者CEOは連続起業家（創業したConflueraというスタートアップは昨年他社に買収されている）で元ベンチャーキャピタリスト、更にその古巣VCから多額の資金調達を行なっている。更に、他の共同創業者の一人はAIアシスタント・エンタープライズサーチのユニコーン企業Gleanの創業者CEOでもある。

AI業界の合従連衡の動きの一つですが、Microsoftが投資先Inflection AIの共同創業者2人を引き抜いてConsumer AI部門を立ち上げるというのが衝撃的です。Inflection AIは昨年MicrosoftやNvidia等から$1.3Bを調達していましたが、買収されるでもなく、三人の共同創業者の内二人がMicrosoftに行くということで、社内外含めてどのような整理がされた上での動きなのかが興味深いです。 AdobeがFigmaの買収を断念したように、独禁法懸念で大型買収が認められない最近の業界風潮も関係しているのか。

LINEウォレットに、より初心者が始めやすいスマート投資、証券、に次いで仮想通貨取引が追加されました。 今回のLINE、そして楽天の仮想通貨サービス・楽天ウォレットは、いずれも利用する際の本人確認と利用中の入出金をそれぞれLINEペイ・楽天銀行という既存のサービスに連携しています。これにより、スムーズなユーザー体験を実現し、ひいては各エコシステムのより多くの利用者に仮想通貨取引を訴求していこうとする取り組みかと思います。