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【詳報】トヨタはどうやって「5兆円」を稼ぎ出したのか
前田 謙一郎自動車業界アドバイザリー/ アンダートーンズ・コンサルティング(株)CEO
決算ハイライトと今後が分かりやすく纏めてあります。
記者会見内でも「商品と地域を軸にした経営が身を結んだ」と説明があった通り、引き続きHVやICEが販売を支えています。
一方、NEVへのシフトが明確になり、エンジン車やHVの販売台数が減少する中国市場等で、どう早期にBEVやPHEVなどの市場にあった商品を今後投入できるか。
また、会見ではSDVやAIについての言及が多くありました。先日テスラが1.5兆円超をAI開発に投資すると報道がありましたが、トヨタの1.7兆円のモビリティーカンパニーに向けた投資も財務体質が強固である今こそますます加速して欲しいですね。
中国EVメーカーNIO、初の量販モデルを月内に発表=幹部
前田 謙一郎自動車業界アドバイザリー/ アンダートーンズ・コンサルティング(株)CEO
NIOの新ブランド「Onvo」ですね。より手頃な価格のEVでマスマーケットをターゲット。最初のモデルであるOnvo L60は、テスラのモデルYと競合するようです。
これまでNIOは利益度外視でヨーロッパなどでプレミアムブランドの構築に力を注いできました。そのブランド表現やNIOハウスで彼らが狙うテックラグジュアリーのポジションのイメージ戦略はうまく進んでいるように思えます。
ただ、2023年の総出荷台数は16万台程度で引き続き赤字状態が続いており、量販モデルで規模の経済を効かせながら収益化に貢献できるかがキーでしょう。
NIOとそのフラッグシップET9については先日のトピックでも纏めていますのでご参考まで。
https://newspicks.com/topics/kenmaeda/posts/11?fromNews=true
テスラの「ギガキャスト」計画後退、事業環境の逆風反映=関係者
前田 謙一郎自動車業界アドバイザリー/ アンダートーンズ・コンサルティング(株)CEO
低価格モデル、通称モデル2を前倒しするため、従来のギガキャスティングとアンボックスプロセスの方向に進むという判断で、記事にある短期で支出を抑えることや、次世代ギガキャスティングが後退という事ではないように思われます。
以前のインベスターデーで説明があったようにテスラは2つの製造イノベーションを検討していました。従来のギガキャスティングとアンボックスドプロセス、そして全アンダーボディキャスティングです。
現在の方向性では前者が相応しいと判断した事だと思いますが、人員削減やサイバートラックなど色々な理由を付けられている感じもします。
人員削減進めるテスラ、人事トップが退社-幹部の流出も相次ぐ
前田 謙一郎自動車業界アドバイザリー/ アンダートーンズ・コンサルティング(株)CEO
連日のように人員削減や幹部退職のニュースが出てきていますが、私のテスラ在籍時から数年ごとにレイオフは行われ、同時に時々の幹部もExitをしてきました。
テスラのような成長やイノーベーションを続けるテック系の会社としてはこれまで通りなのですが、このようにこぞって大手メディアがニュースを毎日取り上げるのは、モデルYが世界で一番売れたモデルとなり、自動運転技術の進展など、テスラの自動車業界全体への影響力が非常に大きくなったことだと改めて思います。
先日も幹部として名前の挙がっていたスーパーチャージャーのレベッカやプロダクトのダニエルですが、退社した後は他メーカーからはもう引き手数多でしょうし、次の優秀な人材もどんどん入ってきます。
テスラ、スーパーチャージャー部門で大規模削減-自動車各社に打撃
前田 謙一郎自動車業界アドバイザリー/ アンダートーンズ・コンサルティング(株)CEO
今後は新規拡大はスローダウン、既存場所の拡張と100%の稼働率維持にフォーカスするとイーロンは述べています。
これまでスーパーチャージャーは物凄いスピードで拡大してきました。2021年のQ1に約25000基だった充電器数は現在5万7000基に倍増。拠点数で言うと2600から6200拠点です。すごいスピードでロールアウトを進めてきました。
これだけの投資を行っている自動車メーカーは他にはありません。充電ネットワーク拡大はテスラの成長に必要不可欠かつ競争力の源泉ですが、コストも伴いますし、同じようなペースで進める必要もないと判断した結果でしょう。
それにしてもこんなにダイナミックな決断ができるのはさすがのイーロンですね。
独VWの第1四半期、営業利益が20%減 年間目標は維持
前田 謙一郎自動車業界アドバイザリー/ アンダートーンズ・コンサルティング(株)CEO
VWグループ(VW, Audi, Porscheなど含む)にとっては踏ん張りどころの1年になりそうです。
Q1のグループ全体の世界納車台数は210万台で前年比-2%減程度なのですが、特にポルシェ、アウディ、ベントレーのような高価格帯ブランドの台数が軒並み下がっており、利益率に影響しています。
以前に発表されたBEVモデルの世界納車台数は13万6400台で前年比-3.3%、特にお膝元のヨーロッパでの落ち込みが-24.3%と厳しくなっています。特に普及モデルにおいてはBEVで利益を出すことは未だ難しいと言われており、これらも要因の一つでしょう。
環境規制などもあり明確なEVシフトを打ち出しているVWですが、EVシフトを遅らせる戦略は先行するテスラや中国メーカーとの差が開いてしまう。しかし急激なEVシフトは従来の伝統的なメーカーであるがゆえに構造上の問題もあり一筋縄でいかない。
いずれにせよ、ID2のコンパクトEVなどより普及版モデルでも利益を出すことができるか、高級モデルの復活、また中国でどれだけ挽回できるかが今後の明暗を分けると思います。
カオスなレイオフで、テスラ従業員は途方に暮れていた…「職を失う心配をしなくてもいい保証が必要」
前田 謙一郎自動車業界アドバイザリー/ アンダートーンズ・コンサルティング(株)CEO
テスラのレイオフについては以下の記事で元従業員としての視点から考察していますのでご参考まで。https://newspicks.com/topics/kenmaeda/posts/36
今回のような組織をスリム化し生産性を上げることはテスラの通常の組織効率化の一環であり、私の在籍時も数度、グローバルで行われていました。
記事ではネガティブめに書かれていますが、テスラのようなダイナミックかつ常に変化するテック企業において、成長を加速しイノベーションを継続するために必要な組織再編でもあり、テスラやシリコンバレーのテック系企業で勤務している人はある程度理解していると思います。
マスク氏の訪中結実、テスラ運転支援機能を中国が暫定承認-関係者
前田 謙一郎自動車業界アドバイザリー/ アンダートーンズ・コンサルティング(株)CEO
この訪中により、テスラのFSDによる自動運転テクノロジーがますます加速するでしょう。これまでテスラがギガ上海などで投資を継続していたからこそ可能であった会合だと思います。
アメリカではFSD 12のロールアウト以降、その機能を強力にプッシュしていますし、サブスク料金を求めやすくしたりと、完全自動運転やロボタクシーのローンチの下準備を進めています。
現在はFSDをヨーロッパでもテスト中。世界最大の市場である中国での次のレベルの自動運転展開には必要不可欠であった要人とのミーティング。
これで、北米、欧州、中国で自動運転を進めることが可能になり、テスラはますますAI・ロボティクスカンパニーに移行していくと思われます。
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