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EU、中国系ECサイト「SHEIN」を規制 知財侵害への対策要求
酒井 聡㈱ニューロープ CEO / PIIF 准教授 / 純文学小説家
SHEINは社内デザイナーだけでなく、買付等も大量の取引先から行っているであろうことから、コントロールが効かなくなっている状況と想像できます。日本国内の中規模のブランドですら、正社員・業務委託のデザイナーがどこからかエッセンスを引っ張ってきて、販売まで進み、提訴されるということが起きていることから、事業者に悪意がなくても排除が難しいという背景があります。
一時期、meryやby.Sのようなメディアも統制が効かなくなったのと構図的には同じです。
対策方法として考えられるのは、
1. 契約上のプレッシャーを制作者にかける。著作権に抵触している場合等に、その責任をデザイナーや取引先に負わせる設計をすることで、根本で過度なパクリを抑制する。
2. 発売前にチェックをかける。文章であればパクリチェッカーのようなサービスが存在するように、ビジュアルとなると画像検索をかけることが対策として考えられますし、ニューロープも相談は受けたことがあります。この手法の難しいところは、あらゆるブランドを横断した商品データベースが存在しないということです。ECで販売されておらず、画像の存在しない商品もたくさんあります。このため網羅性は担保できません。また、特定のアーティストの配色を模倣するなどの著作権侵害まで排除するとなると対象のデータベースを更に広げる必要があります…。
いずれにしてもSHEINのコスト構造が大きく変わるため、現実的かどうかは別問題ですね…。
「パパ、ママ、会いに来たよ」AIで死者を“復活” 中国で新ビジネスが論争に 「冒とく」か「心の救済」か
230万枚以上を無料配布したゾゾスーツ、結局どうなった? 法人向け新サービス「ZOZOMETRY」開発の背景
酒井 聡㈱ニューロープ CEO / PIIF 准教授 / 純文学小説家
「B2B領域でゾゾスーツを活用していく」というのが記事の要旨。
リモートでの計測は、例えば中学高校の制服領域ではコロナ禍でかなりニーズがあり、ユニサイズのようなソリューションがしっかりと応えていました。
一方で、コロナが落ち着いた今、制服のリモート採寸のニーズがどれくらいあるのかは不明です。制服がある時点で一箇所に集まるワークスタイルを前提とした事業者でしょう。
ユニフォーム市場自体はかなりのマーケットサイズがあるものの「ユニフォーム会社→代理店→事業者」という商流で、かなりハイタッチな構図が特徴です。
ゾゾスーツでの計測が相変わらず面倒臭そうなところも気になります。普通に代理店が人を用立てて採寸した方が早いのでは…。
絶大なSHEIN人気…そもそも、日本の若者の洋服はいつからファストファッションばかりになったのか
酒井 聡㈱ニューロープ CEO / PIIF 准教授 / 純文学小説家
何だか10年前の記事を読んでいるような感覚に陥りました。コメンテーターの方はSHEINで買い物したことあるんだろうか…。
「商品のテイをなしてないほど低クオリティな服」が、あえて記事の分類に当てはめるのであれば赤でも青でもない元黒文字系にめちゃくちゃ売れていたりします。チープであることがコスプレ的に捉えられうるからです。
雑誌が「憧れ」を規定していた当時はカップラーメンを食べ続けてでも服にお金を投じるクラスターがそれなりに存在しました。その構図が成立していないのは若者個々人のパーソナリティの問題以上に選択肢自体が大きく変遷したことに原因を求められるように思います。
2010年を過ぎたころにはボディメイクが流行り、安物の白T+ジーパンさえ着こなせる身体作りがもてはやされました。他方で青文字系は、チープな服や古着でもスタイリングでおしゃれを追求する手法に磨きをかけていきました。服そのもののデザイン性よりも、インテリアや時間の過ごし方を含めた「丁寧な暮らし」全体をデザインする価値観も社会現象となりました。それらは溶け合い境界線を失っていきます。
2000年代はモバオクで「チョキチョキ系からアメカジに変えたので全部売ります」というようなダンボール売りが散見されました。そのように雑誌の打ち出しをトレースすることが、それ以外の価値観やグラデーションを否定することが果たして豊かだったでしょうか。
ブランド服をまとうこと、高い服を求めることが「おしゃれへの意識が高い」と一概には言えないように思います。
NORMAL
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