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【納得】なぜ投資のプロたちは「オルカン」をやらないのか
奥野 一成「おおぶね」ファンドマネージャー |農林中金バリューインベストメンツ最高投資責任者
広義の投資とは、今、自分が持っている資産(お金、才能、時間)を投下して、将来の資産(お金、才能、時間)を大きくする行為です。今の資産と将来の資産の交換といってもいいでしょう。
その意味で人生はすべからく投資です。
資産の内容は、その人の価値観を表象するものであり、何に価値観を見出すかは、その人それぞれです。僕は単に「お金が増えること」という客観的なものに価値基準を置きたくないと思っています。
価値観は常に主観的なものとして誰からも邪魔されず主体的に形成するものだと思うからです。
いうならば、人生=投資は旅のようなものです。
旅とは、旅そのものが目的であって、他人よりも早く着くことが目的ではありません。
楽しんで、苦しんで、豊かになりたいと思っています。
結果としてお金持ちになってたら尚良し(笑
「運用会社を抜本改革」岸田文雄首相が指示 資産所得倍増へ
奥野 一成「おおぶね」ファンドマネージャー |農林中金バリューインベストメンツ最高投資責任者
この記事は金融庁が先日出した「プログレスレポート」と同じ内容です。
資産運用とは、資産価値の「増大」を目的とするビジネスですが、日本では金融商品の「販売」に主眼が置かれ、「運用<販売」の関係性が問題であることは、指摘通りです。そしてそれは、資産価値の増大を収益の源泉とする運用会社が少ないということにも起因すると思います。
ただ、より本質的な問題は、日本企業が総体として企業価値を毀損してきたという事実です。イソップ童話の「ガチョウと黄金の卵」は物事の因果関係をうまく表現しています。
株式などの金融商品価格上昇(=黄金の卵)を考えるときに、原資産である運用対象資産の価値、すなわち株式であれば企業価値という原資産の価値増大こそが「黄金の卵を生むガチョウ」です。
つまり、日本企業の企業価値の毀損が続き、結果として株価の上昇がおこなかった。当然として日本株を中心とした日本の資産運用は、蚊帳の外に置かれてきたという因果関係です。
しかし、だからといって私は日本の資産運用業を擁護したいわけではありません。運用に身を置く人間であればこそ、どこに富の源泉があるのかを見抜き、そこに自らの運用の中心を移していく必要があるからです。
実際、我々NVICは、総体として日本株に長期投資対象としての魅力がないことに気付いていたからこそ、2007年にグローバルに勝てる日本企業のみに長期厳選投資するプロジェクトを立ち上げ、当然のプロセスとして、米国企業、欧州企業に長期投資の対象を拡大してきました。
真に競争力のある企業は、どこに上場しているかなど関係ありません。この強い企業群こそが「黄金の卵を生むガチョウ」です。
ついでに言えば、このガチョウを見極めるのにオフィスが米国にある必要はありません。バフェット氏がオマハにいながら「ウォールストリートの情報など無駄」と言い切るのも、事業を見極めるのに証券市場に身を置く必要などないからです。NVICは東京にある必要すらないと思っています。
記事には「日本の投資信託で国際分散投資が主流になるなか、海外の運用会社に運用を実質的に丸投げする現状に金融庁は危機感を強める。」とありますが、我々は「丸投げ」したことなど一度もありませんし、これからも日本人ならではの「手触り感」と合理的なリターンを受益者の方々にお届けします。
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