「円安は終わった」から一気に「円高」になるのか
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2010年より以前は「円安=善、円高=悪」一辺倒で、どうして自国通貨が安くなることを皆で喜んでいるのだろうか、と不思議で仕方がなかったが、さすがにこの2~3年の円安では「先進国から滑り落ちる可能性」を意識しはじめたのでしょうね。今更ではありますが、円に対する過剰な信頼から離れ、購買力を守るような資産形成を考える必要がありそうです。
注目のコメント
少し円高になると「元に戻る」という話を大騒ぎして円安時に議論されていたことを腐す傾向は予想できましたが、実際にそうなっています。もっとも遅かれ早かれ、これから円高予想は増えるはずで、そこに妥当性もあるとは思います。変動為替相場制である以上、世界の資本コストであるFF金利が反転すれば円も含めて多くの通貨が増価するのは避けられないため、です。130や135といった数字も当然スコープでしょう(その水準を円高と呼ぶかはさておき)。
このムードの中、PPPに沿った円高予想というお馴染みの論調も出て来そうです。しかし、「PPP対比で過剰な円安だから円高になるはず」というのは意味のあることを言っているようで単なるチャートトークでしかありません。
「過剰な円安」の定義とはその円安が輸出数量を増やし、貿易黒字を積み上げ、それが実需の円買いとなって現れるから後日、「あれは過剰な円安だった」という話になるはずです。それがもう見込めないのに「PPPが・・・」というトークに大きな意味はないように思えます。
頭の体操として参考になれば幸いです。紅葉で賑わう京都を取り上げた今日のテレビで「京都の高級ホテルは日本人には高いが外国人には安い」と誰かが呟いていました。これ、かつて日本経済が元気だったころ、多くの日本人が発展途上国のホテルに泊まって「自分たちはこういうホテルに平気で泊まるが現地の人たちは泊まれないのだろうな」言っていたのと重なります。ホテルに限らず新興国に出ると何でも安かったわけで、購買力平価が機能するなら、当該新興国の通貨は高くなって然るべき。しかし、物価の差を調整する方向で当該国の通貨が高くなることは無かったな・・・ 新興国の経済の弱さが通貨の弱さに表れて、当該国民の購買力に合せる形でモノとサービスの値段が安くなっていたのです。
購買力平価対比で円が安すぎることは事実でしょうが、だからといってその差を埋めるところまで円高が進むとは思えません。今の円の安さの背景には、財政支出と金融緩和のカンフル効果に頼り切って世界に通用する生産力を高める努力を怠ったツケがありますから。要は、円も物価もかつての新興国並みになりつつあるということか・・・ (・・;こればかりは我々素人には分かりません。
私が言えることは、今の円安に乗せられてドル預金とかやらないほうがいいということです。
金利5%以上のドル預金商品が出てきていますが、少し円高に振れただけで金利など吹っ飛びますから。
ドルで生活する部分(年のうち一定期間アメリカにいるとか…)がない人はあまりやらない方がいいと思います。