井上 加奈子

これは面白い！複数種類のサプリメントを毎日飲むのは苦痛ですが、これであれば問題なく続けられそう。 ただ、価格設定が欧米水準になっている気がしており、日本向けにはもう少し安くしないと難しいと思います。

今欧州でもっとも注目されている代替肉、菌糸体由来肉（2032年$976Mnの市場規模に成長）の注目すべきスタートアップ８選。 2年ほど前から欧州では菌糸体由来肉がとても盛り上がっていますが、気になるのはシンガポールと米国で培養肉が解禁された培養肉とのパワーバランス。 どうしても培養肉の方が味・食感ともに本物の肉に近いので、菌糸体由来肉に勝ち目はあるのか？ 健康面では菌糸体由来肉の方が健康的（＆環境に対する負荷も低い？）だと言われているので、そのブランディングでどこまで培養肉に立ち向かえるのか？

Tony'sが€20Mnの資金調達。大好きなブランド！ 欧州でフードテックでこれだけ調達できるのはすごい！と一瞬思ったけど、内容を見ていると基本的には既存投資家からの調達。やはり現在の市況下では新規の投資家を見つけるのは難しかったのか… ニュアンス的にはAB InBevのファミリーオフィスの救済に近そう。 それにしても、資金調達のプレスリリースでここまで詳細に持分割合を開示しているスタートアップも珍しい… 今回放出分は10%っぽいので、バリュエーションは€200Mn前後。 2021年時点での売上が€113Mnと公表されているので、そこから成長していることを鑑みると、PSRは1倍というところでしょうか… うーん、やはり厳しい。

インドのデカコーンが揺れています。 ローンの返済をしないことから始まり、社外取締役が全員退任し、決算の開示が遅れ、デロイトが契約の打ち切りを行いました。

ついに米国で培養肉の販売が解禁に！ 2022年〜2023年の劣悪な資金調達環境の中、2023年に米国で培養肉が解禁されるのではないかという憶測のもと、培養肉スタートアップへの投資が活性化していました。 現在市場規模が$0である培養肉市場が2030年までに3,000億円市場になると予想されています。これからかなり加熱していきそうです。 それにより、発酵肉や植物肉の位置付けがどうなるのかが興味深いです。

設立4週間でまだプロダクトもないスタートアップが€105Mnの資金調達！メタとグーグル出身の創業者らしいのですが、欧州史上最高額のシード調達になります。 非AI系スタートアップが資金調達に苦戦している中、AIスタートアップは驚くべき額の調達を完了しています。 トレンドにお金が集まるのがVC/スタートアップ業界ですが、最近のAIスタートアップへの資金の流入は加熱しすぎている気がしています。完全にバブルだと言って敬遠するVCも出てきています。

シンガポールのコーヒーチェーンが、カフェラテのデフォルトミルクを牛乳からオーツミルクに変えたという驚きのニュース！ 各種リサーチを見ても、サステナブルな代替食品が同じ値段であれば切り替える/試してみるという人が多い中、現状はサステナブルなオプションが割高であることが多い。「意識高い系の人」が自己満足のためにやっているだけではマスにおける消費行動は変わらない。 それを理解して、「基本はオーツミルク」とすることで大きく消費行動を変えようとする取り組みは素晴らしい。 近い将来「牛肉税」が導入されるのではないかという話も出ているが、こういうニュースを見ていると、必ずくる未来な気がしている。

多くの培養魚スタートアップが日本やアジア市場を目指しますが、本当にマーケットフィットがあるのか難しいところです。 確かに世界水産物消費量ランキングでトップ15のうち6カ国がアジアです（日本は実は14位とそこまで高くない）。しかし、アジアは同時に味にとてもうるさい地域。その中でも日本はとても保守的であり、「養殖」よりも「天然」が美味しいと思っている人が多い中、本当に培養魚が普及するか・・・ TAMは実は小さいのではないかと思って見ています。

これは・・・！ もともとコスト構造が悪く多額の資金を必要とするビジネスだったことに加え、英国でNHSと共に新しくローンチしたGP at Handサービスが「拡大すればするほど赤字になる」ビジネスだったとのこと。 今の市況下では赤字を掘るビジネスは資金調達が難しいため資金難に陥ったとのこと。

流行りに乗るのが好きな日本企業っぽい感じですが、個人的には非常に助かります。 ChatGPTは最初の「初期設定」が大事です！ 「あなたはB級グルメ特化のグルメ評論家」 「あなたはミシュランの覆面テイスター」 「私は◯◯◯」 というように状況/キャラ設定することでより精度の高い回答が返ってきます。

イギリスはもともと女性起業家が多く、成功している女性起業家も多いです。そして2022年は今まで以上にイギリスの女性起業家の存在感が際立った年だったようです。 2022年、UKでは市況の悪化によりスタートアップ投資が25%減った中で、女性起業家への投資は25%ほど増加。UK全体でのスタートアップへの投資額が£22.7Bnであることを考えると、全体の約20%の資金を女性起業家が勝ち取ったということになる。これは、グローバルで女性起業家への投資が2-3%台であることを考えるとすごいこと！ 昨年NIHが女性の医療ギャップを無くすと大々的に戦略を発表していたので、今後もイギリスは女性起業家・女性向けソリューションの聖地となりそうです。 我々NEXTBLUEも1号ファンドでイギリスの女性起業家に多く投資を行なっていますが、今後も積極的に投資を行なっていきたいと思っています！