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電通の上司への叶わなかったカミングアウト、5月17日に考える。
松中 権LGBTQ社会活動家 / NPO法人グッド・エイジング・エールズ / プライドハウス東京 代表
5月17日は、IDAHOBIT。International Day Against Homophobia, Biphobia and Transphobia(国際反ホモフォビア・バイフォビア・トランスフォビアの日)です。
活動家、専門家だけでなく、本当に様々な方々の一歩ずつが社会を動かして来ました。そこには、LGBTQ当事者はもちろん、その周りの人たちの優しさや勇気もたくさんあります。
個人的なエピソードですが、電通時代のできごとを短いコラムにしました。ぜひ、ご覧いただき、シェアいただけると嬉しいです。
本日、5月17日23:59まで、日本全国の図書館や学校に、LGBTQ2000人の写真集を届けるクラウドファンディングも実施してます。よろしくお願いします!
ダイバーシティ理解に大切なアクション Welcoming Outとは?
松中 権LGBTQ社会活動家 / NPO法人グッド・エイジング・エールズ / プライドハウス東京 代表
LGBTQなどのセクシュアル・マイノリティがぶつかる壁は、マジョリティがつくりあげた理解の壁であり、マジョリティが無意識に放置してしまっている制度や仕組みの壁。
LGBTQ当事者がカミングアウトすることが、まだまだリスクを伴う社会だからこそ、アライ(理解者、支援者)が壁を壊していくドライバーになっていけると思っています。
でも、心でアライであったとしても、目の前の社会は変わりません。ぜひ、LGBTQの方々が居て当たり前!もちろんウェルカム!という姿勢をカミングアウトしてください!ウェルカミングアウト!ダジャレ発想ではありますが、みなさんに、お伝えしています。
ラグビー女子代表が同性愛を公表 助言に勇気づけられて
松中 権LGBTQ社会活動家 / NPO法人グッド・エイジング・エールズ / プライドハウス東京 代表
「同性愛を隠し続けた時期もあるが、自分を受け入れてくれる人に出会えて、本当の私を出したい、知ってもらいたいと思うようになった。男子でも女子でも、今度は私が悩んでいるアスリートのスイッチになりたい」
ラグビー(15人制)女子日本代表の村上愛梨が、女性のパートナーがいることをカミングアウトしました。多くの人が勇気をもらったと思います。
スポーツは、LGBTQにとってのFinal Frontierと言われています。男性・女性に分かれる競技が多いこと、パワーやスピードを競う比重も大きくMasculinity(男性の特質)が評価されがちであることなどにより、LGBTQへの差別・偏見・ハラスメントが根強く残っています。
いじめ、からかい、噂、アウティングなど、当たり前のカルチャーとして存在していて、加害者側に全く罪の意識がないことが殆どで、指導者も放置するだけでなく、自ら加担したり、助長したりすることも多い現状です。
日本ラグビーフットボール協会理事の谷口真由美が、研修でかけた言葉が素晴らしい。
「あなたがいてくれるだけでいい」
「身近に性的少数者がいると自覚できたことはラグビー界にとって幸運なこと。性的少数者が安心してカミングアウトできる環境を作るため、学びの機会にしていきたい。カミングアウトされた時にどうしたらいいか迷う人が少なくないので、本人だけでなく所属チームも模範を作っていって欲しい」
ひとりひとりの意識はもちろん、スポーツ界が組織として取り組むことが急務だと思っています。
職場で「アウティング」被害者に会社が謝罪 解決金支払う 東京
松中 権LGBTQ社会活動家 / NPO法人グッド・エイジング・エールズ / プライドハウス東京 代表
一橋大学でのアウティング事件を受けて、有志のメンバーとともに、「なくそう!SOGIハラ」実行委員会を立ち上げ、レインボー国会と銘打って、超党派議連の方々と議論を重ねてきました。
その結果、パワハラ防止法のなかに、SOGIハラとアウティングが含まれることとなり、2020年6月1日以降、301人以上の企業では措置義務となっています。
SOGIハラ(ソジハラ)とは、Sexual Orientation(性的指向)とGender Identity(性自認)に関するハラスメントのこと。今年の高校の教科書にも紹介されているとのこと。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021033000821
明確にハラスメントであることを、社会が自覚的であってほしいです。
LGBT制度、6割が不十分 同性婚法望む声も、自治体調査
松中 権LGBTQ社会活動家 / NPO法人グッド・エイジング・エールズ / プライドハウス東京 代表
OECDが2020年に発表したデータによると、LGBTI関連の法整備に関して、日本は35カ国のなかで、なんと34位。
LGBTQの権利保護、法制度の柱とされるのが、
①差別をなくし平等を実現する法律
②同性パートナーの権利を保障する法律
③トランスジェンダーの人権を守る法律
の3つですが、①②は現状存在せず、③は戸籍変更条件に、性別適合手術を受けること、20歳未満の子がいないこと、等が必須となっている状態。
パートナーシップ制度を導入する自治体は100を超え、札幌地裁では同性カップルが結婚できないことが違憲との判決。
慎重な検討を行うかどうかを検討する、的な答弁はもう国民は望んでいません。次の総選挙の大きな争点のひとつになるかと思います。
ミシシッピ州がトランスジェンダーの女子競技参加を禁止、全米初
松中 権LGBTQ社会活動家 / NPO法人グッド・エイジング・エールズ / プライドハウス東京 代表
すべての人がスポーツを楽しむ権利があり、誰ひとりとして、排除されるべきではない。それは、多くのスポーツ関係者が共有している価値観だと思います。
また、これまでは差別や偏見により、可視化されなかったトランスジェンダーの存在を、社会が認知し、想定し、包摂する時代へと変化を迎えています。
参加する選手たちが安心して力を発揮するために、スポーツは一定のルールをつくり、新たな変化があれば、そのルール自体を試行錯誤しながらアップデートしてきました。
東京2020大会は、IOCがトランスジェンダー選手の参加条件を2015年に提示して以降、実質上の最初の夏季大会でもあり、数名のトランスジェンダー選手が出場すると予想されています。ぜひ、前向きな議論を重ね、世界をアップデートするための契機にして欲しいと思っています。
ユニリーバ 広告などから「標準」をなくす 多様性尊重の動き
松中 権LGBTQ社会活動家 / NPO法人グッド・エイジング・エールズ / プライドハウス東京 代表
言葉は、どの立場から見た世界であるか、が大切です。
特にマジョリティ視点の言葉は、差別や偏見を孕んでいる可能性が高く、日常で無意識的に使われることで、マイノリティへの「micro aggression/マイクロ・アグレッション(小さな攻撃性)を社会に固定化します。
ユニリーバが使用しないと決めた「normal/ノーマル(標準)」という言葉は、社会のなかに「abnormal/アブノーマル(異常)」な存在がいると、同時に発信するもの。
例えば、LGBTQではない人たちが、「自分はノーマルです」と表現することが多いですが、それを耳にするたびに、当事者の心に「あなたはアブノーマルです」という小さな言葉の棘が刺さり、抜けずに溜まっていくわけです。
言葉は、社会の固定観念を変える力もあります。
台湾のIT担当大臣であるオードリー・タン氏は、台湾でsoftware engineeringではなく、program designという言葉を意識的に使うようにしたところ、女性の開発者が増えていると語っていました。engineeringは男性的なイメージが強く、designは男女のイメージが固定化されていない言葉だからだと。
何気なく使っている言葉にこそ、意識的でありたいと思います。
世界で最も影響力のある女性10人
松中 権LGBTQ社会活動家 / NPO法人グッド・エイジング・エールズ / プライドハウス東京 代表
いま求められているリーダーは、この人といっしょなら社会を変えられる、と思える人。多様性の時代における影響力とは、地位や財や同調圧で行動させる力から、ビジョンや対話や共鳴を通して行動したくなる力。
そして、リーダーシップを発揮する人にとっては、本人の努力と同じくらい、もしくはそれ以上に、リーダーシップを学び、育み、発揮できるようになるための環境が大切。
10人の中に、欧米以外の地域からの女性、そして日本の女性が入るのはいつだろうか?ではなく、目標をもって、具体的に現在の環境を変えていく、そのリーダーシップを発揮する人が必要。それは政治だけでなく、経済も、アカデミアも、社会活動も。自分にできることを、今日から始めたい。
トヨタにAirbnb、日本生命森氏女性蔑視発言に大企業はなぜ今、NOを突きつけたのか?
松中 権LGBTQ社会活動家 / NPO法人グッド・エイジング・エールズ / プライドハウス東京 代表
行動を伴わない意思表明や批判は、放たれたはずが、ブーメランとして戻ってくる。これまで、それは、多くの企業が発言を差し控える、大きな理由のひとつでした。
今回の幾つかの企業の発信は、ブーメランとして戻ってくる可能性を十分に理解したうえで、むしろ、巨大な船を動かすために放たれた、タグボートなのだと思いました。囲われた馴れ合いの湾から、開かれた多様性の大海へと漕ぎ出すための。
現時点での女性管理職の数値比較も大切ですが、個人的には、意思表明のあとに続く具体的なアクションに期待し、鼓舞するのも、生活者の役割ではないかと思っています。
経団連、初の女性副会長 IT大手DeNAの南場氏
松中 権LGBTQ社会活動家 / NPO法人グッド・エイジング・エールズ / プライドハウス東京 代表
東京2020のレガシーが築かれるかどうか、ここからですね。同友会や新経連が、商工会議所が、各協会や団体が、どう動いていくのか。
TEDの有名なスピーチ、デレク・シヴァーズの「社会運動は、どうやってつくるのか」を思い出しました。組織委員会の森氏発言の一連の動きのあと、経団連が最初の一石を投じました。大切なのは、続く2番目。そこから、社会運動が始まります。
Derek Sivers:
How to start a movement
http://www.ted.com/talks/derek_sivers_how_to_start_a_movement

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