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香る墨、飾ってめでる墨。世界から愛される新しい墨のかたち
Naraoka ShukoNewsPicks+d コンテンツプロデューサー
最終回です。
錦光園7代目の長野睦さんは、先細りしていた墨屋の家業を継ぐことを決意するもお父様である6代目から猛反対。
1年かけて説得し、跡を継ぐことに。
こういったストーリーを聞くと、人の心理として「後を継いだ劇的な理由」を欲しがるもの。
長野さんの回答がまたしびれます。
「家業というのはそういうもの。特別な理由はない」
言葉の一つ一つが真摯な長野さんの墨の課外授業は、子どもたちにとっても「日本ならではの精神」を学ぶ貴重な機会となることでしょう。
少なくなってきたとはいえ、今も芳名帳や祝儀袋などで筆ペンを使う機会はあります。
その場で墨をすったりするのは難しいでしょうが、家で書くときは墨の香りを嗅ぎながらすることができる。
また、飾り墨をリビングや玄関に置いて愛でることもできる。
日本の誇るべき伝統産業、墨の生産を担い、今も残し続けている奈良。
世界でもおそらく唯一の「伝える墨屋」、長野さんの活動を注目していただければ幸いです。
生の墨を握り、香りを嗅ぐ。にぎり墨体験で得られる日本の心
Naraoka ShukoNewsPicks+d コンテンツプロデューサー
vol.2は奈良市の「錦光園」の産業観光事業、にぎり墨体験。ライターの堀香織さんに体験いただきました。
文中にも詳しく書かれていますが、生の墨は初めて触る人にとって未知の体験で、どうこねて丸めればいいのか勝手がわからない。
私も2年前に体験した時、頭の中には「??」とはてなマークを浮かべながら生墨の塊をぎゅっと握りました。
人間ドックで初めてバリウムを飲んだ時の感覚に似ているのかもしれません。
飲めないものを飲む不思議な感覚と、固形墨しか知らなかったゆえに、握れないと思っていたものを握る生々しい感覚。
世界に一つだけのにぎり墨は大事に桐箱に入れられて、2~3カ月寝かされます。
開けるとちょっと縮まっていて、カチコチになっている。墨の香りがふわりと漂って、心が静まりました。
にぎり墨体験を行うお部屋は奈良らしさを感じるシックな和室。
いっぽう、工房の奥は別世界です。墨色に染まった制作の現場は、職人の真剣勝負の世界。
大きな生墨を全身を使って丸める長野さんの手のひらは、むらの無い、澄み切った墨色に染まっています。
わかりにくい「墨」の魅力を伝える、日本一小さな墨工房
Naraoka ShukoNewsPicks+d コンテンツプロデューサー
あれは2年前の冬。奈良が好きで、年に何度か旅行するのですが、奈良が書道の聖地と知って、観光客向けのプログラムを奈良駅近辺で探していたところ、墨工房「錦光園」の「にぎり墨体験」に出合いました。
じつは10代のころは地元の書道家に師事し、本格的に書道を習っていた私。墨の香りをかぐだけで胸がすくような、たまらない気持ちになります。
墨をすっている時間は今でいう「マインドフルネス」。
硯でするための長方形の固形墨しか触ったことのなかったので、生の墨を手で触った時のぬくもりややわらかさは衝撃でした。
その時教えてくださったのは、今回インタビューさせていただいた7代目・長野睦さんのお父様。
秤や木枠など、歴史を感じさせる道具類は見ているだけでも楽しいし、墨のお話は「もっと子どものころに知っておきたかった」と悔しい思いをしました。
また、驚いたのは東京で錦光園の「香り墨 Asuka」に出合っていて、すでに何度か購入していたということでした。
この工房との関係を知らず、商品の魅力にほれ込み、GINZA SIXの蔦屋書店で購入しており、友達へのギフトにも愛用していたのです。
するための墨、書くための墨ではなく、香りをめでるための墨という発想が日本人としての根源的な何かを「きゅん」とさせます。
今回、じっくりと取材させていただいた長野睦さんは自らを「伝える墨屋」と名乗っています。需要が激減し、廃れていく流れに身を任せるのではなく、墨の魅力を老若男女問わず広く伝えていこう全国を奔走している長野さんの言葉には、ひとつひとつ熱い思いが宿っていました。
全3回、ぜひご高覧ください!
経営者ゆえの悩みや閉塞感が解消。修験道体験で得た気づき
Naraoka ShukoNewsPicks+d コンテンツプロデューサー
グロービスが2016年から始めた経営幹部のみ参加可能な研修プログラム「知命社中」。
豪華な登壇者のラインナップの中で異色なのが修験道体験。
実際に参加した経営者のお二人に、率直な感想とどんなマインド変容があったか伺いました。
お一人目の佐々さんのお言葉で興味深かったのが「人間関係が構築できなければ、正論を言っても聞き入れてもらえません」という気づき。
どんなにDXが進んでも、組織は生きている人と人の関係において成り立っているということですね。
お二人目の吉田さんのお言葉では「論理だけでなく、体で学び、そこから生まれる感情や皮膚感覚など、身体性もまた大切。頭でっかちになりかけている自分が揺り戻される感覚がありました」に共感しました。経営者は孤独なもの。「こうあるべき」に囚われ過ぎるとどんどん近視眼的になり、人が離れていきます。
日常から離れ、自分の内面を見つめ、メタ認知する。修験道のガチ修行というより「体験」といったライトなプログラムですが、かなりのマインド変容があるようです。
人は何歳になっても変われる。修験道体験で得られる人間力
Naraoka ShukoNewsPicks+d コンテンツプロデューサー
グロービスが次世代リーダーの育成を目的に2016年から始めた、経営幹部のみ参加可能な研修プログラム「知命社中」のプログラムディレクターの福田亮さんは、次のようにおっしゃいます。
“「もういい年だし、絶対に自分は変わらない」と言っていた人でも、6カ月後には確実に変化がある。人間はいくつになっても変われるのだと思わされます。”
人生の転換期を迎えている40~50代の経営幹部の参加者たちが経営者としてのアップデート(進化)を求めて参加する半年間、どんなマインド醸成、変革が起こっているのでしょうか。
なぜ、一流のビジネスリーダーは修験道にハマるのか
https://newspicks.com/news/9429677/
動くことで運は開ける。不安や焦り、怒りから解放されるには
https://newspicks.com/news/9429730/
こちらの記事から引き続きの内容となりますが、修験道の総本山、奈良・吉野の「金峯山寺」で長臈職にある田中利典先生による修験道体験研修プログラムがビジネスの中核を担う方々へどういった影響をもたらしたのか、前後編でお届けします。
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