Picks
13フォロー
14430フォロワー
【解説】「アリババvs共産党」は、まだ終わっていない
NewsPicks編集部
西村 友作中国 対外経済貿易大学 国際経済研究院 教授
「中国政府が本当に何をしたいのかというと、目的は経済成長です」(記事引用) 確かに経済成長は重要な目的の一つですが、規制を緩くして比較的自由な環境でイノベーションが起こりやすくしている大きな目的に「社会問題の解決」があると思います。 猛スピードで発展してきた中国社会には、先進国に住む日本人では想像もつかないような問題が山積しています。中国政府としては、新しいビジネス、サービスを通じて、政府の力だけでは難しかった社会問題が解決することを期待しているのです。一般市民が「不便」「不安」と感じる問題の解決はビジネスチャンスとなりえますし、市民にとっても、これまで不便だった問題が解消するのは大歓迎でしょう。 例えば今回のテーマとなっている銀行に関しましては、以前コラム(※)でも書きましたが、中国では国有商業銀行が圧倒的な地位を築いており、信用リスクが比較的低い大企業向けに、低金利でも多く貸し付けることで収益を上げてきました。一方、信用調査に手間も時間もかかる上、融資規模も小さい中小・零細企業向け融資は敬遠されがちでした。 従来の金融機関だけでは対応しきれていなかった中小・零細企業融資や農村金融市場などに存在した多くの課題も、アントの金融サービスによって解決へと向かったのは事実です。 この他にも、去年話題となったライブコマースは、農村にいながら販売ができ農民の所得向上につながるなど、都市と農村の格差是正に寄与しています。このような事例は枚挙にいとまがありません。 中国は「質の高い経済成長」を目指しています。このような「社会問題」分野に大きなビジネスチャンスがあると思います。 ※アリババ傘下アント、上場資金3.7兆円で「世界展開」へ https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00109/00024/
609Picks
【図解】共産党が恐れる、アリババの「ヤバい」ビジネス
NewsPicks編集部
西村 友作中国 対外経済貿易大学 国際経済研究院 教授
昨日コメントしたABSについてはこちらの記事で採用されたようです。図を使って説明するとわかりやすいですね。 上場延期となった背景に、「習近平国家主席の怒りを買った」(記事引用)かどうかは不明ですが、上層部が動いていることは間違いないと思います。 中国は様々な分野で市場化を進めています。今回の措置は市場に与えるインパクトが大きく、中国のイメージダウンにつながるのは当然わかっているが、それでも断行しました。 このレベルの決定は一管理監督機関独断では出せないと思います。上場は証券監督管理委員会マターで進められてきましたが、もし単独で上場の承認、延期を決定したのであれば、責任問題が浮上してもいいはずです。 一旦上場してしまうと、ステークホルダーが国内外の投資家にまで広がってしまいます。規制強化はアントの業績悪化を招き、株価下落につながります。その批判の矛先が規制をかけた当局に向いてしまうことを懸念したのかもしれません。 以前コラム(※)でも書かせていただきましたが、フィンテック企業に対する定義があいまいで、「テック」企業なのか、「フィン」企業なのかはっきりしませんでした。今後は「フィン」企業とみなし、全面的に監督管理に組み込み規制を強化していくとみられます。 アントは金融企業として上場を目指すことになりますが、実現にはかなりの時間を要すると思われます。 ※アントはなぜ「上場延期」に追い込まれたのか? https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00109/00026/
1120Picks
【熱弁】ジャック・マーの「問題スピーチ」全文
NewsPicks編集部
西村 友作中国 対外経済貿易大学 国際経済研究院 教授
ジャック・マー氏の講演について解説させていただきました。 内容を読んでいただくとわかりますが、ジャック・マー氏が展開したのは、金融業界に対する痛烈な批判でした。 マー氏の講演を要約すると、「中国の金融は未熟」で「銀行は考えが古い」だから「イノベーションが必要」だと説いています。そのうえで、中国は「管理能力は強いが、監督能力が欠乏している」、「昨日の方法では未来は管理できない」とし、古い規制で新しい取り組みを縛るとイノベーションは生まれないという考えを示しました。先進国におけるリスク管理手法を真似すべきではない。導入すればフィンテックの発展にマイナスになると言いたかったのでしょう。導入されれば、当然アントの業績にも悪影響を及ぼします。 一方で、基本的な考え方として知っておかなければならない事は、フィンテックの発展にルール整備が追いついておらず、当局は規制強化を進めようとしていという点です。 今回の記事にはなりませんでしたが、アントの金融商品を裏付けとしたABS(資産担保証券)が以前問題になりました。貸し出し債権を担保に資金を調達し、それを原資に再び貸し出しを増やしABSを発行…という方式で事業規模が急拡大しました。米国のサブプライムローンを彷彿させるシステムで、資本金に対する融資残高、つまりレバレッジが高まり、信用評価のアルゴリズムもブラックボックスで外から見えないという問題もあって、当局が規制を強化しました。それに代わって出てきたサービスが、記事にある「協調融資」です。 「新経済」など新しいビジネス分野においては、中国では比較的規制を緩やかにしてイノベーションが生まれやすい環境を作り、後に問題が出てきた時点で徐々に規制を強化していくというスタイルが基本です。 昨年10月31日、国務院金融安定発展委員会はフィンテックに対し「法に基づき金融活動を全面的に監督管理に組み込む」と表明しました。つまり、フィンテック企業を金融企業と位置づけ、金融規制の対象としたわけです。 今後、中国のフィンテック企業に対する規制はさらに強化されていくと考えられます。
2850Picks
【新連載】ハーゲンダッツを超えた、中国の「高級アイス」の正体
NewsPicks編集部
西村 友作中国 対外経済貿易大学 国際経済研究院 教授
海外では「安かろう悪かろう」というイメージが強い中国ブランドですが、中国国内ではここ数年で着実に存在感を高めています。 もともと「世界の工場」として国内で製造し世界各国に輸出していたので、モノづくりのレベルは相当高いという優位性は持っていました。サービスレベルも近年かなり高まっています。 一方で、グローバル展開はまだハードルが高そうです。「安いけど質が悪い」とバカにされていた我が国の自動車や電気製品メーカーが、世界的に受け入れられるまでには相当な年月と努力を要しました。 『バック・トゥー・ザ・フューチャー3』のシーン 1955年に生きるドク 「故障するのも不思議じゃない。『日本製造』って書いてある(No wonder this circuit failed. It says, “Made in Japan”)」 1985年からタイムスリップしたマーティの返答 「どういう意味?日本製は最高だよ(What do you mean, Doc? All the best stuff is Made in Japan)」 このシーンからも、日本企業が数十年の時間をかけ徐々に世界の信用を得てきたことがわかります。 日本企業のこのような歴史をしっかりと学んでる中国企業も少なくありません。14億人を有する激戦の国内市場で実力と知名度を高めた中国ブランドが、グローバル市場を席巻する日が来るかもしれません。
904Picks
アントが持ち株会社検討、金融事業は銀行同様の規制対象に-関係者
Bloomberg
NORMAL