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【着るエアコン】ソニー、ワークマンも。暑さ対策の進化が止まらない
稲葉 祐樹大手車載部品メーカー 次世代製品設計担当部署 課長 博士(工学)
私は昨年に着るエアコンの記事をNPさんで読み、その生まれのストーリーに感化されて購入して愛用しています。
入りが「着るエアコン」という謳い文句だったために夏の間しか使わないかな、と思っていましたが、暖房機能が付いていて、これが首の凝りを軽減するのにとても役に立っています。
「着るエアコン」と言う訴求点だけではなく、凝り軽減の視点でもマーケティングすればもっと伸びるのではないか、と愛用者的には思っております。
年を追うごとに進化させているのはソニーらしいですね。
【参考】「初回1万台が3日で完売」──ソニーの新型「着るエアコン」、猛暑でバカ売れ中
https://newspicks.com/news/8673057/?ref=user_6307777
オープンAI、半導体開発巡りブロードコムなどと協議=米報道
稲葉 祐樹大手車載部品メーカー 次世代製品設計担当部署 課長 博士(工学)
最近、半導体関連のニュースを目や耳にすることが多くなりました。
ニュースに触れるたびに思うのが、ニュースの解像度を上げるために、いかに知らない人にわかりやすく半導体の構図を伝えることが重要かという点です。(ここに集まっている方々にとっては釈迦に説法ですが)
一言で半導体と言ってもロジック、メモリ、パワー、センサなど色々なカテゴリがあります。
それらの半導体を製造するために、色々な企業が垂直統合や水平分業しながらビジネスをしています。
ニュースを見るといつもこの辺りが蔑ろにされて報道されており、一般の方にきちんと伝わっているのだろうか、とモヤモヤしてしまいます。
半導体業界でどのようなメーカーが水平分業で頑張っているのかについては色々なところで記事が出ています。
半導体は身の回りに溢れているので、こういう状況を若いうちから知る機会があっても良いかもしれないと思い始めました。
初等教育に織り込むのもありでしょうし、地域ぐるみで未来の半導体業界を担う子どもたちにこう言った情報に触れる機会を与えることも考えていきたいな、と思う今日この頃です。
もしかするとNPに集う仲間でチームを立ち上げて、こういう啓蒙キャラバンをしかけてみるのも面白いかもしれませんね。
【参考】
【今こそ伝えたい】真の半導体復活へ、6つの問い
https://newspicks.com/news/7955377/body/?ref=search
半導体産業の水平分業化とファブレスの躍進
https://blog.nisshinbo-microdevices.co.jp/ja/process13_fabless
世界の半導体市場と主要なプレイヤー
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/joho/conference/semicon_digital/0001/05.pdf
老舗メーカー・モトローラが日本で急成長。新型スマホでもキャリア連携を強化
稲葉 祐樹大手車載部品メーカー 次世代製品設計担当部署 課長 博士(工学)
私は15年ほど前にアメリカに住んでいました。
当時はrazrがアメリカで大人気でしたが、それが今やフラッグシップ扱いなのは意外です。
当時は屈強なアメリカ人があのコンパクトな携帯を片手に四六時中電話しているのを見て、いささか滑稽さを感じたものです。
実は私も現地でrazrを使っていたのですが、横巾が大きくて日本人には持ちづらく、日本市場では売れないだろうな、と思ったことがあります。
大画面のスマートフォンが市場に溢れかえる現在では、当時のrazrの巾を超える機種もたくさん出ています。
持ちづらそう、と言う懸念は昔ほど大きくく、razrを受け入れる素地は整っていると思っています。
ただし「モトローラと言えばrazr」と言う方は少なそうなので、単なる一枚板であるedgeやmoto gのラインナップも重要です。
すでにコモディティ化した一枚板スマホで戦うことはかくも難しいのか、と改めて感じました。
なぜCopilot活用はうまくいかないのか? 試してわかったChatGPTとの「決定的な」違い
稲葉 祐樹大手車載部品メーカー 次世代製品設計担当部署 課長 博士(工学)
はじめのうちは興味がなかったものも、何度も見たり聞いたりするうち、次第に良い感情が芽生えてくるという単純接触効果なるものが存在しています。(説明はWikipediaより引用)
実は職場でCopilotを浸透させるお役目を仰せつかっており、この効果を活用しています。
その際に注意が必要なのは、単なる活用事例を展開するだけではうまくいかない点です。
まずはteams要約に的を絞り、さらにCopilotが名前を間違えたり、専門用語を間違えたりした事例を面白おかしく、毎日紹介して親近感を持ってもらう働きかけを続けています。
「Copilotも完璧じゃないけど、議事録のベースを作るくらいには十分使えるよ!」
というライトな発信を続けることでだいぶ使ってもらえるようになりました。
もしCopilot普及で悩んでいる方がいらっしゃいましたら是非参考にしていただければと思います。
ソクラテスに人生相談できる? 名古屋大が生成AI対話システム
稲葉 祐樹大手車載部品メーカー 次世代製品設計担当部署 課長 博士(工学)
「あの人だったらこう考えるだろうな」
というのは生成AIの活用事例としては真骨頂なのではないかとずっと思っていました。
生成AIのプロンプトを解説したものを見てみても、生成AIにある人格を想定させてから回答を問うものが多く見受けられます。
このやり方が通用するのは、生成AIの学習に十分な量の発言や考えがあってこそ。
個人的には有名人ではなく、例えば親や恩師などでこの手のサービスが実現できたら面白いのではないかと常々思っています。
人生経験を経るに従い、親や恩師だったらこう言うだろうな、と振り返る場面は意外と多いと思います。
中国、AI半導体不足でも主導的役割 革新必要=ファーウェイ幹部
稲葉 祐樹大手車載部品メーカー 次世代製品設計担当部署 課長 博士(工学)
AI向け半導体と聞くとGPUの独壇場だと思われがちです。
しかし世の中には何でもかんでもできるわけではない一方、ある特定の処理だけに特化したASIC(Application Specific Integrated Circuit)と呼ばれるICを使ってGPU勢に立ち向かおうとしているプレイヤーも存在しています。
ここで注意が必要なのは、ASICはある特定の処理に特化している点。
AI処理に使うためには「学習」と「推論」のASICをセットで使う必要があります。
高口さんがおっしゃっている通り、AI向けASICではファーウェイのAscend910が高い性能を示しています。
ここで注意が必要なのが、Ascend910は「学習」向けASICである点。
AIでは学習に膨大なリソースが必要ですし、ファーウェイが学習向けASICで勝負をかける方針は間違っていないと思っています。
世界中がこぞって開発を進めている2nm以下の最先端ではないプロセスノードでコストメリットを考えながら勝負しようとしている点も興味深い点です。
一方で、学習向けASICはGoogle, Amazon, Tesla, Microsoft, 富士通などが開発を進めていますので、うかうかしていると派遣を他に握られてしまう危機感をファーウェイは持っていると思います。
最先端技術だけが派遣を握るのに必要なわけではない、というのは、ともすれば最新技術ばかりを追ってしまいがちな半導体技術者の私としても改めて考えさせられる部分でした。
新紙幣対応「しません」続々。JR東海バスなど券売機や運賃箱の切り替えナシ、キャッシュレス進む
稲葉 祐樹大手車載部品メーカー 次世代製品設計担当部署 課長 博士(工学)
新札の発行がキャッシュレス化を促進するというのは何とも皮肉な感じですね。
紙幣や硬貨の選別技術開発に携わっている方と話す機会があるのですが、検知には多くの技術が盛り込まれているそうです。
造幣局からどこに注目すれば検知できるか、という情報をもらうそうですが、当然その情報は門外不出。
開発者も日本の造幣技術はすごい!と言っていたのを思い出します。
キャッシュレス化が進むと上記の技術進展のみならず、これらの選別技術進展によって支えられてきた周辺領域の技術進展も止まる可能性があるかもしれません。
技術者の端くれとしては何とも複雑な気持ちになりました。
生成AIの流行、半導体検査装置に好影響の背景
稲葉 祐樹大手車載部品メーカー 次世代製品設計担当部署 課長 博士(工学)
生成AIが牽引力となってロジック半導体の回路線幅狭小化が進み、メモリ半導体の層構成が一層複雑化しています。
チップレット技術が進化することでロジック半導体とメモリ半導体が共存するようになると、検査のウエイトは益々高まると予想されます。
記事で言及されている検査装置は主に電気特性検査を指していますが、個人的には非破壊検査装置の需要にも注目したいところです。
作ったものを検査して良品だけを出すことは大切なのですが、なぜ不良が発生したのかを調査し、その要因を根本から潰さないと良品率は向上せず、コスト競争力が出ません。
TEMやSEMといった破壊検査により不良箇所を詳細に分析することもできますが、スピーディーに分析するためにX線による透視や超音波探傷試験機の活用を視野に入れたいところです。
現在では測定対象材料や解像度に課題があるため、活用が限定的ではありますが、近い将来この分野でブレークスルーを果たす検査機メーカーが出てくることを期待したいです。
キオクシア、近く東証へ予備申請 10月末上場の方針固める=関係者
稲葉 祐樹大手車載部品メーカー 次世代製品設計担当部署 課長 博士(工学)
半導体業界は好不況の波が激しいことで知られています。
各社の状況を推し量るのにアニュアルレポートも役に立ちますが、どの会社から転職市場へ人が流れ込んでいるかを見るのも有益です。
業界動向を把握するために私も定点観測していますが、キオクシア出身の方はコンスタントに市場に流れ込んでいます。
四日市の工場で働いていた人はユナイテッドセミコンダクタージャパンに行く人も多いと思いますし、身軽な独身者は九州地域での就職も厭わないと聞きます。
キオクシアは横浜にも拠点を持っていますので、Samsungの研究所に行く人も多いでしょう。
今回の上場は生成AIの盛り上がりによるフラッシュメモリ価格高騰に頼っている部分も大きそうです。
失われた人材と技術を補うほどの魅力を株式市場で発揮できないと、また株式市場から撤退させられそうな気もします。
トヨタ会長「生産開始に全力を尽くす」 自動車認証不正
稲葉 祐樹大手車載部品メーカー 次世代製品設計担当部署 課長 博士(工学)
トヨタのリリースを読むとわかりますが、社内独自基準で試験した結果を提出したことも要因のようです。
衝突試験に関しては厳しいとおもっていた角度が実は厳しくなかったり、台車衝突試験では良かれと思って厳しめの条件で試験した結果を提出しています。
日本車は壊れにくいことが世界でも知られています。
こうした自動車メーカー独自の厳しい検査が壊れにくいという強みに繋がっていたのは否定しません。
しかし、厳しい方向で開発を続けていけばかならずどこかで歪みが生じますし、そのコストは巡り巡って消費者の皆様に負担していただくことになってしまいます。
厳しさを追い求め、それによって自らの首を絞める結果になってしまったのはなんとも皮肉な結果だと感じます。
自動車は構成部品の数が多く、様々なトレードオフのしがらみのなかで設計成立をさせる必要があるのも理解できます。
もしもそのトレードオフ成立解を人手で探しているのであれば、それは大きな課題であると感じます。
おそらく欧州自動車メーカー各社やテスラなどの新興BEVメーカーは各部品の成立条件を解析PCに入力し、AIなどを駆使して自動で成立条件を見出したり、時には部品設計すらAIに任せて成立条件を広げたりしているのではないでしょうか。
自動運転など様々な新機能が追加され、様々な新部品が搭載されていくであろう次世代自動車開発がカンコツに頼った設計でスムーズに進むとは思えません。
ルールを破ったことは事実ですので、一刻も早くトヨタお得意の「カイゼン」によって元に戻ることを期待いたします。
個人的には今だに豊田会長が矢面に立つトヨタの体質にも違和感がありますね。
「パワー半導体」量産に提案…名大、プラズマ活用でGaN高速成長
稲葉 祐樹大手車載部品メーカー 次世代製品設計担当部署 課長 博士(工学)
今やアマゾンで数千円出せば購入できる小型・大出力ACアダプタに使われているGaNパワー半導体。
高品質な単結晶を作るのにコストがかかる点が現在の課題ですが、その課題解決に繋がる興味深い技術です。
ちなみに上述のACアダプタに使われるGaNは結晶構造が似ているSiやAlなどの上に薄いGaNを成長させて半導体デバイスとして活用しています。
こうすることで比較的安価にGaNデバイスを製造することが可能なのですが、GaN層が薄いため大きな電流を扱う際には抵抗が大きく、発熱の課題解決がクリアできないという課題があります。
次世代パワー半導体という文脈で比較されることが多いSiCは、デバイス全域がSiCという同一材料で構成する製造技術がそこそこ育ってきているため、大電流を扱うことが可能になっています。
電気自動車向けアプリケーションとして使われることが多いのはそのためであり、現時点ではGaNとの棲み分けがなされているとも言えます。
GaNに限らず窒化物の電子デバイス適用は今後の鍵になる技術です。
例えば熱を逃すために使われる放熱材料としては熱伝導率が高いAlN(窒化アルミ)やBN(窒化ホウ素)が有望視されています。
この手の技術開発が進むことで、将来の電子デバイス進化が促されることが楽しみです。
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