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ポーカーで人間に勝ったAIが、米国の軍事戦略を後押しする
森本 作也Honda R&D Innovations Managing Director (コメントは全て個人の見解です)
ポーカーは完全情報ゲームであるチェスや碁と違って、全てのカードが相手の目に晒されていないので現実世界により近い、という論調だが本当だろうか? チェスと比べれば確かにそうかもしれないが、現実世界の複雑さと比べれば50歩100歩だろう。道路というある程度限られた場所を走る自動運転車でも、起こりうる全ての局面を再現してAIで対応することはまだまだ難しいというのに、戦場という事前にデータを集めることがかなり難しい場所で、AIが汎用的に使えるレベルにあるとはちょっと考えにくい。戦場でも”限定した環境におけるテスト”というならよくわかるが、”軍部に驚くべき進言をするようになる可能性もある”というのはさすがに言い過ぎでは? 米軍と契約をしたという事実をかなり面白おかしく誇張している気がする。
箱根駅伝は「ナイキ」厚底シューズの圧勝 約4割の95選手が履く
森本 作也Honda R&D Innovations Managing Director (コメントは全て個人の見解です)
僕がなによりも驚くのは、歴史の長いランニングシューズの世界で、革命的なイノベーションが起きる余地がまだあったということ。
多くのランナーにとって走法は、リアフットかフォアフットかを最初に選ぶものではなく、スピードと走力に沿って進化していくものだと思う。最初は大抵厚底/リアで走り始めるが、走り込むに従って足が鍛えられてスピードが上がり、ミッド/フォアフットに進化するとともにクッションが不要になって底が薄くなる、という感じ。僕もマラソンに出場し始めた頃はクッションのある靴でなにも考えずにリアフットで走っていたが、スピードが上がるにつれ膝を痛めるようになり、衝撃が少ないということでミッドフット走法に修正したが、厚底でミッド/フォアフット着地はできないので自然に薄底になった。
そしてVibramがFIveFingerをリリースし、BORN TO RUNが出版され、薄底、Low Drop Shoes (つま先と踵の高さの差が少ない靴) 、そして フォア/ミッドフット着地が改めて脚光を浴びた。ナイキもFREEという革命的な靴をリリースし、フォア-ミッドフット着地ブームを牽引した。そのナイキが今や厚底ブームを後押ししているというのがなんとも面白い。しかも一般人に浸透するブームではなく、王者キプチョゲにマラソンを2時間以内で走らせるために作ったスーパーシューズをエリートランナー向けに展開したというのがなんともドラマチック。かかとには超軽量で高い衝撃吸収力をもつフォームを使い、中底に復元力の高いカーボンシートを内蔵して、軽さと衝撃吸収と反発力を同時に満たしている。カーボンシートが入ったランニングシューズなんて他で聞いたことがない。知り合いでこのシューズを履いた友人は軒並み驚異的な自己新を更新している。他とここまで圧倒的な違いを見せつけたスポーツシューズは未だかってなかったのではないだろうか。
“深度センサー”でスマホはどう変わる? ソニーが描くその未来
森本 作也Honda R&D Innovations Managing Director (コメントは全て個人の見解です)
ソニーがTOFセンサーを開発するSoftkineticを2015年に買収してから3年半でここまできた。やはり資金も人材も潤沢にある大企業が本気で取り組むと開発は加速するんだなという印象。しかし勝負はこれから。同時期にドイツのPMDTECは彼らのTOFセンサーがLGのスマートフォンに搭載されることを発表した。これまでにも3D認識技術は何度かスマートフォンに搭載されてきたが、やはり勝負の決め手はユースケース。スケールという意味では、Primsenseの技術を応用したiPhoneの顔認識機能を除いていずれも鳴かず飛ばずだった。3D認識技術が最も生きるのはVR/ARだろうとは思っているが、基礎的なセンサー技術、説得力のあるユースケース、プラットフォームとの親和性、が揃わないと離陸は難しい。
地元愛が強い都道府県ランキング【完全版】
森本 作也Honda R&D Innovations Managing Director (コメントは全て個人の見解です)
面白いランキング。県ごとの比較をするのではなく、一つの県に対する人々の愛着が上がったり下がったりするのをみるのは意味があるように思う。最近は海外からの観光客が増えて、いままで気づかなかった地元の魅力を再発見するということも多いのではないだろうか。
何人かの人が書いているが、島根の躍進が気になる。石見銀山が世界遺産に登録されたのは10年も前だし、甲子園で活躍したわけでもないし、朝ドラや大河ドラマの舞台になったわけでもない。何がおきたんだろう。記事で深掘りされてないのは、理由がわからないからだろうか。
2年後、センター試験廃止で大学入試は「カオスな世界」になる
森本 作也Honda R&D Innovations Managing Director (コメントは全て個人の見解です)
学力の三要素である①知識・技能、②思考力・判断力・表現力、③主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度、を総合的に評価するのが入試改革の肝とのこと。そのことには異論はないが、そもそも共通テストでそれらを評価したり、記述的問題を追加することで高校の学習内容までが変化すると期待することにはかなり無理があるのではないだろうか?
ちなみにアメリカの大学入試では⓵を測るのに学校の成績と標準テスト(SATなど)、②に成績とエッセイ、③エッセイが用いられていると言って良い。エッセイには、スポーツや音楽などの課外活動も含まれている。つまり標準テストでは基礎的な学力と知識のみを測ると割り切り、それ以外は成績とエッセイに依存している。
成績は中間試験と期末試験で決まる単純なものではなく、宿題、レポート、グループプロジェクト、授業の発言が随時評価され、その累積点が成績になる。だから気を抜けないし、学校の勉強を疎かにして予備校に通う生徒はいない。エッセイは短時間で書く小論文とは全く違い、じっくりと時間をかけて自分はどういう人間なのか、それまでの17-18年の人生でどういうことを考え、達成、経験してきたかをぶつける場だ。先生や家族がレビューできるので、構成や表現力を問うてはいない。(じゃあ誰かが代わりにあることないことを書いてもわからないのでは、という質問が上がる。エッセイ評価の経験者の話では、エッセイは人物を描くもので、深い文章は本人にしか書けない。他人がレビューしたとしても、元々の内容が本人から出たものかどうかは、他の情報(成績、先生の推薦状、標準テストの結果)に照らせばわかる、とのことでした。本当かどうかはわからないけど。)
主観的でアナログなプロセスなので膨大な労力と時間がかかる。カリフォルニア大学の場合は、11月にすべての書類を提出するが、合格発表は翌年3月まで待たなければならない。知識偏重を脱して人物本位の選抜を行うとというのが入試改革の目的だと聞いたが、アメリカの制度を多少なりとも参考にしているとしたら、選抜側にこれだけの労力をかける覚悟がなければ結局はどっちつかずの制度になり混乱を招くだけだと思う。共通テストは基礎学力と知識の評価に徹して、かつ公平性とスピードを重視してマークシートのみとし、他の評価は高校や各大学に任せるべきではないだろうか。
iPhone売上不振でアップルが「緊急社内ミーティング」開催へ
森本 作也Honda R&D Innovations Managing Director (コメントは全て個人の見解です)
年末に家族のスマートフォンをiPhone 6S→iPhone XRにアップグレードした。XRを選んだ理由は、もっともクールなスマートフォンだったからというよりも、使い慣れたUIかつ比較的価格が安いからだった。かつてWindows PCを選んでいた時の理由に似ている。スマートフォンというプラットフォーム自体が飽和しつつあり、イノベーションの振り幅が小さくなっているのは確かだ。さらに同じiPhoneのカテゴリーにスペックの微妙に違う複数デバイスがあるので消費者は迷うし、各デバイスの台数が減るのでコストも下がりにくいという悪循環が始まっている気がする。かつてのAppleならばここで全く新しいプラットフォーム、デバイスを発表していたところだが、それができないのであればジョブズなき後のAppleの限界と言われても仕方がない。しかしいちファンとしては、そうあって欲しくはない。やはりAppleには永遠にイノベーションとクールネスの代名詞でいて欲しい。
未来のビジネス創出、イノベーションよりも破壊が重要な理由
森本 作也Honda R&D Innovations Managing Director (コメントは全て個人の見解です)
いま、うまくいっているモデルを否定し、将来に備えて破壊やイノベーションを社内から創造することは、名著"Only Paranoid Survive (Andy Grove)"や"The Innovator's Dillemma (Clayton Christensen)"を挙げるまでもなくアメリカの企業でも難しいことだ。企業は目先の四半期や年度の利益を追いかけることに必死で、それには既存事業の目標を達成することが最重要、というかそれさえきちんとやっておけば批判されることはない。利益を産むのに時間がかかったり、下手すると既存事業の足を引っ張りかねない破壊的新事業への取り組みに及び腰となるのは避けられない。
既存企業が見逃したりあえて避けている"破壊的イノベーション"の創造を目論むスタートアップを活用することは、企業が"破壊"をバネに成長する有効な手法だ。時代を謳歌しているGAFAやインテル、nvidiaなどのリーディング企業はスタートアップをつねにウォッチして、外部で起きている破壊的イノベーションを内部に取り込むことを心がけている。
セグウェイがデリバリーロボット「Loomo Delivery」を発表! CES2019で初披露へ
森本 作也Honda R&D Innovations Managing Director (コメントは全て個人の見解です)
記事中にもあるが、セグウェイがやるからといって成功するわけではない。BtoBロボットの世界のゲームルールは、あらゆるユースケースに対応する万能ロボットがシェアをとりあうという段階ではなく、それぞれのユースケースに最適化されたロボットが個別ユーザーを獲得する段階だ。デリバリー分野ひとつをとっても、どこで何をデリバリーするかで必要なスペックもコストの吸収力も変わる。宅配便に最適なロボットと大学内のデリバリーに最適なロボットが全く違っていて当たり前だ。このロボットのスペック、そしてビジネスモデルの信頼性と価格がどこよりもぴったりはまり、スケールするようなユースケースを見つけられるかが鍵だろう。
アメリカでスマートスピーカーは2018年に臨界質量に達した(世帯普及率41%)
森本 作也Honda R&D Innovations Managing Director (コメントは全て個人の見解です)
我が家でのAlexaの利用方法は、主に音楽の再生と簡単な検索。映画のBohemian Rhapsodyを観た直後の数日はAlexaから常にQueenがかかっていたし、La La Landを観た後もそうだった。クリスマス前後は朝からずっとホリデーソング、夏に人が来るときにはハワイアンやレゲエ。iPhoneをSpekerにつなげてSpotifyと使えばほぼ同じことはできるのだがAlexaの方がずっと簡単。旅行前の天気予報や食卓で話題になった疑問をAlexaで確認(これにはまだ限界がある。)これらを食事や仕事の手を止めずにできるのでつい使ってしまう。一言で言えば楽ということに尽きる。
しかし今のところそれらは音声情報で完結する用途に限っていて、ショッピングやチケットの手配など視覚情報があった方が便利な機能はまだ使っていない。音声UIは非常に直感的かつ、ながら操作ができるので非常に便利だが、ビジュアルUIに比べて情報の一卵性が低いので複雑な作業は難しい。音声とビジュアルとどちらが便利というのではなく、今後は相互に補完しながら進化していくのではないだろうか。
「働きやすさ」だけじゃ、ビジネスパーソンは満足しない
森本 作也Honda R&D Innovations Managing Director (コメントは全て個人の見解です)
内田さんのおっしゃる通り、100人いれば100通りの働きやすさがあり、それを国や企業が決めてルール化するのはおかしいと思う。しかし現実的には、日本ではルール化でもしない限り残業や有給休暇の消化率が改善しないのだろう。自分の社員がどれだけハードに働いているかを嬉しそうに語る経営者は多い。上司が、俺も休むからお前も休め、という姿勢でないとなかなか休みが取りにくいのだと思う。お互いに気を配り、カバーしながら働く日本の組織独特の雰囲気だ。
昔勤めていたソニーでは、(今はどうか知らないが) 年度の初めに二週間のフレックス休暇を申請することが義務づけられていて、”フレックスなので”といえば誰も休むことに口のはさみようがなかった。若くてあまり責任もあまりない立場だったからかも知れないが、予定が立てやすいのでありがたかった。あるべき姿からすればおかしなことなのだが、日本の企業には効果的な仕組みだったと思う。
医療スタッフを支援するロボット「Moxi」--人材不足解消の切り札となるか
森本 作也Honda R&D Innovations Managing Director (コメントは全て個人の見解です)
ロボットに複雑な作業をさせようとすると、何かしらの判断が必要になって途端に難しくなるが、単純なことを正確に何度も何度も繰り返すことは得意だ。また繰り返される単純作業にプロフェッショナル達の時間を割くことも非合理的なので、日々の医療活動の中でロボットに任せられる単純作業をきれいに切り分けられるのであればこのユースケースはとても理にかなっていると思う。ただ6軸のロボットアームとロボットハンドを搭載することでコストがあがり、単純作業の置き換え用としては高価なロボットになってしまうのではないかということがちょっとだけ気になる。
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