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長期金利、0.790%に上昇=10年1カ月ぶり高水準
辛坊 正記経済評論家
「米国で金融引き締めの長期化観測から金利上昇傾向が鮮明化。日本市場でも国債を売る動きが活発化している」(@@。
それはそうなんでしょうけれど・・・
米国の国債利回りが4.8%を超え、ドイツの国債利回りが3%に迫り、財政状態の悪いイタリア国債に至っては4.9%という状況下、政府が巨額の赤字と借金を抱えインフレが進む日本国債の利回りが、放っておけば1%を大きく上回るだろうことは想像に難くありません。日本国債の利回りがこの程度に収まっているのは日銀が上限0.5%、許容限度1.0%と宣言して必要とあれば無制限に国債を買うなどして金利を抑えつけているからで、日銀が止めに動かなければ、0.79%が0.8%になろうと0.9%まで上がろうと、驚くには当たらないような気がします。 (・・;
東京のオフィス勤務正常化、欧米はまねできず-リーディー
辛坊 正記経済評論家
『島』と呼ばれる配置の机を挟んで係員が向き合って座り、ホストの席に係長・課長といったリーダーが座ることが多い我が国の伝統的な企業と違い、欧米、ことに米国のオフィスは席が離れていたり仕切りがあったりすることが多いです。日本型の座り方は互いの仕事が見えて共同作業をするには良いですが、個々人が集中力を発揮するには不向きです。命じられた仕事は何でもやることを前提に採用された従業員に上司が仕事を割り振る日本型の雇用と、ジョブを前提に採用された従業員を目標管理で使う欧米流の仕事の違いが座席の配置に表れているのです。
互いにどんな仕事をしているか、繁閑の程度はどうかというのが互いに分かり、良く言えば融通無碍に助け合って仕事をする上で島型の机の配置は最適で、この働き方はリモートワークに馴染みません。働く側も、仕事を分け合う仲間と一緒にいなければ不安を感じることになって来る。一方、ジョブ型雇用が前提で仕事の独立性が高い米国型の働き方は、リモートワークに馴染みます。一旦それを経験すれば、オフィスに戻る必要を感じぬ向きが増えても不思議ではありません。会社の側が総合的な視点で出社を要請しても、個々の従業員が必要性を感じなければそれまでです。オフィスに人が戻って都市が活気を呈するのは良いことですが、それが我が国の効率性を高める上で良いかどうかは別問題じゃないのかな・・・
資本コストが低いのは投資を促す上で良いことですが、株式コストが低いのは日本企業の生産性が低い、あるいは日本企業に対する期待値が低いことの表れですし、負債コストが低いのは、日銀が金利をインフレ率以下に抑え込んで実質金利を大幅なマイナスにして国民が確定利回りで稼ぐ機会を奪っているからで、どちらも中長期的に見て良いこととは言えません。「多くの外国人投資家は、安い資本コストのおかげで高い賃貸利回りが得られる」というのは取りも直さず日本が生み出す価値を安売りすることですし、「日本で働く人が増えているデジタルワーカーにとっては、円安のおかげで何もかもが50%割安になっている」というのも、日本の普通の従業員が円で受け取る賃金の価値が半分になっているのと同じです。
「東京のオフィス勤務正常化、欧米はまねできず」という評価を喜びつつも、複雑な思いが拭えません。日本国民の多くがコロナ禍を経て貧しくなったことは間違いないですからね。 (._.)
為替介入「コメント差し控える」と財務官、年初来の円安に警戒感
辛坊 正記経済評論家
「為替相場の過度な変動は『国民経済、企業や家計の経済活動に悪影響を与えることに変わりはなく、望ましくない』と指摘」 (@@。
過度な変動が好ましくないのは勿論ですが、異次元緩和で円の価値を積極的に落とし始める前と比べると、円の実力は半分程度に下がっています。日本人が外国に出ると圧倒的に物価が高く、外国人が日本は安いと喜ぶのはそのためです。世界の中で円払いの賃金の価値が半分に減ったのみならず、コツコツ貯めた預金の価値も半分に減っている。過度な変動のみならず、これほど極端な円安そのものが問題です。しかし、それを為替介入で止めることは出来ません。難儀なことではありますね・・・ (・・;
為替介入「コメント差し控える」と財務官、年初来の円安に警戒感
辛坊 正記経済評論家
為替介入に限らず相場を動かす政策の方向性がはっきりしていれば、投機筋は確実に稼げます。政府が財政赤字を積み上げ日銀が円を無制限に市場に供給して円の価値を積極的に落とす中、為替介入で円高にしても再び円安に戻ることは必定ですから、為替介入の要件がはっきりすれば、投機筋にとってこれほど楽なことはありません。財務官がコメントを控えるのはむべなるかな。
昨年9月22日の最初のドル売り円買い介入時、ドル円は145円から140円36銭まで円高に振れ、揺り戻しが起きて前日比1円63銭の円高で取引を終えました。10月21日の介入は151円94銭が146円21銭になったのち、前日比2円49銭の円高で一日を終えています。この時の介入は大規模でその後更に円高になってそれなりの期間介入効果を維持しましたが、12月の介入を経て再び円安圧力が強まって、昨年10月の円安のピークを再び伺う情勢になったわけですね。
日米の金利差といった投機的、かつ短期的な要因の影響はありますが、円安の背景に政府と日銀が組んで行う円の実質的な毀損策がある以上、介入しても効果は限られるでしょう、たぶん。仮に今回の激しい動きの裏に介入があったなら、介入効果は去年のものより限定的。外貨準備の制約を受けるドル売り円買い介入の効果の限界を見透かされたらそれこそ投機筋の格好の餌食です。
円安がインフレを起こして実質賃金を下げコツコツ貯めた預金の価値を落として国民を中長期的に貧しくするのは必定です。急激な変動に介入で対処することはあるにせよ、本質的な要因で進む円安に介入で対処することはできません。難儀なことではありますね・・・ (・・;

【山崎 元】がんになって再確認「がん保険は要らない」
辛坊 正記経済評論家
「保険というのは、めったに起こらない確率だけれども、起こったときには、破滅的な費用が掛かりそうな時に入るもの」 (@@。
サラリーマンあがりの私の資力じゃ賄えない億円単位の出費に備える自動車の対人・対物賠償とか個人責任賠償とか以外、保険を殆ど掛けない私ですが、40数年前に加入して解約せぬまま残ったがん保険のみ続いています。最近たまたま保険請求できる事態がわが身に生じたので条件を調べて見たら、支払われるのはこれまで収めた保険料の合計金額くらいがせいぜいです。癌にかからぬ可能性もあるわけで、払った保険料と受け取る保険金が同額程度なら、確率を加味して期待値をはじくと大損です。
確立された治療は標準治療として健康保険でカバーされ、高くつくのは個室料。40有余年放っておいた保険でその程度はカバーできそうですが、金利が6%という時代もあったし株価も当時と比べ上がっているし、保険料を積み立てて運用していれば、保険金よりかなり大きくなっているのは間違いなさそうです。冒頭に引用させて頂いた一文が正しいことを改めて感じています。 (゜_゜)フムフム
EV走行中に充電、初の公道実証 10秒で1キロメートル - 日本経済新聞
辛坊 正記経済評論家
「道路に埋め込んだ装置から10秒充電すると、約1キロメートル走行できる」 (@@。
ゴルフ場のカートよろしく道路にガイドラインを埋め込み信号機等と交信して走る『我が国独自の自動運転技術』もそうですが、道路に細工するのが政府も技術者も好きですね。世界の国々が急速充電器を充実させてEVへの切り替えを急ぐ中、電圧やら設置場所やらに多々規制を残して性能の良い急速充設備の拡充を妨げ、道路に充電機能を持たす技術を開発してどこまで世界に広がるものか・・・
世界初のレベル4の自動運転実現といった記事が時折メディアを賑わせますが、これらは殆どすべてゴルフカート方式の自動運転で、世界が凌ぎを削る自動車自体が判断して動く自動運転は、規制が邪魔してまともな公道実験すら出来ません。道路にガイドラインを埋め込んだり、信号機に自動車との通信機能を持たせたり、道路に充電設備を埋め込んだりする技術を開発すれば、道路に利権を持つ国交省、警察、土木建設事業者、それを支える議員さん等々は大いに潤うでしょうけれど、車が空を飛ぼうかという時代に、莫大なインフラ投資を要するそんな技術を採用する国がどれほどあるものか。今ある道路、トンネル、橋等の維持すら予算が不足して危うい我が国だって、田舎道の隅々までそんな装置を行き渡らせることは無理でしょう。こんなことに憂き身をやつしているうちに自動運転でも自前の急速充電器の普及でも後れをとって、我が国の自動車産業は大丈夫 (・・?
ドル150円台乗せ直後に急落、介入有無「ノーコメント」と財務省
辛坊 正記経済評論家
昨年9月22日の介入でドル円は145円90銭から瞬間的に140円台まで円高になりました。10月21日の介入では151円99銭が5円76銭円高の146円23銭になり、12月20日の介入では137円48銭が一時130円58銭まで6円90銭円高に動いています。仮に同様の為替介入があったとすれば「150円16銭まで上昇。直後に1円超急落し、その後147円30銭台まで下げた~~足元は149円台前半まで戻している」というのは、過去3度の介入と比べても円高誘導の力強さに欠けますね・・・
過去3回の介入は時間の経過とともに押し戻される結果になって、円安の流れが止まりません。政府が借金で財政赤字を積み重ね、日銀が大量の円を供給して金利を抑えて実質的な円安政策を採っていますから、日米金利差といった投機的な要因を脇に置いても、本質的なところで円安が進むのは当然です。財務大臣がファンダメンタルズに基づく円安は容認するかの如き発言をされていますが、限りある外貨準備を使って為替介入してもこの程度しか円高に押し戻せないとしたら、かなり深刻な事態であるように感じます。
為替介入の有無について言及できないのもむべなるかな・・・ (・・;
三井住友FGの太田社長、「日銀の金利正常化への環境整いつつある」
辛坊 正記経済評論家
預金に潜在成長率+インフレ率程度の金利がついて、元本保証の預金や債券で蓄財できるのが健全な経済環境で、そういう環境下なら国民は将来に備えて一定額を心穏やかに貯蓄に回し、残りは安心して使えます。事実、私がアラフォーになる頃まで、我が国はそういう環境下にありました。銀行預金を旨とした私の親の世代が、大した投資もせず老後資金を蓄え得たのはそうした環境のお陰です。ワリコー、リッキー、ワリチョー(今は無き割引興銀債、利付き興銀債等の債権)等もしきりに話題になりました。
ところがその後、日銀が金利を極端に抑圧し、預金で置くと実質的な資産価値が目減りするようになりました。日銀に極端な金融緩和を迫って預金から金利を奪った政府は国民に盛んに投資を勧めていますけど、コツコツ貯めたなけなしのお金を元本すら定かでない投資に回さざるを得ない状況下では、日々の生活の安心が得られません。消費に元気が出ないのは当然です。
長期金利が多少上がってマイナス金利の解除も取り沙汰されていますけど、足元の高いインフレ率を斟酌すれば、多少金利が上がっても、金利が正常化したとは言えません。金利のある世界を取り戻したい銀行が期待を込めて前向きに語るのは分かりますけれど、「日銀が取り得るオプションは広がった」というのは本当か (・・?
政府が巨額の財政赤字と借金を抱え、日銀も巨額の低利国債を抱える環境下、問題を表面化させぬためには名目金利を潜在成長率+インフレ率以下に抑え続けることが必須です。盛り上がる期待に水を差したくはないですが、大きな変化を望むことは難しいんじゃないのかな・・・ (・・;
マネタリーベース、9月平残は5.6%増 2022年4月以来の高い伸び
辛坊 正記経済評論家
潜在成長率がゼロパーセント台半ばに留まるとはいえ、政府の財政状態と足元のインフレ状況を勘案すれば、10年物国債金利は1%を大きく超えて上昇して何の不思議もありません。米国債金利が4.6%に達し、ドイツ国債も2.9%、財政状態の悪いイタリア国債に至っては4.8%という状況下、国債金利が低く抑えつけられているのは一に掛かって日銀が無制限に国債を買う姿勢見せて金利を抑えているからで、日銀が国債を買えば見返資金は「金融機関が日銀に預けている当座預金」すなわちマネタリーベースとして増えて行く。
異次元緩和から10余年を経て膨大に積み上がった国債が償還されるので増減の綾はあるでしょうけれど、マネタリーベースが傾向として増え続けるのは当然で、「9月のマネタリーベースの平均残高は、前年比5.6%増の669兆8608億円だった」ということに驚きはありません。
こういう形で円を市中にばら撒けば、円の価値が下がって円安とインフレが起きるのもまた当然。日銀は、いつまでこうしたことを続けることが出来るのか・・・ (・・;
マイナポイント、申請7千万人 国費支出1兆円規模
辛坊 正記経済評論家
氏名と生年月日で個人を特定するのは限界があり、本気でデジタル化を進めるなら、個々人に唯一無二の番号を割り振るのは必須です。私は米国と香港で経験しましたが、どこの国でも当たり前にやっている話。日本も漸く番号を割り振るところまでやったわけですが、社会保障、税、災害対策に番号の利用目的を制限し、マイナンバーカードの普及でも躓いているわけですね。
真に必要と考えるなら政府は断固たる覚悟を持って国民を説得して進めるべきで、1兆円もの飴で釣ろうとするところに政治の劣化を感じないでもありません。「対象者の81%に当たる7556万人が申請」と聞くと多そうに見えますが、0から81%まで進めるより、81%を100%にする方が遥かに難しいんじゃないのかな。飴で釣るなら更に1兆円配っても不足かも。
飴をばら撒くことを止めたのち、政府はどのような手を打つものか。前途は多難であるように感じます。政府が進めるDX、こんな調子で大丈夫かな・・・ (・・;
「水準は判断基準にならない」と財務相-1ドル=150円台目前で
辛坊 正記経済評論家
「為替相場はファンダメンタルズを反映して安定的に推移することが重要」
(@@。
手持ちの外貨準備の範囲内でしか出来ない円買いドル売り介入は自ずと限界があり、本質的なところで円が安くなっているなら、介入しても効果は一時的なものに留まります。イエレン米財務長官が容認したのも急激な変動に対する介入に限られますからね・・・ 「水準は判断基準にならない」というのもむべなるかな。
それはそれとして、円の実力(実質実効為替相場)は異次元緩和で日銀が積極的に円の価値を毀損し始める前の半分に落ちています。通貨の強弱は国の経済の強弱の反映です。今の円安がファンダメンタルズを反映したもの、つまり日本経済の弱さを反映したもので、更に円がじわじわ弱くなってもファンダメンタルズの反映で仕方がないと財務相が考えているとしたら、これは大変な事態です。海外旅行に出かけるとなにもかもが高くなり、外国からのお客さんが日本は何でも安いと喜ぶ背景に、日本人が円で貰う給料の価値が円安で極端に下がった事実があるのです。こうした傾向が日本の弱さを表すファンダメンタルズを反映してこの先も進むとすれば、その先に待っているのは、まともな食料が輸入できずエネルギー資源を買い負け、病気になっても薬が無くて満足な治療が受けられない新興国並みに落ちた貧しい日本の姿です。
なぜそんなことになってしまったか。政府が借金を積み上げて円を国民にばら撒き、日銀が異次元緩和で円を大量供給してそれを支える構図を十年以上に亘って続けた結果、大量にばら撒かれた円の価値が下がったことは想像に難くありません。この間、高齢者と女性を働かせて労働力こそ増えましたが、財政支出と金融緩和で一時的な需要を生み出して景気を支えるカンフル剤に頼るばかりで日本経済低迷の本質的な要因を放置した結果、資本設備と技術が日本で伸びず、全要素生産性が下がり続けていたのです。
ファンダメンタルズを反映して円が安くなり続けることを是認するわけには行きません。財政支出の拡大と異次元という名の異常な金融緩和でファンダメンタルズが改善しないことは昨今の日本経済の動きを見れば明らかです。じわじわ進む円安を容認するが如き発言が財務相という偉い立場の人から出て来るところが不安です (・・;ウーン
有事の食料輸入計画、商社などに要請へ 政府が新法 - 日本経済新聞
辛坊 正記経済評論家
何より重要なのは、諸外国に買い負けることが無いよう、円の購買力を高めることじゃないのかな (・・?
どれほど精緻な計画を立てようと、円安が進めば国際社会の中で日本の地位が落ち、いざという時、日本が買えるものも減っていく。食料輸入が止まる事態になれば、原油、天然ガス、肥料等々の輸入も止まるかも。高齢化した日本の農村で原油と肥料の輸入が止まったら、自給率ほぼ100%とされるコメすら日本で作る事ができません。カロリーベースの自給率にさしたる意味はなく、重要なのは日本の総合的な購買力。そういう意味で、政府と日銀が一体となって進める円の毀損策が最大のリスクであるような気がしないでもありません。そっちも併せてなんとかする必要がありそうな・・・ (・・;

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