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デルタ株が死滅!?第5波収束の一因か?(テレビ朝日系(ANN))
Yahoo!ニュース
高橋 祥子株式会社ジーンクエスト 代表取締役
こちらの研究について様々な報道がなされていますが、ちゃんとした情報がどこにもないので元になった発表の要点をまとめておきます。 そもそもウイルスに変異が入るのは3つの要因があります。 ①ウイルスの要因  RNAポリメラーゼのコピーミスで変異 ②宿主側の要因  ヒトが持っているウイルスに対する防御機構(ヒトのAPOBECという酵素がウイルスに変異を入れる) ③その他の要因  酸化ストレスなど これまで基本的には①ウイルスの要因が多く議論されてきましたが、今回の国立遺伝学研究所の研究では②の宿主側の要因に焦点を当てています。 ウイルスの変異がヒトのAPOBEC酵素によるものだと考えた理由は以下の2点が説明されており、 ・新型コロナのこれまでの塩基置換を見てみると、C>Tの塩基置換が一番多い点(APOBECはC>Tの変異を入れる) ・APOBECの活性が高くなる遺伝子多型はアジア・オセアニアなど感染者が比較的少ない地域の人種で多型頻度が高いことが一致する点 これはAPOBECがウイルス変異の要因であると証明するというよりは、状況からの推測だと話しています。 一方で、日本で流行したウイルスのnsp14の変異のパターンを見てみると ・P43L(第3波の収束時に多い変異)C>T変異なのでおそらくAPOBECの影響?とも推測できる  ⇒N末ドメインの変異なので、RNAポリメラーゼのエラー修復ができなかったのではないか。 ・A394V(第5波の収束時に多い変異)C>Tの変異なのでおそらくAPOBECの影響?とも推測できる  ⇒C末ドメインの変異なので、mRNAを安定化させるCAP構造に異常がでてしまいウイルスが不安定化したのではないか 上記の変異の影響なのか、実際に多くのランダムな変異がウイルスに入っており、これがウイルスが増殖しない方向に働いているのではという一つの仮説です。 とても興味深い着眼点と研究結果だと思います。一方で現段階ではまだゲノムデータだけの仮説で推測も多く、第5派収束を説明をできるものではないとのこと。 学会発表結果をメディアが報道する場合は、結果の過大解釈などせず誤解のないように伝えてほしいですね。
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