西村 友作
中国 対外経済貿易大学 国際経済研究院 教授
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2002年より北京在住。2010年に中国の経済金融系重点大学である対外経済貿易大学で経済学博士を取得し、同大学で日本人初の専任講師として採用される。同副教授を経て、2018年より現職。日本銀行北京事務所客員研究員。専門は中国経済・金融。著書に『中国デジタル金融イノベーション』（24年5月、日本経済新聞出版社）『数字中国（デジタル・チャイナ）』（22年2月、中公新書ラクレ）『キャッシュレス国家 』（19年4月、文春新書）がある。 ●『中国デジタル金融イノベーション～国家と市場の狭間で～』 https://bookplus.nikkei.com/atcl/catalog/24/04/11/01344/ ●『数字中国（デジタル・チャイナ）～コロナ後の「新経済」～』 https://www.amazon.co.jp/dp/B09RWPFJ94/ ●『キャッシュレス国家～「中国新経済」の光と影～』 https://www.amazon.co.jp/dp/4166612131/ 中国の外国人の大学教員の立場は、自国の言葉で教える非常勤講師か、海外の大学教員でありながら中国でも講義する客員教員が一般的。中国語で専門を教える専任講師として日本人を採用するのは極めてまれで、日中のメディアでも紹介されている（下記リンク参照）。 ●読売新聞 https://yusaku-nishimura.com/2018/01/26/ ●日経新聞 https://www.nikkei.com/article/DGKKZO92137720X20C15A9TZN000/ ●朝日新聞「GLOBE」 https://yusaku-nishimura.com/2015/04/19/breakthrough ●人民日報（中国語） http://paper.people.com.cn/rmrbhwb/html/2010-12/13/content_697464.htm ●China Daily（英語） http://www.chinadaily.com.cn/life/2010-12/23/content_11750011.htm （オフィシャルサイト） https://yusaku-nishimura.com/
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【図解】「移民大国ニッポン」が知らぬ間に現実となっていた
西村 友作中国 対外経済貿易大学 国際経済研究院 教授
在日外国人数は着実に増加しており、今後もこの趨勢は続いていくと考えられます。
生産年齢人口の減少に伴い、外国人労働者なくして日本経済は成り立たなくなってきています。また、国内企業の外国人採用も増加傾向にある上、海外企業による日本進出が進めば、上司や同僚が外国人というのが当たり前の時代が到来するでしょう。
外国人労働者やその家族が増えれば、ビジネスシーン以外にも、公共機関や教育機関などにおいても外国人対応が必然的に増加します。さらに言えば、マンションや団地などの生活コミュニティの中で、異なる生活習慣や文化背景を持つ者同士が共生する場合、幾許かの衝突はどうしても避けて通れません。
外国人に対し日本のルールを強要するだけではなく、地域社会、地域住民の外国人に対する理解、歩み寄りも重要となってくると思います。
8月の中国消費2.1％増に減速 内需の不振続き、停滞感が強まる
西村 友作中国 対外経済貿易大学 国際経済研究院 教授
消費低迷の要因の一つとして、所得の伸び悩みもあるかと思います。国家税務総局によると、今年の上期（1～6月）における個人所得税は7602億元と、前年同期比で5.5％の減少となっています。
また、中国の家計資産に占める不動産の割合は他の国と比較しても突出して高いため、不動産価格の下落を背景に、手持ちの資産が減ることで消費や投資が減る「逆資産効果」が働き、消費マインドそのものが弱まっている可能性も考えられます。中国人民銀行が2019年に行った調査によると、不動産が家計資産に占める割合は59.1％に達しています。アメリカや日本はこの比率が3割程度なので、中国が突出して高いことが分かるかと思います。
アップル、生成ＡＩ対応ｉＰｈｏｎｅ１６発表 価格据え置き
西村 友作中国 対外経済貿易大学 国際経済研究院 教授
私もiPhoneユーザーですが、中国在住なのでこちらで購入しています。これまでのバージョンにおいては、基本的に他国で販売しているものと大差ありませんでした。
今回の発表で気になるのが、中国で販売するiPhoneのアップルインテリジェンスについてです。中国国内では、ChatGPTなど海外の生成AIは基本的に利用できません。iPhone16のアップルインテリジェンスは、2025年から中国語対応が始まるとのことですが、中国国内ではアップルが開発した生成AI機能は利用できなくなると予想されます。
「この次世代iPhoneは、アップルインテリジェンス向けに一から設計した」（記事引用）とのことですので、もしこの機能が使えなければ魅力は半減しそうです。
LVMHが標高2600ｍで造る5万円の1本も。「中国ワイン急成長」の実態
西村 友作中国 対外経済貿易大学 国際経済研究院 教授
中国ワインの質はかなり上がっており、高価格帯の商品もかなり増えてきました。特に寧夏回族自治区が力を入れています。
Moët et Chandonのスパークリングワイン Chandon Brut（夏桐传统工艺天然高泡葡萄酒）は寧夏のワイナリーでも作られており、日本へのお土産としてよく使っています。
記事にある山東省の老舗ワインメーカー張裕（CHANGYU）も、寧夏の賀蘭山にあるワイナリーで高級ワイン「龍諭（Long Yu）」を生産しており、最低グレードの「龍8」でも588元（約12000円）、「龍12」だと約3倍の1680元ほどするようです。
張裕といえば、留学時代に1本15元程度で安いワインを買っていました。中国国内でこんな高級ワインが作られるようになるとは、当時は夢にも思っていませんでした。
北京の「はま寿司」中国人の評判は？「この店はいつも…」「フォアグラは…」口コミも - ＤＯＬ特別レポート
西村 友作中国 対外経済貿易大学 国際経済研究院 教授
北京では日本の大手回転寿司チェーン店による出店ラッシュが続いています。1月オープンの「はま寿司」、8月オープンの「スシロー」共に中国人の客で溢れています。
友人によると、「はま寿司」ではアサヒスーパードライの生ビールが15元（約300円）と、一般的な日本料理屋の半額近い値段で提供されており、サイドメニューも豊富なので「居酒屋使い」ができそうです。そんなことする中国人が増えれば、待ち時間がさらに長くなりそうですね。
ちなみに、行列が大嫌いな私は一度も足を運んだことがありません。もう少し店舗が増えて並ばなくてよくなったら「居酒屋使い」に行って見たいと思います。
中国製ゲーム「悟空」、業界最速ペースで1000万本売り上げ
西村 友作中国 対外経済貿易大学 国際経済研究院 教授
「黒神話：悟空」は、ここ数日で目にしない日は無いほど話題になっています。
発売からわずか3日で1000万本を販売し、ゲームのライブ動画配信でも連日話題になっているようです。
「百度百科」で検索してみたら、すでにものすごい量の情報が書き込まれていました（※）。
最近のゲームは画質が本当にすごいですね。内容も複雑になっていて、ファミコン世代の私にはついていけそうにありません。
※百度百科「黒神話：悟空」
https://baike.baidu.com/item/%E9%BB%91%E7%A5%9E%E8%AF%9D%EF%BC%9A%E6%82%9F%E7%A9%BA/53303078?fr=ge_ala
中国の若年失業率、7月は17.1％ 前月から約4ポイント増加
西村 友作中国 対外経済貿易大学 国際経済研究院 教授
以前から「卒業＝失業」という就職氷河期が続いてきましたが、コロナ以降はさらに厳しくなっています。
若者の就職難の大きな要因の一つに、大卒者の急増があります。コロナショックで労働市場が急激に悪化した際に、定員数を拡張することで、労働供給を減らし需給バランスの緩和を図りました。2021年に大学院生の枠を20％増やしており、その卒業生が労働市場になだれ込んでいます。
その一方で、急増する大卒者を大量に吸収できるほど、労働需要は伸びていません。特に、近年ではIT関連企業を中心にリストラが進められており、大卒者が就職を希望するホワイトカラーの仕事は限定的で、労働市場でも圧倒的な買い手市場となっています。
【速報】マイナンバーカードと連携し、本人確認で国家資格をデジタル化へ iPhoneのウォレットでの表示も検討
西村 友作中国 対外経済貿易大学 国際経済研究院 教授
中国でも行政のスマート化が進み、各種手続きが随分と便利になりました。
例えば、外国人は入国後に派出所に届け出る必要があり、この「住宿登記」が無いと居留許可証が発行できません。過去と比べると窓口の対応は随分親切丁寧になってきてはいますが、運悪く気性が激しい担当者に当たると、場合によっては罵倒されるケースもあります。以前は派出所に行く必要があったので、かなりのストレスを感じていましたが、これが今ではネットですべてが完結できるようになりました。
我が国においても、行政のスマート化がすすめば、サービスを提供する側も受ける側も大きなストレス軽減につながると思います。
外国人観光客誘致に本腰の中国。14カ国のビザ免除で「旅行者急増」も、決済アプリに課題
西村 友作中国 対外経済貿易大学 国際経済研究院 教授
ビザ免除により中国を訪れる外国人観光客が増加しています。
長年問題となっていた外国人の決済利便性に関しては、｢WeChat｣や｢Alipay｣に国際クレジットカードを紐づけることができるようになったことで、リテールにおける対面決済の利便性は高まっています。
ただし記事でも指摘されているように、中国では、公共交通機関やタクシー配車、シェア自転車等の「移動」シーン、レストランの予約から注文などの「食」のシーン、観光地の予約などの「遊ぶ」シーンなど、すべてスマホで行われています。これらは基本的に中国人の利用を前提に設計されているため、外国人にはハードルが高いと思います。
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