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通学時間が1時間超、うつ症状リスク1.6倍増 志望校選びは慎重に
朝日新聞デジタル
山田 悠史マウントサイナイ大学 アシスタントプロフェッサー
仮説を立てるのには向いている研究ですが、これをすぐに因果関係にすり替えて、原因を考えたり、考察を深めたりしている方にはポーズを置いた方が良いとアドバイスさせていただきたいと思います。 この研究結果をもとに、学校側が通学時間の規制をするような動きになれば、それこそ間違った判断になりかねません。対象となった2つの学校は山形県と神奈川県ということですので、通学の様式が他の県と大きく異なるかもしれません。また私立の2校のみでの調査ですので、全国の高校生に当てはめると間違えるかもしれません。 この研究は、一回のアンケートのみでの評価ですから、例えば元々うつ傾向のある人が通学時間を実際より長く回答する傾向が出たというように、因果が逆だったかもしれません。あるいは、通学時間の長い人は、両親が厳しい傾向にあり、実際には通学時間ではなく、両親の風当たりこそがうつ傾向を招いたかもしれません。これらの場合、通学時間を制限したところで、問題は全く解決されないことになります。 この研究結果から因果関係と推定して考察を深める前に、時系列で追跡した追加の研究が必要です。 引用文献 https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/pcn.13714
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