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異形の巨大機「スーパーグッピー」、宇宙船の運搬用に開発
CNN.co.jp
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
胴体をぱかっと開けるのは、飛行機にとっては大変なことです。 まず、胴体はそれぞれ輪切り状態のフレームと横に通すストリンガーで構成されますが、ストリンガーをぶった切ってしまうことになるのでその周辺は特別に強化しておく必要があります(もちろん飛行中のロック機構についても特注での開発が必要です)。 また、操縦室からの操縦ケーブル(今はフライバイワイヤなので電気系だけ繋がっていれば良いですが、昔は翼の舵面までそのままつながるケーブルで操縦していました)や電気系はもちろん、切る場所によっては油圧や圧縮空気の配管も通さなければなりません(特に胴体の後ろを切る場合にはそうしたものも影響します)。 グッピーのような特殊な用途の機体はともかく、いわゆる商業用の輸送機ではそこまで複雑な開け方はしないようになっています(側面ドアのみが開くか、操縦室が高い位置にあり、その下の機首部分のみぱかっと開くタイプ)。おそらくですがグッピーのような機体は耐空性審査も機体ごとに特別に行われていて、型式証明は得ていないのではないかと考えられます(エアバスのベルーガおよびベルーガXLは、操縦室の位置を下に置くことで飛行機のおでこが開けば良いようになっており、これで型式証明を取得しています)。いわゆる貨物機としてはグッピーのようなものは運航事業者としてはちょっと面倒に感じます。 A380の貨物型がうまくいかないのもその辺りに理由があり、操縦席が1階の低い位置にあるため操縦席ごとパカっと開けるしかないのがネックとなっています。技術的には可能でも、もろもろの開発費用をかけて耐空性審査を取り直してまでやることか?と言われているわけです。側面ドアを採用すればもしかしたら、ということもありましたが、これも2階席部分の床を全て取り払って特別に補強する必要があり、結局同じ壁にぶつかる、という状況です。マスクが足りない時期にそれ専用で運ぶ用途には使えましたが、せいぜいその程度の活躍しかできないのであれば、貨物機としては他の機体を使った方が早いというのが実態です。
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気温は平年並みの「平年」って何?10年ぶり「天気の基準改定」知られざる秘密
Business Insider Japan
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
平年値の裏側が分かる内容で、丁寧に取材されたことがわかりとても良い記事と感じました。 データの検定作業の説明がありますが、言ってしまえば平年値云々とは関係なく必要な作業ではあるのですが、特に平年値を変更するときにはスピードが要求されて大変だ、という話かと思います。昨今はアメダスでの観測要素も増えてきており、データの検定作業は今後も大変なのだろうと思料します。 気象観測は気象庁だけではなく、自治体やその他研究機関や私企業などでも行われているのですが、気象庁での統計データとしては現状用いられていません。これは、データの測定環境や測定方法、用いている機器の検定が必要で、気象庁が観測したデータと同じように扱えなければ意味がないからです(たとえば気象庁では現在は超音波式の風速計を使っていますが、小さなお椀がクルクル回るタイプの風速計は回転の影響を受けて風速が大きくなりやすいという欠点があり、気象庁では用いられていません)。 天気予報の際に「平年並み」と聞くとなんだか無難そうな印象を受けるかもしれませんが、最近の気温の上昇や降水量の増加を取り込んだうえでの平年値ですので、平年並みの割に猛暑だ、などといったことになってくるでしょう。特に気温については数字のほうで確認するようにしておいたほうが良いかと思います。
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太平洋上空の雲で史上最低気温、マイナス111度が観測される
ニューズウィーク日本版
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
そもそも成層圏と対流圏において気温が最も低くなっているのは、熱帯の雲の頂点付近です。地球全体の気温分布を緯度ごとに平均してみると、ちょうど赤道付近の高度20km付近が-80℃くらいでもっとも冷たい場所となっています。これは、北極や南極では対流圏の高さが低いために上空には成層圏がやってきていて、意外と気温が下がりにくいことと、逆に赤道付近では活発な対流活動により気温が一定の割合で下がり続けるため、その雲の頂点付近では—100℃近い低温を出すこともままあります(台風の発達過程では—90℃くらいはざらにあります)。それでも今回の-111℃はものすごい発達といえ、なかなか記録されるものではなさそうです。 ただし、これを今までにない巨大な積乱雲が発生したととらえるのは早とちりかもしれません。というのは、人工衛星のセンサーの精度や解像度、観測頻度がここまで高くなってきたのはこの10年ほどのことで、それ以前にも似たような雲があったのにそれを見ていなかっただけかもしれないからです。地球温暖化により本当に雲の発達(オーバーシュート)が以前よりも高い水準になっているのかどうかということは、一部の突出したデータを見るよりも、全体としての平均値や分散などに注目したほうが良いかもしれません。
ANAがJALを「貨物特需」で圧倒できた2つの勝因
東洋経済オンライン
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
航空貨物事業は、特にここ15年ほどを振り返ると、リーマンショック前の資源価格の上昇、そしてリーマンショックそのものによる貨物需要の大幅減により辛い目にあってきたという歴史があります。韓国や台湾は電子部品の一大生産地で、これを北米のメーカーに輸出する流れがあったために、現在も大韓航空や中華航空は貨物事業を大きな柱としていますが、日本では特にJALの経営破綻と再建の過程で旧式の747を使った貨物機の整理もあり、航空貨物は儲からないというイメージが定着していました。 ANAやNCAなどでも、リーマンショックを乗り切ったあともアジアと北米間の貨物便は北米やアジアの会社も入り乱れて競争が激しかったこともあり、成長はあったものの利益はあまり上がらず、特にNCAは整備に関するトラブルもあり決算は赤字ベースで親会社の日本郵船の決算にまで影響を与えていました。 コロナになって一変したのは、とにかく旅客便がほとんどゼロとなり、その床下を使った貨物輸送もほぼできなくなったこと、そして貨物便についても乗組員の検疫の問題があり旅客便の穴を埋めるほどには供給が追い付いていないこと、そしてマスクや消毒液などの医療用品やワクチンなどの輸送に迫られてさらに輸送単価が高くなっていることが挙げられます。 特に2020年コロナが拡大した当初は各国とも検疫のルールややり方が手探りで、国際的な物流が止まってしまう状況が連想されるほど供給が絞られてしまいました。今は各方面でやり方がそろってきたこともあり、需要に応じた貨物便の運航ということもできるようになりつつあります。 いよいよ航空会社はアフターコロナを見通し始めていますが、旅客需要は急激に回復しないのではないかという見方が広がっており、すると必然的に貨物優位の状態がもうしばらく続くことになります。本格的な回復のあと、果たして航空貨物が以前のように過当競争になるのかどうかがポイントとなるでしょう。ANAが顧客ニーズに応じて臨機に貨物便を運航する、というのはそうした過当競争に陥っても勝ち残れるやり方を模索しているようにも思われます。
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生物季節観測、廃止・縮小から一転存続へ 気象庁と環境省、国立環境研究所がタッグを組む(森田正光)
Yahoo!ニュース 個人
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
考えてみれば当然の話で、今までは省庁それぞれで似たようなことを別々にやっていたわけですが(目的が違ったり、そもそもお互いの情報がないなどの事情もあったので一概に無駄と断じるのも酷な話です)、気象庁としての観測データに穴を開けるくらいなら、と縦割りを超えて各省庁が連携できたことは素晴らしいと思います。おそらく環境省がもともと市民参加型でイメージしていた観測について、気象庁も相乗りしてはどうかと提案したものと考えられます。 気象観測については大部分が民間委託が可能なようにも思われます。観測機器の検定や、観測手法の統一などに気をつければ、気象庁が自ら予算を使って観測せずとも、クオリティの高いデータを民間から得ることができるようになるほか、蓄積したデータを他の場面でも使うなどして、気象庁だけよりももっと濃密な気象データを得るチャンスにも繋がります。特に冬場の関東地方における雨と雪の判定には、こうした市民参加型の観測手法の導入がより高い精度の予報手法の開発につながるとして、すでに一部の研究者がこうした手法でデータを得るようになっています。 今後発展が期待される分野と言えるでしょう。
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【佐山展生が聞く】ビジネスジェットは、富裕層だけの贅沢品か?
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
ビジネスジェットは、新幹線のような高速鉄道が比較的未整備で、かつ小さな飛行場が多く自家用車感覚で飛行機を使うことができる米国では当たり前のように普及しています。ホンダジェットが空前のヒットとなっているのもそうした下地があるからです。一方で日本は、ようやく旅客機が大衆の乗り物になってきたところで、富裕層向けにはファーストクラスのラグジャリーなサービスを売りにしてきました。飛行場が少なかったこともあり、時間を提供するというサービスはいままで存在し得ませんでした。 しかしコロナになり、密を避けて移動したい、また乗り継ぎではなく直行で目的地へ向かいたいという需要が際立つようになりました。定期便と違い、チャーター便はどんな空港へ行くのか、顧客からのオーダーが入るまでわかりませんし、オーダーが入ってから実際に運航するまでのリードタイムも短く、あらかじめ全世界の空港の運用方法について熟知している必要があり簡単な話ではありません。現地の空港で活躍してくれるコーディネーターとのコネも築いておく必要があります。 ただし、一つのフライトでの利鞘は格段に大きく、ビジネスジェットを専門に運航するエージェントは世界中にあります。日本でも、ホンダジェットを生かして国内、そして国際線を運航できるビジネスジェットがあっても良いのではと感じているところです。
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日本列島に黄砂飛来 見通し5キロ未満の所も あす31日も飛来か
tenki.jp
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
今回黄砂が視程を悪化させたり、衛星写真からもよく見えるため話題になりがちですが、PM2.5の濃度も高くなっていることに注意が必要です。 今月15日にも、中国で砂塵嵐となったことが報道されましたが、この時には砂は低気圧に取り込まれるような形で、上空高いところに舞い上がってジェット気流に流され、日本の地上付近にはほとんど影響がないレベルでしかありませんでした。 今回は中国付近にもともとあった汚染物質(PM2.5)が砂嵐で吹き飛ばされるような格好になり、さらに南の朝鮮半島から日本海を発達して通過した低気圧の西側にこれら汚染物質や黄砂が一体となって地表付近に吹き降りてきたために、今回日本の地上付近でも黄砂が観測されたほか、汚染物質の濃度も高くなっています。 黄砂といっても洗濯物や車が汚れる程度の被害、と思われるかもしれませんが、汚染物質と一緒にやってくるとなると、目やのどなどの粘膜を刺激し、ただでさえ花粉症で炎症気味のところをさらに荒らしてしまうことになります。花粉症の方は症状がよりひどくなったように感じますし、そうでない方でも目やのどの異常を感じるかもしれません。霞は春の季語でもありますが、この季節らしくて風流だ、などということでは片づけられない状況もあります。
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中国・北京市、黄砂に覆われる 15日以来
Reuters
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
モンゴル付近でまたしても低気圧が発達し、現地時間で28日未明から砂嵐が中国領内に襲来し、午前中から昼過ぎにかけて、北京や天津などいわゆる華北の都市部で一時的に視程が1000m程度まで下がり、霧のように視程を悪化させました。ただし28日夕方以降はすでに視程はすっかり回復していて、黄砂は数時間かけて吹き抜けるだけでした。 むしろこの黄砂が朝鮮半島付近で発達中であった低気圧の後ろに回り込み、29日になって日本付近にも到達しています。北陸から西の日本海側を中心に、視程が5kmを割り込むような通報もありました。日本でも空に霞がかかったようになっています。 29日夜になり、関東地方でも月明かりがぼやけてみえるようになりました。上空の黄砂の影響かと思われます。地上付近では視程を悪化させるような状況にはなっていませんが、一緒に飛ばされてきた汚染物質であるPM2.5の濃度が上がり始めており、30日朝にかけて霧が出るところがありそうです。 30日日中にかけて、本州付近に黄砂や汚染物質が残りそうであるという数値演算も出ています。花粉症がよりひどくなるといった作用がありますので、外出を控えるか、コロナ対策も含めてマスクやゴーグルで守るなどの対策をお勧めします。
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コロナ影響で運用伸びず 相次ぐ苦情、経路変更も模索―羽田新ルート1年
時事ドットコム
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
羽田の経路変更は、オリンピックに向け羽田の発着枠を増やすため、また南風における着陸時に千葉県市川市から浦安市にかけての低高度を飛行して騒音被害が問題となっていたためにこの負担を少しでも軽減するためという名目がありました。 新たな経路が米軍の横田空域にわずかにかかるという問題がありつつも、どうにか強引にねじ込んだのは良いのですが、結局はコロナ減便でその価値は生かされず、国民もその恩恵を感じることがほとんどないまま、都内の住宅街の上空を飛行機が飛ぶことによる苦情だけが出てしまったような状態になりました。 ただ、これは今まで東京に対する騒音対策の難しさを理由として、自らの持てる能力に制約を課してきた過程をあえて除いてみる社会実験という側面もあります。福岡空港や伊丹空港など、市街地上空を通って着陸する空港は、騒音は困るものの一方で利便性が高いこともまた認識されているところかと思います。昨今の飛行機は数十年前の飛行機に比べて格段に静かです。 いっぽうで、騒音回避を目的として着陸進入の角度を通常から深い角度に設定(通常3度→3.45度)したり、一定の速度を下回らないように速い速度で進入させたりしています。このためパイロットに対しそれなりに特別な操作が要求されるのも確かで、羽田の離着陸機会の少ない外国の航空会社の飛行機が戻ってきたときに、きちんと方式通りに進入し着陸できるのか、やや不安なところもあります(1機でも変な動きをする飛行機がいると、羽田に着陸しようと並んでいる飛行機の列を乱すことになります)。
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