ホーム
36フォロー
14244フォロワー
【直言】国立大トップが語る、日本の大学の「貧しさ」
小谷 賢ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE, ロンドン大学) 客員研究員
まず企業側が大学の教育に期待しておらず、新卒一貫採用で新入社員は入社後に企業が教育する、という昭和的な価値観から抜け出せない。どの大学を出たかではなく、どの大学に入学できたかが判断の材料となるため、大学での教育や研究はどうでも良くなる。大学教員の方は普段の教育や大学の運営に忙殺されており、とても研究にまで手が回らない。つまり大学での研究は、一般社会だけでなく、大学の研究者にとっても後回しの事項になってしまっている。
小手先の改革であれば、英国の大学がやっているように、外部から銀行家や財務のスペシャリストを大学の財務ポストに就ける必要がある。
もし根本的に改革するのであれば、日本の社会制度全体に大学教育や研究をどのように位置づけるか、という大きな制度設計が必要になる。ロースクールの無残な失敗が、日本社会のニーズを無視しまくったことにあったことを忘れてはならない。
マクロン仏大統領、「政治的な決定」ではない-テレグラムCEO逮捕
小谷 賢ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE, ロンドン大学) 客員研究員
テレグラムは暗号強度の高いメッセージアプリで、テレグラム社が世界各国の捜査機関にあまり協力的でないこともあって、犯罪組織がよく使うツールとなっている。日本でも「ルフィ」一味が使ったことで話題となった。他方、今回逮捕されたドゥロフ氏はロシア人であり、テレグラムの情報をすべて把握しているはず。ロシアではテレグラムが最も活用されているアプリなので、そのサーバーにアクセスすることができれば、ウクライナに派遣されているロシア兵のメッセージにもアクセスすることが可能となる。ただ問題は、今回の逮捕理由が必ずしも明確になっていないことだ。
ガザ学校空爆、約100人死亡 「軍事拠点」とイスラエル、ハマスは否定
小谷 賢ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE, ロンドン大学) 客員研究員
米軍もパキスタンやアフガニスタンで散々やらかした事だが、爆撃のターゲットはハマス構成員が持つスマホの位置情報から決定される。もちろん攻撃されるハマスもそのことは判っているので、スマホのSimカードを頻繁に入れ替えて場所を特定されないようにする。運悪く、ハマスの持っていたSimを渡された人物は、データ上ハマス構成員となってしまうので、ターゲットになってしまう。問題は誰も現地の様子を確認せず、パソコンのモニター上だけで攻撃地点を決めているということだ。今回もイスラエル軍や情報機関が現地を確認すれば、このような悲劇は避けられたのかもしれない。
ウクライナ軍の越境攻撃 100平方キロメートル制圧か ロシア西部の軍飛行場にもドローン攻撃
小谷 賢ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE, ロンドン大学) 客員研究員
ウクライナ軍は、露軍ドローンへのジャミングによってドローンの制空権を無効化した上で、米軍から供与された足の速いストライカー装甲車で電撃的にロシア領内に侵攻した模様。ウクライナによるドローン攻撃が行われているということは、占領地域でウクライナ軍のドローンによる制空権が維持されているということだろう。
問題は侵攻の目標だが、ベストはロシア領土を獲得することで、領土交換の交渉を行うことだろうが、そこまで甘くはないだろう。残る可能性としてはウクライナ北部戦線のロシア軍がクルスク防衛に回されることで、同戦線の露軍の守りが薄くなり、そこをウクライナ軍が正面から押し返す、といった作戦か。どちらも上手くいかなければ、ロシア領からは速やかに手を引くのだろう。投機的な作戦だが、今の所上手くいっているようだ。
NORMAL
投稿したコメント