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【直言】再エネの「失われた10年」を取り戻せ
NewsPicks編集部
竹内 純子国際環境経済研究所 理事・主席研究員
「太陽光発電バブル」によって、高利な投資案件としてしか見ない事業者さんを多く市場に参画させてしまったのは確か。ただ、太陽光をまじめにやろうとしている人たちはいるし、太陽光発電の失敗を繰り返さないことが大事です。 その点では、このインタビューからも同じ失敗のにおいを感じます。 >日本でも同じようなベクトルに向かい、洋上風力が普及すればコストが下がらないわけがない。 そりゃ、安くはなりますよ。今よりはね。(といっても今は商業用の浮体式風力は存在してませんが) 日本のFIT開始時も「すぐに安くなる」と言われました。あれだけ高い買取価格でスタートしたら下がるのは当然です。当時の海外でのコストと比較しても異様に高かったわけですから。重要なのは、海外あるいは他の技術と比較して十分安くなるかということです。 >買い取り価格ですが、2019年度までのFITの買い入れ価格では、着床式洋上風力発電は1kW時=36円だったため、事業者は36円を見込んでいたようですが、1kW時=29円上限の公募という想定よりかなり安い価格でした。 →相場観が無い方には36→29円でだいぶ安くなったんだな、ということになるでしょうが、風況が良く遠浅の渚を持つ欧州はもちろん、台湾でも既に2年位前に約9円/kWhになってます。 日本の関連産業基盤が整い、同じコストで建設できれば追いつける価格なのか? そうであってほしいとは思いますが、同じ建設コストで風車を立てたとしても、日本は風況が悪く稼働率が低いので発電量が少ない、したがって1kWhあたりのコストは欧州の倍程度に下げるのが精一杯といった試算も行われています。 http://www.pp.u-tokyo.ac.jp/wp-content/uploads/2016/09/5b1373f98100f6b52cfb560cb645ba54.pdf この研究を前提に考えると、同じ土俵で日本が勝負するためには、欧州や台湾をはるかに下回る価格で建設・維持できるようにならねばなりません。 洋上風力を否定するわけではなく、再エネが自然条件に依拠する部分が大きく、そのビハインドはいかんともしがたい以上、日本は日本なりに手を尽くさねばカーボンニュートラル達成は夢物語。太陽光を丁寧に徹底的にやる、原子力もチャレンジする、といった総合的な施策が必要になります。
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米テキサス州、電力スポット価格が上限突破-寒波で計画停電実施
Bloomberg.com
竹内 純子国際環境経済研究所 理事・主席研究員
テキサスで1kWhの電気が約950円にもなる事態。 かつ、それでも電気足りなくて、計画停電実施中。テキサスは2011年にも輪番停電やってますが、この寒波の中での計画停電では住民はたまったものではありませんね(些末ですが用語解説:日本では計画停電と呼びますが、rollingを素直に訳すと輪番ですね) 今年は、世界的な低気温だったり、欧州でも風力発電の出力が予定より低かったこともあって、英国やベルギーなどでも400~500円/kWhという価格になったりしています。 電力システムはそれぞれの国や地域によって制度設計が違うので単純な比較ができないのですが、それだけに日本の200円/kWhを「異常事態!!」というのであれば、何がどうして異常なのかのクライテリアを示す必要がありますね。 確かに日本では高値の時間が継続したとはいえますが、それは理由が「燃料制約」だからという要素が大きいと思われます。 また、日本は容量市場があって、テキサスのようなkWhの市場しかないところとは違うのは確かですが、日本の容量市場の支払いは2024年から始まるわけですので、今はまだ容量市場が機能しているとは言えない状態。 それで200円を「異常事態!!」と断言するのは根拠薄弱なように思いますし、議論すべきはそこではなくて、天然ガス依存によるリスクをどう低減するかではないかなぁ、と思います。 容量市場で支払うコストというのは「安定供給のためのコスト」。要は、停電を避けるためにはいくら負担するかというのが最終的な支払金額を決める根拠です。 テキサスも、何度か容量市場導入の検討もされましたが、政治家がこれを潰してきたんですよね。エネルギーは政治で決まりますが、政治で決まった結果良いことになっている例をあまり見ない気がする・・。
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カーボンプライシング検討 政府、温室ガス削減で―日本製品締め出し警戒
時事ドットコム
竹内 純子国際環境経済研究所 理事・主席研究員
カーボンプライシング(炭素に価格をつけ、排出者にコスト負担を求めること。主に炭素税と排出枠取引)はこれまでも長年、経産省と環境省それぞれで検討が行われてきました。 これまでは産業競争力への配慮や、消費税の税率上げの議論を優先させるという政治状況もあって、「とりあえず検討」という感もありましたが、欧州や米国で国境調整措置(高い温暖化目標を掲げたことで、域内産業がCO2削減のコスト負担で不利になることが無いよう、同等の炭素価格を負担していない輸入品に課税する制度)の議論が盛り上がってきたこともあり、検討が加速するというのは確かでしょう。 地球温暖化は「地球」の課題なので、一部地域だけで高い削減目標を掲げても、その地域から経済活動が逃げるだけになりがち。その国にとっては産業が流出するだけ、地球にとってはCO2排出の場所が変わるだけ。球全体で同一の炭素税を書けることが望ましいわけですが、それが国際交渉で認められることはあり得ない(一度でも温暖化国際交渉見ればお分かりいただけるでしょう)。そのため、国境で調整措置を講じるという論が出てくるわけです。 ただ、アイディアは良いのですが、実現は簡単ではありません。中国などは「気候変動の皮をかぶった保護主義」との批判を強めており、自由貿易ルールと整合的な制度設計は可能なのか、国際的な議論も不十分です。あるいは、ある商品の最終的な仕上げが中国だったとしてもその部品はグローバルに取引されているということも多いでしょう。製造過程におけるCO2排出量の正確な補足はかなり難しいのも確か(日本ほどきっちりCO2排出量を把握できている国はほとんどない)。 日本の場合、石油石炭税に上乗せする形で地球温暖化対策税が導入され、その税額自体は低いのですが、そもそもエネルギーを輸入に依存しているので価格が高いうえに、さまざまな税が課せられ、日本では実際に約4,000円/tCO2を負担しているという試算もあります。 こうしたものを明示化していった方が国際的な議論には対抗しやすいと思いますが、この経済状況で単純な負担増になることは避けるべきでしょう。日本の複雑怪奇なエネルギー課税全体を見た議論になることを期待。 国境調整については http://ieei.or.jp/2020/03/opinion200319/ に始まる4部作が詳しいです。
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「電力市場大混乱」の先にある知られざる日本の危機 内閣府再エネ規制総点検タスクフォース「緊急提言」を基に
JBpress(日本ビジネスプレス) JBpress 最新記事
竹内 純子国際環境経済研究所 理事・主席研究員
正直言うとかなり残念な論考。 「異常事態の直接のきっかけはLNG調達の不足、つまり大手電力側の事情だから、発電事業者がこの間の利得について、新電力と消費者に還元せよ」と書いておられます。発電事業とは、値段の乱高下する燃料を仕入れながら行う、非常にリスクの高いものでありながら、儲かった場合にはその利得を還元せよといわれる事業だというのは、驚かざるを得ません。こんなことが正当化されるのであれば、発電事業をやる人はいなくなりますね。 そもそも発電会社は、自分が契約しているお客さんに売る分を発電する義務はありますが、何の関係もない消費者の分まで発電する義務はありません。発電の「余剰」については必ず市場に出しなさい、ということは義務付けられていますが(しかもそれを限界費用で出すことが)、なにも10倍以上に値上がりしているスポットのLNGを買って投入する義務は無いわけです。LNGの調達には1-2カ月という時間がかかります。実際に価格が高騰したのは年末年始の数週間で今はすでに落ち着いているので、高値のLNG在庫を抱え込んでいる場合もあるかもしれません。そうしたリスクを負ってまで高い燃料を調達し、新電力のお客さんの分まで発電する義務は本来は無いわけです。 なぜそこまでやったかといえば、結局誰かが供給力を確保しなければ計画停電もしくはブラックアウトになるから。調達したLNGを使い切れなかった場合は、安値で転売することにより少なからぬ損失を被りますので、卸市場に電気を供給するために高値もLNGを買いに行くというリスクを冒したなら、株主に代表訴訟検討されてもおかしくないでしょう。 また、今回の高騰は、市場の機能停止と断定しておられるのですが、その理由が何か全く分からない。確かに、発電設備の不足が原因の価格スパイクなら、ピーク時間帯が過ぎれば下がります。今回は燃料不足なので、価格がなかなか落ちなかったというのはありますが、そのこと自体は異常ではなく、水力依存度の高い北欧で渇水になった場合にも見られます。 価格が高いから新電力さんも顧客に節電を呼びかけた訳で、むしろ市場が機能した結果でしょう。 「遡及的に新電力・消費者への還元がなされるべき」という論はさすがに無理筋が過ぎるでしょう。日本に自由化は無理だったと思わされる。
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住友商事、シェール開発から完全撤退 米国権益を売却(写真=ロイター)
日本経済新聞
竹内 純子国際環境経済研究所 理事・主席研究員
だいぶ前から言われていたことですし https://newspicks.com/news/5208059?ref=search&ref_q=%E4%BD%8F%E5%8F%8B%E5%95%86%E4%BA%8B%E3%80%80%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%AB&ref_t=top 住友商事さんの状況やいまの化石燃料投資の厳しい状況を考えれば当然のことなのだろうと思います。 一方で気になるのは、日本はオイルショック以降、石油・天然ガスの安定供給確保に向けて、自主開発比率(― 石油及び天然ガスの輸入量及び国内生産量の合計に占める、我が国企業の権益下にある石油・天然ガスの引取量及び国内生産量の割合 )を上げる努力を続けてきました。 2030年に40%という目標値も置かれていたわけですが、低炭素電源への移行が進むにせよ当面は化石燃料の確保も必要でしょう。 こうした目標の見直しや、当面必要となる化石燃料確保についてどんどん民間任せにはできない状況になるわけで、政府の方針の明確化も求められると思っています。 エネ庁資源燃料分科会「2050年カーボンニュートラルに向けた資源・燃料政策の検討の方向性」P14に自主開発比率のグラフあり。 https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/shigen_nenryo/pdf/030_02_00.pdf JOGMECさんのインタビュー https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/interview12yokoi01.html https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/
アンモニアが“燃料”になる?!(後編)~カーボンフリーのアンモニア火力発電
経済産業省 資源エネルギー庁
竹内 純子国際環境経済研究所 理事・主席研究員
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スタートアップが成長に応じて考えるガバナンス要点
note(ノート)
竹内 純子国際環境経済研究所 理事・主席研究員
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「楽天でんき」新規申込受付を一時停止 電力需給の厳しさ影響
NHKニュース
竹内 純子国際環境経済研究所 理事・主席研究員
電力小売り事業が全面自由化されたのが2016年4月。 小売りですから、市場で電気を仕入れて顧客に売れば、ビジネスはできます。 ただ、これは新規参入者であろうが、もともとの大手電力の小売り部門であろうが同じですが、小売り事業そのものには、付加価値は見出しづらいものです。 これまでは、電力システム改革も道半ばで、安定供給確保に必要なコスト(の一部)の支払いが2024年まで無いこともあり、その分有利に競争できたのも確かで、この記事にあるように、小売電気事業者は700近くまで増えました。 ただ、既存事業とのシナジーや顧客に対する付加価値提供という、自由化の本来の趣旨に沿った事業展開は十分ではなかったのだろうと思います。それが今回の電力料金高騰が単に料金の問題ということではなく、自由化の意義を問う議論にもつながっているところ。 既に市場価格は相当下落しましたし、自身で電源を開発したり、長期の相対契約で仕入れたりしていた新電力さんはリスク緩和できています。ただ、そうしたヘッジ手段が十分ではない新電力さんの料金が激しく高騰する可能性がありますので、不安な方はぜひ自分の契約確認なさってください。
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