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英イングランドでSTD急増 淋病は過去最多、梅毒は1948年以降最多
稲葉 可奈子産婦人科専門医 医学博士
ひとたび増加傾向となると制御はなかなか難しいのが実際のところで。
感染予防にコンドームはもちろん大事ですが、
あわせて、
診断を受けた人が、
・ちゃんと治療を受ける
・治るまで性交渉しない
・感染させたかもしれない人に連絡する
・連絡を受けた人が検査を受けて必要あればちゃんと治療する
がなされると感染拡大が抑えられるはずですが、
実際には連絡がとれなかったりもあります。
特定のパートナーだけであってもその人が梅毒に感染していたら自分も感染しうるわけで、
性的にアクティブでないから大丈夫、というわけではありません。
日本でも梅毒の感染が増えていて、匿名無料で検査もできるので、気になった方は症状有無にかかわらず一度検査してみるとよいかと思います。
初の経口人工妊娠中絶薬、厳格運用で慎重スタート
稲葉 可奈子産婦人科専門医 医学博士
取材受けました。紙面は文字数限られるので補足ですが、
使用開始すぐにトラブルが頻発するとせっかくの選択肢が適正に活用されなくなる可能性があるので、最初は慎重な運用なのは必要かつ妥当で、決して中絶薬の使用を阻もうという意図ではなく、むしろ女性のためにです。
トラブルというのはたとえば、もし入院設備がなく夜間には連絡がとれない医療機関で処方されて、
内服後に自宅で大出血(15人に1人は750ml以上)しても病院に連絡がつかずすぐに対処できなかったりなど。
有床施設での運用は、
女性の医療的な安全のためでもあり、
そして女性の心の安全のためでもあります。
家で1人で出血や痛みや子宮内容物がでてくることに向き合うのは、容易なことではないです。
どういう薬かというのがちゃんと認識されて選択されますように。
東京 梅毒感染者数 過去最多上回るペースで増 検査態勢拡充へ
稲葉 可奈子産婦人科専門医 医学博士
梅毒は全例報告ですが、過去の研究(※)でその捕捉率は12-25%とされています。つまり、実際にはこの報告されている感染者数の4倍以上いるということ。
梅毒は症状は自然に消えますが、自然に治癒はしません。治療されぬままだと数年~数十年後に神経梅毒など致死的な症状に至ることもあります。
ですが、梅毒と診断されれば治療できる病気です。
自分が性的にアクティブでなくても、たとえ特定のパートナーだけであったとしても、その相手がどこかで梅毒をもらっていると当然感染しうります。
そのようなケースが珍しくありません。
ですので、大事なのは、
思い当たる節のある方がまず検査を受け、
梅毒と診断されたら必ず治療を受け、
感染させた可能性がある人に必ず連絡をする、
これがちゃんとされれば抑えられるはずです。
※厚生労働科学研究費補助金(新興・再興感染症及び予防接種政策推進研究事業)研究
子宮頸がん「日本では増」…国立がんセンターがワクチン推進求める
稲葉 可奈子産婦人科専門医 医学博士
子宮頸がんは女性ならだれもが、若くしても、罹りうるがんですが、
HPVワクチンと子宮頸がん検診で予防できます。
オーストラリアでは2028年には子宮頸がんが撲滅されると試算されています。
子宮頸がんが減ってきているのは先進国だけでなく、
発展途上国では医療資源が限られるため検診が十分に行えないためにHPVワクチンの接種率が高く、いずれ子宮頸がんが減ってくるでしょう。
日本はHPVワクチンは対象年齢なら無料、子宮頸がん検診も自治体により無料or補助があり、子宮頸がんを予防する術があるにもかかわらず患者さんが増えているというのは、産婦人科医として悔しすぎます。
制度だけ整えればよいわけではなく、その必要性をしっかり周知することと、アクセスをよくすること、も重要で、予防策が活用されて、子宮頸がんが予防されるようになってはじめて意味を成しますし、それを目指さないとです。
「夜用ナプキン」を日中に使ってますか?→経血量が多い証、婦人科へ 貧血の可能性も「パッケージに記載してほしい」医師の願い
稲葉 可奈子産婦人科専門医 医学博士
生理の量は他人と比べるものでもないので、こんなものかな、と思ってかなりの量でも我慢している方が少なくありません。知らぬ間に貧血になっていることもありますし、量が多いことで、仕事や生活に支障があったりもします。
産婦人科を受診していただければ軽減できるのですが、なかなか広く伝わらない中で、ふと、量が多い方は必ず夜用ナプキンやおむつ型ナプキンを頻繁に購入されているわけで、そのパッケージに注意書きがあれば、情報が必要な方全員に伝わるのではと思った次第です。
人知れずつらさを我慢している女性が、毎日快適に過ごせるようになるよう、ナプキンメーカーさんが検討してくださることに期待します。
元はわたしのつぶやきですが、このように記事にしてくださることでより広く伝わり感謝です。
問合せしたメーカーさんは検討して下さっているとのこと。期待します。
去年の出生率1.26で過去最低 7年連続で前年を下回る
稲葉 可奈子産婦人科専門医 医学博士
これだけ生き方もエンターテイメントも多様になったら子どもを望む人自体が減っていくのも当然で、そして1人の育児にかかるコストが上がっているので何人も育てるのは容易ではなく、出生率の低下はある程度は致し方ないもの。
ただ、希望出生率との乖離がある以上、なんらかの事情で望む人数のお子さんに恵まれていない人がいるわけで、お子さんを望む人は望む人数のお子さんに恵まれるように、社会としてできる対策をするのが健全な少子化対策。
少子化の話題の時に必ず婚姻数減少が取り上げられますが、結婚はしたくないけど子育てはしたい、という女性が一定数いるのも事実で、そういう多様な形を受け入れていく社会と制度にアップデートされてほしいと思います。
それでも少子化傾向は止められないと思うので、あわせて、今後さらにゆがむ人口構成で今の社会をどのように維持していくかも国としてしっかり検討して頂きたいです。
「無料産院」事業あす開始 妊婦を経済的・精神的に支援へ 乳児遺棄や虐待防止などねらう
稲葉 可奈子産婦人科専門医 医学博士
すばらしい取り組み。今日も赤ちゃん遺棄事件の報道がありました。妊娠の事実を受け入れられず、もしくはだれにも言い出せず、受診しないまま産まれてしまいどうしていいか分からず遺棄、というケースのどこにセーフティネットをはれるか。
この取り組みが、産みたいけど経済的に困窮している人が無料で産める、という意味だけでなく、自分で育てられない前提でもよいという「妊娠駆け込み寺」のような存在として広く知られてほしいです。そして自分では育てられない場合にはちゃんと特別養子縁組につなげることが大事。
お産だけでなく妊婦健診も含めて無料であることが知られてはやめにアクセスしてもらえると、妊娠出産のリスクを軽減できます。
そしてできれば出産後に望まない妊娠を繰り返さないようにというサポートも。
なお、望まない妊娠の場合、地元で知られたくないなどの理由で母子手帳をもらいに行かない(行けない)ケースもあります。そうすると自治体からの助成が受けられず、この事業の負担が大きくなります。寄付を元手にした慈善事業で続けるのはサステイナブルかどうか、ただ社会として必要な事業ですので、行政が担うべきではとも思います。
また、無料産院へアクセスする前に産まれてしまった場合に、自分で育てるか遺棄か、の二択となってしまっている現状も変革が必要で、赤ちゃんポストのように育児を社会へお願いしてもよい、という構造も(あくまで次善策としてですが)必要。もちろん母子の安全のために妊娠中にアクセスしてもらうのがベストではあります。
「梅毒」5000人超、最多の昨年より1か月早いペース…「先天梅毒」の増加懸念
稲葉 可奈子産婦人科専門医 医学博士
本当に増えています。
発疹や潰瘍などの症状が典型例ですが、梅毒と気づいていなかった方は「そういえば前に発疹あったかも、、」と症状があっても気にしていなかったか、受診をしても、いずれ症状がおさまってしまうので、梅毒と疑われない限り気づかれぬまま、となってしまうことが多いです。
よく「不特定多数との性交渉を控えて」と言われますが、不特定でも多数でもなくても、相手が梅毒に感染していたらかかりうります。
診断ついた人が、ちゃんと治療すること、
うつされた、うつした可能性がある人にちゃんと連絡をすること、
が梅毒感染を抑えるためには重要です。
思い当たる節がある方はもちろん、ない方も一度検査してみてもよいかと思います。保健所や自治体が無料検査を提供していますのでぜひご活用下さい。

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