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堀江貴文氏、初「LCC」搭乗での違和感指摘「日よけ」問題「どっちが正しいの?」(日刊スポーツ)
Yahoo!ニュース
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
堀江さんの問いについて誰も答えていないようなので、こんな場ですが回答してみます。 「離着陸時には日よけを開けておくことが業界団体(IATA)内では推奨されており、一部の航空会社では手順として乗客にも日よけを開けることを求めています」が回答となります。 また、記事中にある日よけを閉めたほうが冷房の節約になるというのは駐機中の話で、離着陸時には開けておいたほうが航空会社側としてはメリットが大きいのです。 まず日よけについては日よけが開いていようが閉まっていようが航空機の構造的な安全性は変わらないので、ICAOやFAAなどといった規制当局は特に規制を設けていません。これが航空会社ごとに対応が異なる大きな理由です。 では日よけが関係する航空会社側の手順はというと、緊急脱出を行う時に客室乗務員はドアを開ける前に必ず外の状況を確認するという部分が引っかかる、というものです。ドア自体にも小さな窓はありますが視界が限られるうえに煙などで外が見えないことも大いにあり得ます。その場合には他の客室の窓から客観的な状況を把握し、煙や炎がどういった広がりを持っているか、客室は地上からどのくらいの高さにあるのか(脚が折れるなどして地面と近いか逆に高くなっていないか)を確認する必要があります。そういった状況が離着陸時には発生しやすいことを鑑みて、あらかじめ日よけを開けておくことを手順に入れている航空会社も多いです。 また、日よけを開けておけば外部から内部の様子をある程度伺うこともでき、消火や救助にあたる隊員に情報を与えることができるかもしれないという期待も込められています。 よく説明されるのは乗客の目の明順応や暗順応ですが、実はこれは究極にはあまり関係ありません。緊急時には機内が煙に包まれて真っ暗になったり、逆に炎でまぶしかったり、目の順応は状況によりいろいろあり得るからです(ただし基本的な考え方として、夜間の乗り物(陸海空問わず)に乗るときには照明は暗めにして暗順応させておくことが基本です)。
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JAL機が滑走路手前で停止 誘導路の「停止線」越える 走行中の別の航空機が欠航に
TBS NEWS DIG
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
福岡空港においては国際線と国内線のエリアが滑走路を挟んで分かれており、原則として飛行機が東西のエリアを行き来することはありません。したがって、離陸の飛行機の邪魔をしてしまったという状況が腑に落ちず(離陸の順番待ちで並んでいるのがふつうであるため)、少し調べてみました。 10日正午ごろは福岡ではちょうど陸風と海風が入れ替わるタイミングになっており、それまでは陸風の南風運用であった滑走路を、海風の北風運用に切り替えようとしているタイミングであった模様です。フライトレーダーでの機体の動きを確認する限り、南向きの最後の離陸便として離陸しようとしていたJAL3595便(運航は子会社のジェイエア社)の離陸中に、今後の北向きでの離陸のためにいったん滑走路を横断して南側へ向かうJAL312便が滑走路へ進入してしまったということで良さそうです。 滑走路の向きを変える際には、手狭な福岡空港においては普段は発生しないはずの滑走路の横断という状況が発生するため、管制官やパイロットが特に気を遣う場面です。今回の管制官とパイロットのやり取りの詳細は分かりませんが、離陸するはずだった3595便、滑走路を横切ろうとした312便、そして管制官のそれぞれのやり取りがポイントとなります。離陸と着陸で場面は多少異なりますが正月の羽田での事故を彷彿とさせる状況と言えます。 現段階では予断を許しません。単に312便が勘違いをして滑走路へ入ってしまったのか、あるいは3595便のほうが勘違いだったかもしれませんし、そもそも管制官が312便と3595便を取り違えたような指示を出してしまったかもしれません。 ちなみに3595便が離陸中止後欠航となってしまったのは、それなりに高速度になってからの離陸中止はブレーキの温度が高くなっているために冷却や点検が必要となる場合があるからです(ひどい場合はブレーキや車軸そのものが変形して使用不可能となります。命を守るためですのでフルブレーキの後は使い物にならなくなることもあります)。
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おじさんたちが来なくなって…「サウナブームのピークは終わった」火付け役が語る「切実な原因」と「次の一手」
現代ビジネス
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
専門ではないのですが、以前羽田付近に在住していた経験から申し上げますと、当該店舗の周辺(川崎~鶴見エリア)は元来スーパー銭湯の激戦区でして、昔ながらの温泉銭湯や健康ランド的な天然温泉が売りのスーパー銭湯も多くありました。 特に2014年に極楽湯系列のスーパー銭湯が付近に開業し、一層競争が激化した印象があります。確かに当該店舗をその前後に利用したことがありますが、すでに熱波師などというワードが登場しており、サウナに力を入れている部分はよく伝わっていました。その後5年ほどして全国にサウナブームが拡大した印象です。 スーパー銭湯の競争においてサウナに特徴を見出してセールスポイントにすること自体はごもっともですし、それ自体についてはビジネスとして良いのではと考えています(ただし黙々とお風呂やサウナを利用していた客層としては、サウナが混雑して辟易とする部分も確かにあります)。 こうしてサウナが一通り模倣され広がった現在は、また新たにセールスポイントを作らなけらばならないのは確かでしょうし、それは例えばラーメンや唐揚げ、タピオカミルクティーと何ら変わりないのではないかと考えます。 最近はめっきりスーパー銭湯に行けていませんが、私は余計な情報がなく、湯船につかってじっくり体の調子を「整え」つつ考え事をすることが好きで利用していました。TVやマンガ本、ゲームセンターを置くスーパー銭湯も多いですが、例えばヨガ教室や理学療法士によるストレッチ体操など、お風呂で筋肉が柔らかくなったことを利用し健康になろうというムーブメントが広がってくれないかなと思っています。本当なら自分がビジネスを興したいところですが、その望みが極めて低いのでこんなところで披露してみます。
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太陽フレア、3日間で5回の“Xクラス” NICT「早ければ10日午後6時ごろから影響」
ITmedia NEWS
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
こうした太陽フレア等による影響を広報し事前に対策を取る仕組みとして、宇宙天気予報という仕組みが作られつつあります。人工衛星や宇宙船への影響だけではなく、高緯度地方を中心に地上の送電線やパイプライン、また短波通信や高緯度を飛行中の航空機への影響も考慮すべきであるとしてICAOでも方式設計が検討されています。 太陽活動はGW終盤の5月5日未明から活発になっておりNICTからのメール配信もあわただしくなっていました。まさに日本時間の11日未明から地球にも影響が出始めており、NOAAでは地磁気についてG4という最大級の一歩手前のクラスで警戒を呼び掛けています。2005年以来19年ぶりのことです。 日本付近でもデリンジャー現象やスポラディックE層などといった形で一部で影響が出始めています(まだ電波異常の範囲ですが)。 現在の太陽活動周期は第25活動周期にはいっており、その中でもピークを迎えつつあります。一連の活動は、今後も少なくとも数か月にわたって活発な状態が続くことが見込まれ、特に高緯度地方では送電網やパイプラインへの顕著な影響が発生しないかについて神経質になる場面もありそうです。 ちなみに宇宙天気予報といいつつ日本においては所管は気象庁ではなく総務省の情報通信研究機構(NICT)とされています。欧米ではSpace Disasterとしてスペースデブリや天体衝突へのパッケージとして安心安全を提供するサービスとして商業化されているとのことですが、我が国では目立った存在はまだありません。天気予報を生業としている人間として何かできないかと考えています。
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iPhone、飛行機から落ちても無傷だったのはなぜ?
The Wall Street Journal
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
物理学の入口としてとても良い内容ではと感じました。 大地に向かって落下することを考える時には、雨だろうが花びらだろうが隕石だろうが、最終的には物体にはたらく地球の重力と空気抵抗がバランスする速度で落ち着く(終端速度)というのが基本です(もっとも、隕石についてはそれまでに十分減速できるかという問題はありますが)。 例えば雨についてはその粒の大きさにもよりますが早くてもおよそ10m/s(36km/h)あたりで落ち着きます。雪については結晶の種類も関連し複雑ですがおよそ40~80cm/s(15~30km/h)くらいのようです。ちなみに花びらもおよそ同じオーダーでの落下速度のようです。秒速5センチメートルという新海誠監督の映画もありますが、桁が一つ違うようです。 さらに脱線ですが雹についてはこれも大きさによりますが雨粒の数倍の落下速度になっていることがあり、裏を返せばそれだけ強い上昇気流が雲の中にあるということになります(雹は雪が融けて雨になる層を繰り返し行き来した結果であるためです)。 スマホについても同様に終端速度はあると考えられ、また芝生のような割と柔らかい地面であればスマホに破損がない場合も当然あり得るでしょう。 ただし地上にいる人間にスマホが落下して当たってしまった場合は別で、大きい雹に当たったような衝撃となることから人間の側はケガでは済まない状況になることもあり得ます。スマホを上空から落とす場合には木の枝があり地面も柔らかいことが期待できる森林が良いでしょう。
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文京区で大雪警報?iPhone天気アプリで表示⇒「日本全域で大雪警報・注意報は出てない」と気象庁
ハフポスト日本版
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
数週間前にもSNS等で話題になっているのを見たような記憶がありますが、まだ問題になっているんですね。確かに手元のiPhoneで東京の天気を調べると警報が出てきますね(コメントしているうちに大雪警報は消えましたが、一部の注意報は残っています)。 これはappleのweatherkitという仕組みによって表示されているものですが、情報ソースとして確かに気象庁とクレジットされているほか、リンク先は日本の気象庁の英文版のホームページでありリンク先の情報は正しいものが出ています。 気象庁は防災情報XMLというものを配信していますので、これを使って日本の警報等を把握しているのかなとも思いましたが、これは日本語のみの情報ですので、もしかしたらweatherkitで気象庁のホームページを地域ごとに巡回するような設定にしているのかもしれません(気象庁システム(ADESS)と直接APIで、などというものではないのではないかと想像します)。 警報や注意報のデータに異常があるのは東京都文京区と千代田区のみですので、この2地点のデータを巡回するときに何か異常が発生していると考えられます(地点コードのエラー等)。 そもそもweatherkitやその他weather companyなどの予報は、一般天気予報が晴れ時々曇り、所により一時雨、などとざっくりしすぎているような国では便利に使えるものとして認知されていますが、日本の場合は気象庁その他民間気象予報会社等によりかなり高品質な予報が提供されていますので、外様がそのクオリティを超えるのは容易ではありません。気象庁の一般天気予報や時系列予報をしっかり取り込めるようにするのがまずは先かと思います。 もっとも日本の気象庁も、こうした海外の企業がデータを利用したいという場合を想定して英文での配信を行う等のことも考えても良いのかもしれません。
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飛行時間7分〝日本一短い航空路線〟廃止へ「苦渋の選択」 世界に5機の特別仕様で運航
産経ニュース
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
これは陸運や鉄道と似ているようで似ていない問題ではないかと思います。離れた地点に対しての近いニ地点間の運送についてどのように考えるかという部分です。距離が大きくきいてくる陸運であれば、二地点の需要を合併しつつ運送するという現行の形式(那覇に始まり北大東ー南大東を相互に経由しつつ那覇に戻る運航)が当たり前ですが、空運で北大東と南大東間での運送実績が少ないのであれば、結局は那覇とそれぞれの地点間をハブ形式で結んだ方が良いのであり、無理に経由にして運送キャパシティにも制約を設ける必要はないのではないかと考えるのがむしろ自然です。 現在は南大東については1日2往復換算、北大東については1日1往復換算ですので、その規模は維持しつつ、午後便の那覇にはじまる三角運航を廃止するという内容ですので、特別な違和感はありません。むしろ経由となっていた午後便も各空港と那覇の直行となるため、離島への物資輸送という意味では間違いなく輸送力の強化となります。観光でひょろっと来る人は北大東と南大東をそれぞれ巡りたいかもしれませんが、1日1往復の島の人たちについて必要な生活物資を輸送するという意味では経由よりも直行の方がキャパシティが大きく理想的なのは言うまでもありません。 北大東と南大東間の輸送が赤字だとかそう言う問題ではなく、これはそれぞれの島にとって必要な運送を考えたときのキャパシティの問題ではないかと思料します。
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ギリシャ・アテネ 空や町中がオレンジ色に サハラ砂漠から砂が飛来
TBS NEWS DIG
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
ギリシャ付近を現地時間の23日に低気圧が発達しながら通過したため、それによってリビア付近から砂漠の砂が巻き上げられているさまは気象衛星でも捉えられていました。上空に巻き上げられた砂と、もともと低気圧による雲があったために赤茶けた空となったように見受けられます。ギリシャにおけるこまかな観測データはありませんが、少なくとも視程が顕著に悪化したり、交通に影響が出るようなものではなかった模様です。 ヨーロッパでは春先に赤茶色の雪が降ることがあるとして、長らく不吉の象徴などとしてみなされてきた歴史がありましたが、ここ数十年の研究でそれらはサハラ砂漠に起源があることが分かっています。今回も低気圧に伴う南風によって赤茶けた空となっており、仮に雪が降っていれば赤茶けた雪だったのだろうと考えられます。 日本付近における黄砂もそうですが、サハラ砂漠からのこうした砂は特に西アフリカで一般的にハルマッタンと呼ばれます。ハルマッタンは養分を含んだ砂を大地に補給してくれるという面もあるものの、人間にとっては交通への影響や呼吸器疾患との関連などネガティブな面も多いのが事実で、そのあたりも含めて黄砂と性格は似ています。日本の場合には砂漠から距離があることなどから空が赤茶けるほど濃い砂が来ることはほとんどないと言っても良いのですが、日本でも「霞」は春の季語として扱われるなど、昔から文化的にも関係の深い現象です。
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トルコ航空機が指示経路を逸脱 羽田空港、着陸やり直し
共同通信
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
羽田空港には横風用滑走路があり、南風運用の時には一般に着陸の滑走路として使用されています(夕方の一部時間帯においては南東向きの長い滑走路に着陸する運用を行っていることもあります)。 今回は横風用滑走路の22(ツーツー)と呼ばれる滑走路へ着陸しようとしていたトルコ航空機が、その南側の滑走路23(ツースリー)に誤って機首を向けたというものになります。 ネットでは先行して23に着陸しようとしていた航空機と接近しているとして非常に危険であったとする書き込みもありましたが、フライトレーダーで見ている限りはそこまで危険ではなく、トルコ航空機が明らかに滑走路を取り違えたような挙動を示したために淡々と着陸復行を指示したという状況であったと見受けられます(特に23へ先行する航空機側に危険を及ぼすことはありませんでした)。そもそもこんなこともあろうかと22と23へ着陸する航空機は並行させるのではなく互い違いになるようにレーダー誘導して並べていますので、滑走路を見間違ったくらいのことで即座に危険な状況へ陥ることはありません。 ただし重大インシデントの定義の一つとして他の航空機が使用中の滑走路への着陸またはその試み、と航空法施行規則にも記載があることから航空事故の一つ手前の状態であったとする重大インシデントに該当する可能性があります。仮に該当すると日本の運輸安全委員会による調査が行われることになります。 日本の空港、特に羽田は飛行方式についてのローカルルールが大変多く(騒音防止等のため)、毎日のように飛んでいるパイロットには慣れでカバーできる面もありますがたまにしか来ない外国の航空会社のパイロットにとっては恐怖とすらいえるようなルールが数多く存在します。羽田については特に慣熟が必要な空港であるとして就航時にしっかり説明したほうが良いように思います。
大地震前兆現象の仕組み解明 上空の電子変化、予知に期待―京都大
時事ドットコム
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
地震は、要するに岩盤が割れることで発生します。大規模な地震ともなると、まず岩盤に少しずつできるひび割れや、既存の断層に沿って高温高圧の水分やガスが入ってくる過程で帯電することがあるとすでに知られており、電離層に影響を与えた結果、ラジオにノイズが乗ったり異常伝播したりするとして説明されていました。今回は岩盤の中の高温高圧条件でそうした状況が発生するかについて実験で確認したもので、高温高圧下で水が液体でも気体でもない超臨界の状態になるタイミングで電気伝導度が大きく変化し電圧が変化していることを確認したというものです。地震が発生するまさに数十分前程度の時間帯でどのようなことが地下で発生しているのか、そのメカニズムの一端を明かすことができるのではないかと期待させる内容です。 大地震の発生直前に空が明るくなるとか、稲妻のようにぴかっと空が光るなどという現象は、それまでも伝説的に言われてはいましたが、市民権を得たのは阪神大震災での多数の目撃証言によるところが大きく、学術的にもさまざまな説明ができるとして科学者たちが挑んできたテーマです。岩盤に多く含まれる石英で起こる、圧電効果による帯電ではないかという説明も頻繁になされ、ご存知の方もおられるかもしれません。しかしそれであれば地震の発生する数時間程度の割と短い時間しか電離層の異常が見られないことに説明がつかないのが難点でした。この結果を応用すれば、大地震発生の数十分前をある程度把握できるようになるかもしれません。古い家屋や、津波の危険がある区域、土砂災害の影響を受けやすい区域、山間部などからの避難など、リスクが高い場所からの避難は十分に可能でしょう。 ただ問題は、電離層は様々な理由で(主に宇宙線によって)異常が発生しやすく、仮に異常を見つけてもその原因が大地の岩盤にあることに気が付けるかどうかが最大の課題です。ある程度事前に地震が発生するであろう場所や時期について見当をつけ、その部分についての最後のモニタリングとして使う分には有効かもしれません。従いましてまずは基本となる地震についてもきちんとした研究が欠かせません。
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2024年世界空港ランキング、羽田4位で成田5位-首位はドーハ
Bloomberg.com
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
SKYTRAXの評価は、利用客へのアンケート調査をもとにした公平なものであるとされていますが、こと日本の評価が高くなってきているのは外国人利用客の割合が高くなってきたからではないかと邪推しています(日本人は5段階評価だとした場合に最高の5を付ける人は少ない傾向)。 記事になっているのは総合点をもとにした順位ですが、個別の賞も授与されており、例えば羽田は世界で最も清潔な空港になったほか、成田はスタッフの品質が最優秀と評価され、新千歳は各項目のパフォーマンスの向上が世界で最も優秀と評価されましたし、中部は世界最優秀の地域空港、関西は手荷物取り扱いにおいて最優秀を受賞しています。 ちなみに世界トップにランクされたドーハは個別にはショッピングとダイニングが特に高く評価され、他のパフォーマンスも良好でトップになったと考えられます(ちなみにダイニングについてはイスタンブールが世界トップとして評価されました)。 また空港に隣接するホテルも個別に審査されているのがポイントで、最優秀のホテルはシンガポールのクラウンプラザチャンギに授与されました。ホテルから飛行機が見え、ターミナル直結であり、ショッピングやプールなど滞在面でも高い評価を得ているホテルです。北米ではニューヨークJFKのTWAホテルが最優秀とされており、これも1960年代ライクながらモダンな雰囲気のホテルとして話題を集めているものです。個人的にも一度は泊まってみたいホテルです。円安で海外旅行しづらいことが難点です…
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ドバイで「過去75年間で最大」の大雨 1日で2年分の降水量
毎日新聞
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
ドバイでは現地時間で15日午後から16日午後にかけて断続的に雷雨となりました。特に16日午後の雷雨は強いうえに5時間程度続くものであったため、この雷雨で排水が追い付かなくなるなどの状況が発生したと考えられます。ドバイの空港でも大きな影響があったということですが、日本の例えば羽田でも5時間も雷雨が続いたら大変な影響が出ます。 この時のドバイ上空にはジェットの蛇行により上空の寒気が入っており、これで大気が不安定となって積乱雲が発生し、雷雨が持続したと考えられます。ドバイの年間降水量が68mmなのに対し、今回の15日から16日にかけての雨量は164mmに達しており、想定以上の大雨に対応できなかったのではないかと考えられます。日本でも都市部の雨水の排水は時間雨量50mmが一つの基準で(最近は一部では75mmまで強化されていますが)、3時間150mmというような雨になると土砂災害も含め何らかの重大な被害が発生する可能性がぐんとあがります。 砂漠地帯は降水量が少ない、降っても地面が濡れる程度というイメージがあるかも知れませんが、むしろ逆で、降るときに一気に降ってしまい、その時は洪水になったり一時的な鉄砲水が流れるワジがあったりするものの、すぐに流れてしまい有効に使える水資源が結局少ないというものになります。今回の例も、典型的な砂漠における雨という印象を持ちます。
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愛媛県と高知県で震度6弱 津波の心配なし
NHKニュース
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
南海トラフ沿いの嫌な場所での地震ですが、震源の深さが39kmとなっており震源地付近のプレート境界の深さである30kmよりはやや深い点、また発震機構が正断層型と出ており引っ張られる力によるものであることから、プレートぼ境界部でプレートが滑るというタイプの地震ではないことがわかります(今回の震源地では、発震機構が南北から押されたことによる逆断層型でかつプレート境界付近の深さであった場合には南海トラフ地震同様のプレート境界部分での地震が疑われます)。 したがって、沈み込む海側のプレート内部での局地的な地震(スラブ内地震といいます)と考えるのが自然です。プレートの沈み込む向きが四国と九州で変わるところなので、どうしても東西に開くような力がかかりやすい場所で、こうした地震が発生しやすいのだろうと考えられます。 今回の地震は2001年に広島県で発生した芸予地震とほぼ同じメカニズムで、歴史的にも安芸灘に限らず豊後水道近辺でもM7クラスの地震を発生させています(これより南になると日向灘のプレート境界地震というくくりで語られるようになります)。地震本部による長期評価としても、安芸灘~豊後水道にかけてのプレート内部での地震としてM6台後半~M7クラスの地震が発生する確率を40%程度として扱っていました。 こうして考えると南海トラフとは一線を画して考えても良い地震であるといえます。 一方で、今回の震源地は南海トラフの想定震源域に含まれることも事実で、想定震源域内で速報段階でM6.8以上の地震が発生した場合には「南海トラフ地震臨時情報」が発表され、その後「南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会」が開催され、巨大地震警戒や注意などの情報が発表される流れとなります。
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東京都心やさいたま市などで予想最高気温26℃ 午前中から25℃の“夏日”に「アイス食べたい」
TBS NEWS DIG
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
今回の暑さの一つの原因は「上空の高気圧」にあります。数日前に上空の気圧の谷が通過して以来ジェット気流の蛇行が激しくなり、逆にシベリア付近から上空の高気圧(気圧の尾根とも言います)が発達して日本付近を覆い、このために北海道の北のサハリン付近では上空1500m付近の気温が平年比15℃以上高くなっているような状態でした。日本付近も地上から上空まで広く高気圧に覆われたことや、東北から南では南東風がフェーン現象となって北西斜面に吹き降りたため、山の北西側で特に気温が上がりやすい状況となりました。 新潟県三条では1979年の観測開始以来4月としての最高気温の記録を更新したほか、秋田でも28.3℃を記録し1883年の観測開始以来の4月としての最高気温の記録を更新しています。三条に近い長岡の記録を見ると湿度が日中16%まで低下しており、フェーン現象であったことを示しています。 富山湾ではこの気温と冷たい海の温度差で蜃気楼が見えたとのことです。 すでに先週11日に気象庁から、今週を中心にこの時期としてはかなり高い気温になるとして早期天候情報が発表されていました。引き続き今日15日も早期天候情報が発表されており、特にGWに差し掛かる来週末にかけて気温の高い状態となるとして農作物の管理や雪崩に対しての注意を呼び掛けています。数値予報のデータを見ていても、上空の高気圧がまた日本上空を覆う状況が予報されており、これを受けて気象庁も早期天候情報を発表したものとみられます。まだ暑さに体が慣れていない時期ですので、屋外での運動やレジャーの予定がある方は熱中症の予防に十分な注意と準備をお勧めします。
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世界の航空各社に混乱広がる-イランのイスラエル攻撃で新たなリスク
Bloomberg.com
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
現在ヨーロッパとペルシャ湾岸をつなぐ主要な航空路は、トルコーイラク経由か、エジプトー紅海ーサウジアラビア経由です。このうち、今回はイラク経由の便が一時的にイラン東側を迂回したり、紅海経由に変更したりしたというものになります。現時点ではイランから追加の軍事行動がないというメッセージが発せられたこともあってイラク上空を飛行するエアラインも出始めており、一旦騒動は収束しつつあるとみてよいでしょう。 もともとは最短経路であるはずのシリアが紛争地であり有効な航空路も少ないため、それに準じて最短となるイラク経由がもっとも使われている経路です。またもともとイスラエルーヨルダン間も歴史的な経緯から有効な航空路が少なく、昨今の情勢によって紅海経由とするエアラインが大半でした。 今回イランは主にテヘランから西の空域を一部自主的に制限したような状況で、おそらくは国際情勢に配慮し万一のことがないように(現に2020年にテヘラン近郊でウクライナ航空機を撃墜する事件を発生させているため)、事前に情報を広く発表したというものだと思われます。またイスラエルで目標となったのも民間航空機が多く就航するテルアビブ周辺は避けられた形であったと報道されており(イスラエル当局は一時空域を閉鎖し安全対策を取ったものの)、ミサイル等の発射地点や着弾地点周辺で少なくとも民間航空機が巻き込まれないように最大限配慮された形であったと読み取ることができます。つまりイランとイスラエルは威勢よく対立しているようで実はある程度ハッタリを使っており、プロレスのようなものだと考えると理解しやすいのではと思われます。 こうした中東での緊張で、航空業界においては今までアジアとヨーロッパをつなぐ中継地として発達したペルシャ湾岸(UAEやカタール等)の航空会社が最も割を食う形となります。中継するほうが時間がかかってしまうわけですから、アジアからヨーロッパは下手に中継ではなく直行でというのがトレンドになります。あえて中継という形に注目するなら漁夫の利を得られるのはインドや中国で、特にこの両国はロシア上空の飛行についても特段制約を設けていないことから、荒れている中東を避けつつ、アジアとロシアをつなぐ中継地点としても使えるような状態です。インドは内需もとても大きいのですが、こうした外需によっても航空業界の拡大につながる部分がありそうです。
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「リクライニングを倒していいですか」を後列の人は拒否できるのか…航空会社が結論を先送りにしているワケ
PRESIDENT Online
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
リクライニングの法的な解釈を突き詰めるのは興味深いです。航空会社においても共通理解のようなものは特にないです… 私個人としては、航空会社が販売しているのはあくまで座席に座る権利であり、その座席の前後や上下の空間までは保証されないのではないかと考えています(リクライニングできなくても文句は言えないし、前からリクライニングされない保証もない)。 なぜそのような人間の尊厳を壊すような売り方をするのか?と思うようなところですが、航空の自由化、価格競争が進んだ結果であり、不当に高い料金を払いたくないのならこれで仕方がないのでは、と説明するよりないかと考えています。例えば電車やバスでも、ゆったり座って快適な環境を保証されたければ別途追加料金を払って指定席やグリーン車に乗りますし、それも突き詰めればタクシーやハイヤーに乗りますよね。 航空会社特にLCCはこの問題についてはよく認識しているので、最近はもともと角度がついていて、リクライニング自体はできない座席としている航空会社も多いです。乗客同士の余計なトラブルを防止できるほか、座席の構造がシンプルになり機械的にも壊れにくいというメリットもあります。
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あすは警報級の大雨か 東京などの関東甲信越は注意 多い所で1時間に40ミリの降水も…
TBS NEWS DIG
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
今回の低気圧は、冬場などにみられる爆弾低気圧とは少し趣が異なります。低気圧自体が猛烈に発達するというよりは、あえて言えば「大気の川」と呼ばれている現象で、前線によって大雨になることがある状況です。乱暴に言えば6月の梅雨本番を連想するような暖かい空気が、3月のまだ冷たい空気にぶつかる、というのが今回の前線に沿って起きていることです。 従って防災上の注意点はまずは大雨で、湿った南西風で大雨となりやすい静岡県の山沿いで特に注意が必要となります。気象庁からも警報級の大雨になる可能性があるとされていますが、乱暴な言い方をすれば梅雨時を彷彿とさせるような大雨ということになります。ただし雨雲がずっとへばりつくというようなものでもないので、新幹線や高速道路については一時的に通行止めなどとなる可能性はあっても長時間ではないかと思われます。 関東地方自体については南西方向に箱根などの山がある関係で、静岡県ほどではありませんが、ようやく暖かくなったところに急に夏を思わせる雨という形になりそうです。花散らしの雨になってしまうところもあるでしょう。 また前線に向かう風も実は気になるところで、午前中の南風、また前線が抜けた後の北風もそれぞれ強い予想となっており、特に東北地方太平洋側では暴風警報の可能性が中程度とされているくらいに強い風も吹く見込みです。関東地方ではフェリーや海沿いの道路や鉄道を中心に影響が出る恐れがありますのでご注意ください。 空港についても影響を受ける可能性はありますが、滑走路に対しての横風制限値は何とか超えない見通しです。一時的な着陸のやり直し、それによる混雑での遅れが発生する恐れはありますが、離着陸できないなどの大きな運航の乱れはなんとか避けられそうです。
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米東部でM4.8の地震 「過去140年で最大」NYは一時騒然
毎日新聞
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
ニューヨーク周辺の造山活動は、はるか4~5億年ほど前の古生代(生物多様性が拡大しカンブリア大爆発と言ったり、植物の陸上進出が始まったりした時代)に、カレドニア造山運動と呼ばれる大陸衝突による造山活動があったことが知られています。スカンジナビア半島からイギリスのスコットランドにかけて分布するカレドニア山地、および北アメリカ大陸のアパラチア山脈はこの際に生まれたとされています。恐竜絶滅以後のいわゆる新生代に入ってからはたびたびの氷河に削られ、この古生代からの地層があらわになっているのがニューヨーク周辺のおおざっぱな地質です。特に近隣にプレート境界などはなく、プレートを押し合う力なども働かないためにめったなことで地震は起こりません。しかしながら古生代の古傷(=断層)は残っており、規模は日本とは比較にならないほど小さいものの、稀に地震が発生することがあります。 今回の地震はニュージャージー州で発生したもので、ニューヨークから西に50㎞ほど離れた場所が震源となっています。震源はごく浅く、発震機構は北東ー南西方向に圧力軸をもつ逆断層型と解析されており、付近の既知の断層であるラマポ断層あるいはフレミントン断層の関与が疑われています(発震機構的にはフレミントン断層のほうが整合的です)。最大震度は改正メルカリ震度階級で6とされており、日本の気象庁震度階級と単純な置き換えはできないものの、震度4程度であった可能性があります(ただし震源直上付近の狭い範囲での話で、例えばマンハッタンでは震度1~2というところです)。 ニュージャージーで発生した地震としては1783年のM5.3以来の地震であるとされており、およそ250年ぶりの規模の地震となりますが、断層は短くとも1000年、この地域では数万年以上の活動間隔となっていると考えられることから、前回の地震を発生させた断層とは異なる部分が動いたと考えるのが自然です。
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