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【引退】異端のリーダー、「メルケル」の原点を振り返る
NewsPicks編集部
唐鎌 大輔株式会社みずほ銀行 チーフマーケット・エコノミスト
メルケルが牧師の娘で人道主義的で倫理に溢れているというのは日本側かつ世界的なイメージではありますが、対中外交に関しては昨年末のCAI駆け込み合意に見られるように「人権よりもカネか」と言われるような事案も多々ありました。例えば有名なダライラマ事件以降、2度とダライラマには会っていません。それだけ財界へのダメージが深く、苦情を浴びたからと言われています。媚中と揶揄された外交姿勢はメルケルの最大のレガシーであり、また、負債であると私は思います。聖人君主のような人間が16年もこのポジションにいられるはずもないという理解も必要です。 メルケルが傑物であることは間違いありませんが、マクロ経済面ではシュレーダー改革の果実を得て地盤を築いた側面は相当あります(ULCの推移を見ても明らか)。むしろ、域内に対して概ね恫喝路線できた政権の大半を晩年に巻き返しに諮ったものの、それを道半ばにしてキャリアを終えるという評価になります。また、重要なことですが、メルケルが16年の間に後継者作りに失敗した(競合相手を消し過ぎた)ことが今回の総選挙におけるCDU敗北の最大の原因であることも添えておく必要もあります。反原発にしてもドイツ国内でメリットが歓迎されているわけではありません。 メルケル無きEUに船頭がいなくなるのは間違いないでしょう。復興基金もメルケルの180度ターンと言われる翻意がなければ設立していなかった可能性があります。功績も多大ですが、メルケルについて手放しの評価が目立つ日本語メディアの情報だけだと理解が偏ると思います。
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