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バイオ燃料24%混合15万トン利用、日本郵船がGHG排出削減を加速する
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林 光一郎日本郵船株式会社 調査グループ グループ長
海運の世界ではGHG排出量削減のための次世代燃料としてアンモニア、メタノール、LNG、バイオ燃料、合成燃料など複数の候補が存在しています。これらの燃料は貨物の種類や船の大きさごとに有利不利が異なることに加え、今後どのタイミングで利用可能になるか、競争力を持つかも異なってきます。 海外の海運会社は特定の貨物の種類(例えばコンテナ基幹航路)に特化しているのが一般的です。ですからその分野で優位性のある次世代燃料にフォーカスして、例えば「我が社はメタノールでゼロエミッションを目指します!」というメッセージを発信することが可能です(実際には他社から船やサービスを借りることもあり、最近はこの種の一点突破的なメッセージは後退しつつあります)。 一方で日本の総合海運会社は貨物の種類や大きさが異なる複数の船のポートフォリオを持っているため、複数の次世代燃料を組み合わせてどの時期にはどの船の種類でどの次世代燃料を利用しようか、というポートフォリオ管理が必須になります。足元ではすぐに使えるLNG船を発注しつつ既存のディーゼル燃料船で使えるバイオ燃料の燃料を拡大、その一方で将来を見据えてアンモニア利用のための技術開発や社会実装に取り組む、ということが必要なのですね。 海運業界の外の投資家や世論に対するメッセージとしては一点突破型のほうが力強く分かりやすくなってしまうので、こういった場所で総合海運会社の取り組みの意義や長期的な視点をを発信していこうと思っています。
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