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【コメント急募】スポーツ界の「パワハラ問題」をみんなでアップデート!
氏原 英明ライター・ジャーナリスト フリーランス
今年、「甲子園という病」(新潮社)を上梓しました。
私学の甲子園強豪校も、普通の公立校もたくさん取材してきた身としては、今、陥っている高校野球の諸問題は、多くのスポーツにも通じているというのが、今年の様々な事件で感じたことであります。
様々な問題を支配しているのは、
「短期で結果を出さないといけない」という観点ではないでしょうか。
ビジネス界では、短期で結果を出さないといけない要素は少なからずあるのかもしれませんが、スポーツ界で言えば、その「短期で結果を出す」というところに、無理が生じていると感じています。
アスリートはなぜ、スポーツを始めたのか。
その競技が好きだからというのが根本にあると思います。
そこから、うまくなりたい、強くなりたいとなっていったと思います。
「試合」とは、読んで字のごとく「試し」「合い」です。
しかし、今のスポーツ界の指導者というのは、選手たちが鍛え上げて研鑽してきたことを試し合うという観点はなく、短期で結果を出すために選手に無理を敷いて、勝つことだけを目指すという指導をしています。
わかりやすくいえば、、勝利至上主義ということです。
勝利至上主義という言葉を出すと、
「スポーツは勝つことを目指すものだ」と反論する人がいますが、試合に勝とうとすることは「勝利至上主義」ではありません。「勝利至上主義」と言うのは、勝つために、短期で結果を出すためな何をしてもいい、勝つこと以外に価値はなく、負けることから得られるものはないと考える主義・主張のことだと思います。
アメフトのタックル問題は、まさに、勝つための「手段を選ばぬ卑劣な行為」だと思います。みなさん、あのタックルをした選手のプレー動画と記者会見動画を見られましたか?同一人物に思えましたか?僕には会見の彼は好青年に見えました。しかし、あんな卑劣なプレーをしました。
スポーツが彼を変えてしまったんです。
勝つことに、結果を求められるがあまり、一人の人間の性格までを変えてしまった。この罪は大きいと思います。
先ほど、ビジネスの世界でも「短期で結果を出す」と書きましたが、実際、社会にとってマイナスになるようなことを、「短期の結果のため」に「大企業」はやるのでしょうか。
スポーツ界はそれをやっている。
もちろん、全てじゃありませんが・・・
「甲子園病」の処方箋。酷使されるエースたちを守るために
氏原 英明ライター・ジャーナリスト フリーランス
この夏に『甲子園という病』(新潮社)を上梓したこともありまして、色んな方からご意見をいただいたり、議論をいたしました。その中で、よく言われたのが『高校球児の全てがプロに進んだり、上で野球をやるわけではなく、高校野球でおわる子の方が多い。高校野球で燃え尽きたいという子に、球数制限があったら可哀想じゃないか』と。僕が思うのは『燃え尽きたい』というのは精神的なものであっても、肉体的なものであってはいけないということです。『彼は高校で野球を辞めるから、身体が壊れてもいい』という発想は虐待なのではないでしょうか?目先にこだわって高校生を故障させるのではなく、守る。ルール化されるまでもなく、制限できる指導者が生まれて欲しいです。
⬇︎⬇︎⬇︎彼のような指導者が出て来て欲しい
高校野球でMLB式の球数制限を導入?
神奈川の公立高が示したその可能性。
https://number.bunshun.jp/articles/-/831435?page=1
『甲子園という病』(新潮社)
https://www.amazon.co.jp/甲子園という病-新潮新書-氏原-英明/dp/4106107791/ref=redir_mobile_desktop?_encoding=UTF8&psc=1&refRID=BA71BAZPQ2T2SBDWRKHN&ref_=zg_bs_2220228051_6
過密日程の高校野球へ3つの提案と、千葉県高野連の「約束」
氏原 英明ライター・ジャーナリスト フリーランス
千葉投手の取材を終えたときに、彼の大人を気遣う姿勢や野球界のためのことを思ってくれた発言の数々に感動しました。
だから、石丸専務理事が語った真実が僕にはショックでした。千葉くんがこれだけのことを思ってくれているのに、と。
でも、この当事者意識のなさは、千葉県に始まったことではないとも思います。高校野球はもちろん、野球界全体がそうなのかなと今回の取材で感じました。
千葉くんのことをすべての野球人が知って考えろとは言いませんが、高校野球の中でたくさん起きている問題点を他人事とは思わずに、野球、や甲子園を良いと思っている人たちが真剣に考えてほしいなと思います。
実は、千葉投手と同時期に高校野球界では健康面を巡る問題が起きています。最後にそちらについて、いい方向に向いている選手も含めてあげておきます。
・安樂智大投手(楽天)2013年のセンバツ2回戦の広陵戦で234球の熱投。日米のメディアをまたにかけて物議を醸した。後に安樂は肘を痛めた。
・2014年夏、盛岡大付の松本裕樹(ソフトバンク)は右ひじ靭帯の炎症を隠して登板して問題になった(同連載にて既報)
・2014年夏、石川県大会で8点差を逆転する奇跡を起こした星稜のエース・岩下大輝(ロッテ)はプロ入団後、右ひじのじん帯を損傷、トミー・ジョン手術を受けた。2018年フレッシュオールスターに出場150㌔を計測した。
・1年夏から4季甲子園に出場した明徳義塾のエース・岸潤一郎(徳島ファイティングドッグス)も、拓殖大学に進学後(中退)、こちらもトミー・ジョン手術を受けている。野手として再起。
高卒の遊撃手は育たない? ロッテ・平沢と日本ハム・平沼、入団3年目の育成に感じる球界の課題
氏原 英明ライター・ジャーナリスト フリーランス
高卒ショートの育成についてはいつも議題になります。
日本ハムとソフトバンクは高卒を育てようという気概をドラフトからも感じます。育てるのが難しいからこそ、それだけの覚悟、チームとしての方針が大切なのかなと思います。
一方で、高卒でプロ入りして野球だけになると、視野が狭くなってしまうことにも問題があるのではないかと指摘する人もいます。大学で少しだけでもの勉強し、友人の目標や夢を聞く。社会人になって、働くことで社会性を身につける。
答えは一つじゃないと思いますけど、
浅村や桑原、梶谷、吉川大、高浜、宗の高校時代を目の当たりにしてうなされた身としては、うーんと考えてしまいます。
上から目線の監督、長時間練習……。野球離れと高校野球の悪影響
氏原 英明ライター・ジャーナリスト フリーランス
【追記】
試合が始まって勝利を目指すのは当たり前のこと。勝利至上主義とは勝つことでしか、得られるものが何もないという思想のことであって、勝利至上主義の反対語は、負けていい、ということではないと思います。その違いがなかなか理解されない苦しさを日々感じます。
【本記】
長く高校野球の指導をされている上田先生の言葉には説得力がありました。この十数年間疑問に思っていたことが、紐をほどくように謎が解けました。
上田さんは、俯瞰して野球を見られていて、長時間練習の意義も分かっていらっしゃった。単なるアンチテーゼではなく、高校野球に携わっておられたんだと思います。
同じ業界に長くいて、自分のいる世界を俯瞰するのは簡単ではありませんが、上田先生の言葉から、何かのヒントになってくれればと思います。
NORMAL
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